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(R18)「妻のお尻は、でかすぎる!」第3話 水曜日、初体験の、おしりあい(上)(オリジナル官能小説)

「笛地さん、そっちのプロジェクト、結構いい感じなんですって?」

「……え?あ、ああ!」

「ちょっと、笛地さん!しっかりしてくださいよお~」

 会社のランチタイム。
 同僚や後輩と会話しつつも、どこか上の空になってしまう。

「あ、あはは、なんかおかしいなぁ俺」

 それとなく誤魔化して笑うが……
 内心、穏やかではない。

(芽留さん……急にどうしちゃったの?)


 ーー遡ること、今朝。


「行ってらっしゃい!伊津夢さん!」

 くっと背伸びをして、芽留さんが俺に、朝の行ってらっしゃいのキスをする。
 これで今日一日が、俺の幸せの、一ページに加えられることは、確定した。

 可愛い笑顔で手を振って見送る芽留さんを後に、会社へと向かっていった。

「今晩は伊津夢さんの大好きな、とりの唐揚げ、作っちゃうからね!」

 先ほど聞いた、元気な声が頭に響く。

(はぁ~今晩が楽しみだ!サクッと仕事終えて帰るべ!)

 そんな意気揚々と出勤する俺の携帯に、一件の着信。

「ん?」

 開くと、芽留さんからのメッセージだった。

『今から鶏さんに、塩味をつけてよぉーく揉み込んじゃいます♡』

 そんな可愛らしいメッセージと共に、送られてきた一枚の画像。
 皿の上に置かれたなんの変哲もない、鶏ももの生肉。

 そして……その上でM字開脚をし、女陰を恥ずかしげもなく見せる芽留さん。
 まるで「自分の潮」を鶏肉に振りかけようとするかの如く。

「うはっ!」

 咄嗟のことで、変な声が出てしまう。
 慌てて口元を隠して、何もない風を装った。
 外見は取り繕えても、ニヤけ顔と、内から溢れる情欲は抑えが効かない。

 さらに追加で彼女から。

『今晩のメニュー
 ・鶏肉の唐揚げ
 ・白米
 ・お味噌汁
 ・芽留のぉ、純度100%の塩だれ♡
  (おかわり自由!)』

 辞めて欲しい。
 ただでさえ写真で肉棒が……こんなになってしまったんだ。

 これ以上やられたら、電車の中で社会的に死ぬ……。


 ーー今朝そんなことがあったから、午前からぼぉーっとして集中できなかった。

 だが、今まさに感じているのはまた別。
 不安と焦り。
 これがもたらす感情に、心の絵の具は塗りつぶされていく。

 昼休みに入る少し前。
 またしても芽留さんがメッセージしてきた。
 ワクワクしながら開くと、そこには。

『お疲れ様っ♪  今晩、二人きりで唐揚げ予定だったところ、急遽うちに後輩が遊びに来ることになりました。申し訳ないけど、またの機会ね(>_<)
 あと頼みたいお買い物があります!近くのスーパーで……』

 唖然。

 後輩が家に来る??
 それも、俺と芽留さんのラブラブディナーをぶち壊しにきてる。

 一体どんな輩なんだ?
 男じゃないよな?男か?
 まさか彼女を狙ったNTR……

 悪い方に想像が暴走して、手がつけられない。

(はは……だめだ、良い想像なんか浮かばない……)

 呆れながら。俺は寂しく昼食を口に運ぶ。


 できることなら忘れて、仕事に集中したかった。
 だがもはや、気づけば帰宅時間。
 この日はなんか調子が狂うし、結局なんの対抗策もないまま、家路につくこととなった。

 帰って即座に、その後輩とやらと寝ている姿を見たらどうしよう。
 そんな妄想が過ぎる。

(いけない!こんなんじゃ)

 俺は旦那だ!
 毅然とした態度で、ライバルを振り払わねば。

 そう思いながら立つ、玄関前。
 目を十秒くらい瞑って呼吸を整えると、いざ、踏み出した。

 ガチャ

 ドアノブを引いて家に入る。

 すると……

「あ、えっと、笛地伊津夢さん……ですよね?はじめまして!」

「へ?」

 その先にいたのは、顔も知らない、女子。
 少し子供っぽさが残る、大学生と行っても遜色ないような若い娘。

 茶髪のミドルヘアに、少し青みがかった瞳が美しい。
 肌は色白で、胸もお尻も控えめで、細めな体型。
 そしてなんだか、良い匂いがする。

「あ……ああ、えっと、はい、笛地です」

 とりあえずタイムラグはありながらも自己紹介。

「ああ、やっぱり!噂通りのイケメンさんですね。流石、先輩が見込む男性の方です」

 ニコッと笑いながらそう告げる彼女。
 ……ん?先輩??

