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②昭和70年半~80年ごろの好きだった漫画のはなし(少女漫画編)

②なのでもちろん①の続きになります。自分の好きな雑誌を語ろうと思ったのだがもう少し説明を広げたくなってきたのでまた大きな出版社の話を続ける。

少女漫画二大勢力、講談社と集英社。

「なかよし」「りぼん」はお子様向け雑誌。これに横並びになる雑誌を前回「小学〇年生」を出していた小学館が時1980年代近くになって出す。それが「ちゃお」であった。

「ちゃお」といえば上原公子。そして風間宏子。

ふたりとも小学館のちょっとお姉さん雑誌「少女コミック」に描いていたのを「ちゃお」にも連載してくださいよと(依頼されたかは知らないが)描いていた。

上原公子の「舞子の詩」。当時バレエ漫画が結構描かれていて、私の小学校のそばにもバレエ教室があり友達が通っていたことを思い出す。私も習いたくて母に言ったが当時ピアノや習字を習わされていてそちらがあるからと断られた。

ピアノはつまらないし習字も頭打ちだった私としては不満だった記憶がある。まぁ、流行っていたのよ、バレエが。

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今見ても,ものすごい大きな目。目の中の星も大盤振る舞い状態。

顔の半分を瞳を占めるのが昔の少女漫画の鉄則だったとすると大変模範的な絵を描くのが上原公子。

これを読むとバレエ習いたくなっていた少女の気持ちがよみがえります!!(おもしろい)

で、「少女コミック」ではギャグを描いていた風間宏子は「ちゃお」ではホラーものを描いた。私はますらおくんのギャグがすきだったんだけど~。


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ますらおくんの人気はなかったのだろうか?復刻もされてないらしい。

そんな風間宏子が「ちゃお」で描いたホラーが「ビオランテ」。

風間宏子は昔からお姉さんぽい感じで絵がうまいがレディコミ系に走ってから絵柄がさらに変わった。

私は少女漫画を描いていたころの方が好き。

さて、「ちゃお」は私が小学生の時代にはあったようななかったような感じだったので自分では買ってなくて妹が友達から借りてきたものを読んでいた記憶がある。だから上記作品は覚えているもののうろ覚え感は否めない。

「なかよし」「りぼん」「ちゃお」はターゲットの年齢からは既に外れていたので後発の「ちゃお」はこれより後はほとんど記憶にない。

さて、上記を卒業して読み出すのは「少女フレンド」「マーガレット」「少女コミック」。

「少女フレンド」と言えば里中満智子と庄司陽子。

大御所過ぎますね。

里中満智子の「アリエスの乙女たち」は有名すぎてここで出すほどでもないので私が覚えているフレンド連載の里中ものでは「あかね雲」というのがあった。(きゃさりんさんからご指摘受けまして「あかね雲」は「なかよし」連載でした。大変失礼しました)

試し読みで思い出した。主人公あかねちゃんは島育ち。

子供ごころに島だとそんなに違うのか?と思った記憶が。

里中満智子、シリアスを描きながら途中でギャグもちりばめる。

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クルクル模様の風呂敷って…。

ほんとに昭和50年代でこんな感じだったのだろうか?

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庄司陽子はそれほど好んで読まなかった。でも「生徒諸君!」はとても人気があった。スーパー少女ナッキー。転校してきて周囲を巻き込んでいく学園もの。

チビと沖田くんとがナッキーを友情と恋との間で複雑な関係になっていくが結局のところ主人公をどちらともくっつけることがなかったような…。

絵柄が最初に比べて後半変わってしまいそれも好きじゃなかった要因のひとつだったような。

内容的にも昔からマイナー思考の私にはナッキーは眩しすぎてダメでした~。でもみんな好きだったのは確かなので載せます。

それよかよかったのは吉田まゆみ。

ちょい話がおねえさんで、時代を表している絵だった。話も。

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吉田まゆみはおしゃれだった。その後もっとおねえさん(女子大生・OL向け)雑誌へスライドしていく。

「ロコモーション」や「アイドルを探せ」なんてバブル期のおねえさんたちを等身大で漫画の中に描いていたと思える。世の中女子大生、OLがもてはやされていた時代だったから。絵柄はどんどんイラスト化されたような洗練されたものになりうまかった。

先があるので「マーガレット」で好きなものを。

「まゆこの季節」という題名だけ覚えている漫画がある。小学生だった私には大人っぽかったが気になる漫画だった。

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「日本中がしびれる」とある。そんな話だったか!?

美容師を目指す話だったらしい。ほとんど覚えてないが。しかし題名は覚えている。絵柄が好きだったのかもしれない。

やはりマーガレットと言えば「ベルサイユのばら」でしょう。

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持ってましたよ。美しい絵柄。華麗な物語。
「今日のベルサイユは大変な人出ですこと」とアントワネットがデュバリー夫人に言ったひとことは今でも私の脳裏によみがえります。

「オルフェウスの窓」も好きだったな。

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ヨーロッパを舞台に壮大に描かれるので宝塚との親和性も高く上二作品とも宝塚歌劇団で上演されている。

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池田理代子が描く中でよく目の中を白く抜く技法が使われるがこれパロられる。大御所です、マジで。

あとよく覚えているのが「伊賀のカバ丸」。

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なぜこのギャグ漫画が人気だったのか理由はわからないけれどメジャー路線的な笑いであったと思う。私の琴線には触れず。でも人気あったので覚えている。

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カバ丸食い意地が張っていていつも何か食べている。

最初山の中でまともなものを食べていなかったからこれだけ食べることに執着がある設定だったと思う。

「マーガレット」は弓月光も好きだったのだけどそれは他の機会にした(男性作家の女子漫画編をいつか書きたいのでそこで)。

「少女コミック」で忘れていた!

萩尾望都も竹宮恵子もここで書くまでもないのであえて書かないが。

名香智子の「花の美女姫」

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名香智子の絵柄が好きだった。小学館の「少女コミック」は萩尾望都や竹宮恵子などの作品が並びどれをとってもすごいのだが私が小学館の中で一番読んでいたのは「プチフラワー」と呼ばれる雑誌だった。

試し読みできます。ぜひおすすめ。

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名香智子もプチフラ(プチフラワー)に描いていた。話もちょっと変わっていて面白かった記憶がある。(とにかくゴージャスな絵柄がすき。)

「少女コミック」はフレンドやマーガレットとは違い癖が強い漫画が多かった。そしてこちらの作品の方が私は好きだった。

佐々木淳子を読んだときはスケールの大きさに作者の想像力の豊かさに感動した。今でも名作だと思っている。

「那由他」「ダークグリーン」。

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「那由他」は1980年ごろに描かれた漫画なんだがSFのスケールが大きい。超能力と宇宙人の話だったと思う。

このころは女の子は短大出て数年働いて主婦になるってパターンだと試し読みしてなんとなく書いてある。主人公那由他は宇宙人との戦いに巻き込まれていくことを思うと平凡な人生からは程遠い。それは「ダークグリーン」でさらにスケールアップされ、実際の戦いの世界は三次元ではない。

精神世界になっていく。戦いの相手はグリーンの表題から植物たち。植物たちが地球破壊をしていく人間に挑む。

夢の中でくり広げられる戦いの相手が誰なのかはもちろん最初は分からない。佐々木淳子はとにかく面白い。多分今読んでも面白い。


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ということで、次は更に好きな白泉社と秋田書店。

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