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①昭和70年半~80年ごろの好きだった漫画のはなし(少女漫画編)

なんだか昔の漫画の話を書いたら1日で「漫画でいいね!が一番」だったらしい。気をよくしたのでここから少女漫画について語っていきたい。

最初は姫子シリーズから。

男子漫画ありきの小学生だった私が少女漫画に触れたのは小学館の「小学〇年生」。1年から5年生ぐらいまで買ってもらっていた思い出がある。

親としてはここについている勉強問題をして欲しかったのが本音。

でも子供にとっては漫画ページが楽しみだった。

で、少女漫画との出会いはこの中に載っていた「おはよう姫子」という姫子シリーズであった。

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無料で読んでみたら懐かしかった。

低学年の用の姫子ちゃんは田舎育ちでなぜか着物を着て素足で動物と話せて運動神経がすこぶる良かった。低学年向けなので姫子の年齢も低い。

話は今ちらりと読んでもコミカルで楽しくよく描けている。(なんで上からの物言い!?)


これが学年が上がると名前が変わって「うわさの姫子」となる。

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懐かしい。確実に読んだ気がする、この表紙!時代を感じさせる洋服。

こちらでは学年が上がって都会に越してきた転校生になっている。

で、相変わらず運動神経は抜群で美人の設定。

こちらではイケメンの憧れの男子が出てくる。と同時に主人公を気になる存在として突っかかってくる男の子が出てくる。

あぁ、これこれ。少女漫画の定番。それは私の場合ここから来てる。

これ「キャンディ・キャンディ」を思わせる……。

当時少女漫画を読みだした頃二大勢力があった。

「なかよし」と「りぼん」。

当時このふたつは小学生向けに描かれていたメジャー漫画であった。

「なかよし」には「キャンディ・キャンディ」。

TVアニメにまでなってキャンディブームは凄かった。

孤児のキャンディが大金持ちの養女になるのだがそれまでにいろいろと苦難を乗り越えていく。

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そばかすなんて気にしないわ♪

なんてアニメの歌も流行った…。

で、小公女セーラ的なノリ。ニールやイライザに意地悪されるもキャンディの周りには助けてくれる男の子たちが存在する。

最初に出てくる謎の丘の上の王子様は後でこうくるかと繋がっていく。

キャンディの初期の恋の相手アンソニー。そのいとこのステア、アーチー。

いがらしゆみこの他の話はkindleにあるが「キャンディ・キャンディ」はないようです。

ちなみに私はアーチーが好みだった。昔から主役の相手とかダメだった。今も昔も根が同じだ。

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おしゃれなアーチー。このフリフリ、漫画の男の子しか似合わん。

とにかくいがらしゆみこは流行った。その後レディコミに走るとは当時全く思いもしなかったが。

(なんでも「キャンディ・キャンディ」は原作者と原画のいがらしゆみことの間で裁判沙汰になったらしい。なので昔の本も絶版だったりして高値がついている様子)

今思えば「キャンディ・キャンディ」は女の一生的な話で、主人公のキャンディがとことん最愛の人と結ばれず最後に幸せになれるのか?ってとこだし、周囲のキャラが一時的に主役級になる時があったりしてそれはそれで面白かったのだろうが、マイナー路線の私の琴線には触れなかった。

ちなみにこれよりすこし遅れて「おはようスパンク」なる漫画もあったと記憶している。

スパンクの人気というのも「なかよし」の読者層が幼かったからではないかと疑っている私。

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スパンクは犬なんだが全く犬に見えない。口の中にハートがあるのも懐かしい。(どうもこのころには「キャンディ・キャンディ」は終わっているらしい。いがらしゆみこはほかの作品を描いている↑)

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人気がある漫画はふろくにそのキャラクターの何かがついていた。スパンクのふろくも沢山あったように思う。が私はふろく漫画に見向きもしない子供であったが。

残念ながらkindleで無料では読めませんでした。これもアニメ化された作品なので当時の少女たちに人気があった。


そしてもうひとつの王道漫画「りぼん」。

絶大な人気を誇った「花ぶらんこゆれて」

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こちらも主人公が色々と困難にあいながら幸せをつかんでいく物語。