「わぁー!伊津夢さんごめんなさい!」

 慌てながら廊下の奥、キッチンから出てきたのは、エプロンをつけた芽留さん。
 何やら料理の途中だったようだ。

「あ、うん……えっと、この方は?」

「ごめんなさいちゃんと伝えてなくて……!えっと紹介するわね!メッセージで言ってた大学の後輩、安尚 紫蘭(あなお しらん)ちゃんです」

「安尚です。よろしくお願いいたします!」

 バタバタな芽留さんの紹介に続き、丁寧にお辞儀をして挨拶をしてくれる安尚さん。
 とても気立ての良さそうな子だ。


 その後一通り自己紹介も済んだあと、三人で食卓を囲み夕食となる。
 今夜は鰻重に、長芋の天ぷら、牡蠣フライ、卵焼き。
 めちゃくちゃ豪華だ。

 せっかくのお客さんだからと、芽留さん、頑張ったのだろう。

「へぇー、芽留さんの大学時代の後輩ですか!」

「はい!先輩と同じ漫画アニメ研究会に所属してまして。3つ下なのに、とてもよくしてくださいました」

 聞けば彼女は、芽留さんが4年生だった頃の新入生なのだとか。
 代は違えど、趣味が合うからと仲良くなり、よく二人で出かけたりもしていたらしい。

「学生時代の芽留さんはどんな人でしたか?」

「うーん、今と大きくは変わりません!むしろ、今の方が色気が増して、女性として素敵な人になりました!」

「ちょっ、待って、しーちゃん!恥ずかしいからぁ」

 見るからに顔を赤らめ羞恥を見せる芽留さん。
 可愛い……!

 そんなこんなで、談笑しながらディナーを楽しんだ。
 メルさんとのラブラブディナーではなかったものの、まあ、これも悪くない、かなぁ。

 くっ、と出された日本酒を呑み、一息つく。
 気づけば、ご飯はすっかりなくなり、3人ともとても満たされていた。

「伊津夢さん、美味しかった?」

「ん?ああ、とっても。まさかこんな風にご飯を楽しめるなんて思わなかったよ。芽留さんの手料理は最高」

「ふふ、良かった……それじゃあ、私のお願い、聞いてくれる?」

「え?うん」

 突然迫ってくる芽留さん。
 火照った顔は、妖艶さを感じさせる。

 ちょっと待て。
 こんな状況で、まさか??

「伊津夢さん……3P、しましょう」


 ーー「しーちゃん、これが伊津夢さんのオチンポよ?」

「うわぁ、わぁ……彼氏でも旦那さんでもない人の、こんなにまじまじと見ちゃってる……!」

 その後の展開は、色々衝撃だった。

 そもそも安尚さんが家に来た理由。
 実は、芽留さんに前々から、あることを相談していた。

 それは……

「アナル処女を卒業したいです!」

 とのこと。
 彼女は今、付き合っている男性がいる。とても大好きで、何度も身体を重ねた仲。
 そんなある日、彼がアナルプレイを求めてきた。大好きな彼の望みは叶えてあげたい。
 しかし、やったことのない彼女は、うまくできるか不安で、練習がしたいと思ったのだそうだ。彼氏をがっかりさせたくないが、玩具では独りよがりな練習で、感覚が掴みづらい。

 では、なぜそれを芽留さんに話したのか?

 実は二人は、大学時代の共通の趣味として、エロアニメの鑑賞と評価で盛り上がっていた。
 当時から、経験豊富な先輩だったらしく、こういうことなら芽留さんに、と思っていたらしい。

 その答えが

「じゃあ、練習しましょ!大丈夫。私の旦那、絶倫だから!あなたが来る日、精のつくものたーくさん食べて、ヤっちゃいましょ!」ーー

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