#13 三浦大知や満島ひかりがいた「Folder」

2021年1月20日 21:25

　1990年代〜2000年代の女性アイドルを振り返る「ガールズポップス」。確かな実力を持っていながらも日の目を浴びることができなかったアイドルグループがいた。当時はモーニング娘。が国民的アイドルとして君臨していた時代。タイアップには恵まれていたものの、自然消滅する形で解散してしまったFolder及びFolder5について振り返っていく。

Folder時代

　安室奈美恵やMAX、SPEEDを輩出した沖縄アクターズスクールの8歳〜12歳で構成されるデビュー予備軍グループ「BABY WAVES」の三浦大知・仲間丈・仲間愛里紗・阿嘉奈津・宮里明那（現在はAKINA）・満島ひかり・石原萌の7人で結成された。デビュー前には阿久悠作詞の楽曲をユーロビート調にアレンジしたトリビュートアルバム「VELGARRE J-POP NIGHT presents DANCE with YOU」でフィンガー5の「個人授業」をカバーした。

　1997年8月1日に「パラシューター」でデビューし、小・中学生による次世代アイドルグループとして注目された。メインボーカルを務めた三浦大知はわずか9歳で、小学4年生と思えない高い歌唱力で“スーパー小学生”や“和製マイケル・ジャクソン”などと評された。

　1999年5月に小学6年生だった三浦大知が三浦大地名義で「Big heart 〜ミクロマンのテーマ」でソロデビューを果たした。

　2000年3月にグループの集大成となるアルバム「7 SOUL」をリリースし、三浦大知が変声期を迎えたことでFolderは事実上の活動休止（解散）となった。

1st「パラシューター」（28位）
2nd「NOW AND FOREVER」（50位）
3rd「FIRE! FIRE!」（48位）
4th「ジャカジャカジャンケンポン」（75位）
5th「Glory Glory」（圏外）
6th「I WANT TO BACK」（57位）
7th「Everlasting Love」（47位）　※Folder featuring Daichi名義

Folder5時代

　2000年4月にFolderのARISA（仲間愛里紗）・NATSU（阿嘉奈津）・AKINA（宮里明那）・HIKARI（満島ひかり）・MOE（石原萌）の5人で結成され、基本的にAKINAがセンターポジションでメインボーカルを務めていた。

　結成から1ヶ月後の5月10日にイギリス出身の女性グループの楽曲をカバーした「SUPERGIRL」でデビュー。オリコン初登場28位と振るわなかったが、『ミュージックステーション』や『うたばん』といった人気音楽番組に出演した。その後はユーロビート路線が続き、11月にリリースされた3rdシングル「Believe」は人気アニメ『ONE PIECE』のオープニングテーマに抜擢され、スマッシュヒットを記録した。

　2001年6月にリリースされた5thシングル「Final Fun-Boy」はファミリーマートのCMソングに抜擢され、Fun! Fun! Fun! ファミリーマートのイメージキャラクターとしてCMにも出演した。シングル8枚はいずれもトップ10にランクインしなかったが、1stアルバム「HYPER GROOVE ①」はオリコン初登場5位を獲得し、約19万枚のヒットを記録した。

　2002年5月にリリースされた8thシングル「MY MIRACLE」を最後にリリースが途絶えたが、夏には同じ事務所のw-inds.、FLAMEと共に期間限定ユニット「Earth Harmony」を結成し、2002 INAS-FID サッカー世界選手権大会の公式テーマソング「World needs love」をリリースした。

　9月にデビュー時から出演していた音楽バラエティ番組『THE夜もヒッパレ』の放送が終了し、その後はグループの活動が徐々に停滞していった。

　2003年6月にリリースされたFolder時代の楽曲も含めた6年間の集大成ベストアルバム「Folder+Folder5 SINGLE COLLECTION and more」を最後に事実上の活動停止となった。