主人公は孤児ではないが継母に意地悪される。

ハーフの主人公は自分だけが家族の中で異端だと幼いころから思っている。

継母は継母で前妻に瓜二つの主人公につい当たってしまう。

主人公を好きな義理の兄、体の弱い異母妹。

家族の物語であり、成長しながら色々な愛について描かれる作品。

主人公はいろいろなものを失いながらも生きる。

可愛らしい絵柄が特徴のこの作品。

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内容は結構シリアス。

絵柄からして王道の少女漫画。どんなに辛くてもけなげに素直に生きる主人公。いや。ありえんだろう。普通性格捻じ曲がるし世の中を恨むだろうと思うようなことが多々起こる。

そんな訳で主人公を応援する女の子たちが続出。

やっぱり私の琴線には触れない。

嘘っぽーいって思っちゃって。

kindleで試し読みしてみてください。「ザ・少女漫画」の意味わかるはずです。

さて、そんな中私が最初に買った少女漫画は土田よしこの「わたしはしじみ」。


なぜお下劣なギャグ漫画なのか!?

それは当時の私に聞かないとわからない。でも正直子供には面白かったのだと思う。

バカでブスで嫌われ者のしじみという主人公。でも元気でとことん明るい。周囲の目を気にすることもなく、彼女を愛するクラスのイケメンも登場する。(そんな彼のことをしじみはなんとも思っていない)

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作家の土田よしこ、同じころ?マーガレットで「つる姫じゃ~!」を描いている。こちらもナンセンスギャグ。どちらもドタバタで面白い。

少女漫画でこれだけお下劣に突き抜けるギャグマンガはなかなかないのじゃないかと思う。

さすが赤塚不二夫のアシスタントをしていただけある。


さて、それはそうと「りぼん」といえばやはり一条ゆかり大先生!!

「砂の城」は子供の私には難しかった。シリアスで。主人公は自分の愛した男の子供を引き取って育て自分を愛する者に育て上げてしまうなんて逆源氏物語ではないか!!逆若紫的な。

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だいたいナタリーいくつなの?ってくらい若いしきれいで、こどものフランシスがあこがれるのも分かるんだが。しかし18歳くらいになったフランシスに手を出すのはいかんと思うのは日本人的な考えなのか?

フランス人には年齢なんて関係ないのかもしれない。

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一条ゆかりの絵は素晴らしく美しい。手足がほっそい。お人形のようなまさに少女漫画。

kindleで試し読みできます。そうだったなーと思いだす。

主人公のナタリーはお金持ちのお嬢さんで身分違いの孤児フランシスと恋をするも周囲に引き裂かれ崖から落ち離れ離れになる。

フランシスはフランシスで記憶喪失になり違う土地で妻と子供を持つ。

偶然再会するふたりだがフランシスは死んでしまい肩身の子供を引き取り愛する人と同じ名前を付け引き取って育てるのだった。

とにかく激しい物語感。映画「嵐が丘」や「赤と黒」の世界観に近い。

その後この絵のままギャグを描くのだがそれも人気を博す。私はもう読んでいないので割愛します。

昔の少女漫画の王道は華麗に激しい展開が多い。


余談「ぶ~け」コミックの話(松苗あけみ)

この一条ゆかりの絵柄とギャグの要素を引き継いだのが松苗あけみなのだと思う。

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松苗あけみはもっとギャグに磨きをかけつつ、たくさんの女の子を描く。

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この純クレ(「純情クレイジーフルーツ」の略)に出てくる花椿くんがちょっと獣的で(見た目はかっこいいけど中身が壊れている)なぜか俳優の岡田健史くんを見たとき あぁ、似てる。実物の人物でするとこんな感じだーと思ったものだ。今でもその感覚は変わらない。

主人公実子のことを好きになる花椿くんは、くんか、くんかと実子の匂いを嗅ぐ。匂いで好きになるなんてちょっと動物的なのだ。

ギャグなんでこのキャラは実子と上手くいくわけもないのだか。

ちなみに松苗あけみは「ぶ~け」に純クレを描いていて、ぶ~けの意味は「マーガレット」と「りぼん」という集英社の二大少女漫画を束ねてしまったということらしい。

今や「ぶ~け」はないけど岩舘真理子や及川かおるが当時描いていた。

 



初期の岩舘真理子は上記「花ぶらんこゆれて」の太刀掛秀子似の絵柄だがその後レディコミ系に近くなってきて絵柄が変わってくる。

絵柄がバブル期…。

さすが昭和の受験生って感じの絵柄。

今こたつを描いた漫画はないだろうな。

とにかく講談社と集英社は当時の二大勢力であり、それぞれの絵柄の傾向もある様の思う。(なんとなく似ている)

そして私が好きだった少女漫画はこの二大勢力とまた違う位置にいた!

ということでそのあたりは次の機会に。

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