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AKBが落選した2020年の紅白はどうなるのか

 数日前から『NHK紅白歌合戦』の出場内定に関するニュースが一部で報じられていたが、ついに出場者が発表された。ネット上では毎年のように賛否の声が相次ぎ、色々な意見が飛び交っていて面白い。今回は女性アイドルと男性アイドルに絞って紹介したいと思う。

 今年のテーマは「今こそ歌おう みんなでエール」で、選考基準はCDの売上やMVの再生回数、有線リクエストなどを含めた「今年の活躍」「世論の支持」「番組の企画・演出」の3点。出場歌手は42組、初出場は紅組が6組、白組が3組、企画が1組の計10組となっている。

坂道シリーズが独占の「紅組」

  • 乃木坂46(6)

  • 櫻坂46(初)

  • 日向坂46(2)

  • NiziU(初)

  • BABYMETAL(初)

  • Perfume(13)

  • Little Glee Monster(4)

 毎年思うのが、男女問わずグループアイドルが多いこと。女性グループだけで7組もいて、今年も坂道シリーズ(乃木坂46、櫻坂46、日向坂46)は話題性があった印象がある。乃木坂は白石麻衣の卒業や小室哲哉による提供楽曲、櫻坂は平手友梨奈の脱退やグループの改名で良くも悪くも注目された。日向坂は「アザトカワイイ」がやたら音楽番組で流れていた気がする。

 ベビメタは今年で結成10周年を迎えるとのことで紅白出場に納得した。アニバーサリー枠は紅白でもお馴染みだ。

相変わらずジャニーズだらけの「白組」

  • 嵐(12)

  • 関ジャニ∞(9)

  • Kis-My-Ft2(2)

  • King & Prince(3)

  • GENERATIONS(2)

  • 純烈(3)

  • SixTONES(初)

  • Snow Man(初)

  • Hey! Say! JUMP(4)

 紅組対して白組はジャニーズが7枠を獲得。昨年のジャニー喜多川の追悼企画で出演したSixTONESとSnow Manは、デビュー曲が両A面シングルだったことから「SixTONES & Snow Man」での出場も十分に考えられたが、それぞれ単独での出場となった。嵐は今年いっぱいで活動休止となり、この枠が今後どこに引き継がれるのか注目だ。

 LDHはGENERATIONSの1枠を獲得。ジェネは昨年に続いて2回目の出場となるが、2012年から2018年まで7年連続で出場していた三代目 J SOUL BROTHERSは今年も落選する形になった。4月にリリースされた「Movin’ on」でオリコン1位を獲得し、少なからずジェネよりは勢いがあったようにも感じるが、事務所の枠みたいなものが存在するんだろうか……。

 音楽番組でよく目にすることが多かったDA PUMPとDISH//は残念ながら出場を逃してしまった。特にTHE FIRST TAKEの動画で話題になったDISH//は謎すぎる(北村匠海のスケジュール問題?)。

常連のAKB48がまさかの落選

 ここからが本題。12回出場経験のある言わずと知れたAKB48がついに落選してしまった。

 2007年に中川翔子とリア・ディゾンの3組合同によるアキバ系アイドル枠として初出場を果たし、2006年にリリースされた「会いたかった」を披露したが、それぞれの持ち歌をメドレー形式で披露する企画だったことから出番はごく僅かだった。翌年の2008年は落選してしまったが、2009年は「涙サプライズ!」や「RIVER」といったヒット曲が話題になったことから2年ぶりに返り咲き、大人数を生かしたパフォーマンスでステージに華を添えた。

 2015年は10周年アニバーサリーとして「会いたかった」、「フライングゲット」、「恋するフォーチュンクッキー」をメドレー形式で披露し、卒業生の前田敦子や大島優子がサプライズで登場する演出で話題になったが、その年にリリースされた楽曲を初めて披露しなかった(※その代わりにNMB48が「365日の紙飛行機」を披露している)。

 2016年は選抜メンバー48人を視聴者投票で決定する企画が行われ、「君はメロディー」と2009年のヒット曲「RIVER」をメドレー形式で披露した。

 2017年は歌唱曲を視聴者投票で決定し、2008年にリリースされた「大声ダイヤモンド」、2015年にリリースされた「365日の紙飛行機」、「11月のアンクレット」の3曲をメドレー形式で披露した。

 2018年は「恋するフォーチュンクッキー」をタイ・バンコクのBNK48とコラボし、翌年の2019年はJKT48やMNL48など含めた計14組の姉妹グループが参加し、2年連続で過去のヒット曲を披露した。

 『NHK紅白歌合戦』では以下の組み合わせがある。

  1. その年にリリースされた楽曲をメドレーで歌唱するケース
    例:「紅白2010 AKB48神曲SP」(2010年)など
    ※「Beginner」、「ヘビーローテーション」、「ポニーテールとシュシュ」

  2. その年にリリースされた楽曲を歌唱するケース
    例:「心のプラカード」(2014年)

  3. その年にリリースされた楽曲+過去のヒット曲をメドレーで歌唱するケース
    例:「夢の紅白選抜SPメドレー」(2016年)
    ※「RIVER」(2009年)と「君はメロディー」(2016年)のメドレー。

  4. 過去のヒット曲のみ歌唱するケース
    例:「恋するフォーチュンクッキー 〜紅白世界選抜SP〜」(2019年)

 ①は最も勢いのある出場歌手枠。曲数によって異なる場合があるが、基本的には3分半から4分と持ち時間が長く、番組の目玉として丁寧に扱われることが多い。今年で例えるとするならば、「Make you happy」や「Step and a step」がヒットしたNiziUが当てはまる。

 ②は通常の出場歌手枠。楽曲の浸透度によってテレビサイズが異なり、ヒット曲であれば2分半から3分、ヒット曲でない場合は2分弱のワンコーラスが多い。

 ③は近年よくあるパターンの出場歌手枠。数年前にヒットした楽曲をサビの部分だけ披露し、その年にリリースした楽曲をワンコーラス披露するというもの。

 ④は次の年の出場が危うい状況であるだろう枠。割と大半の出場歌手が当てはまったり、当てはまらなかったり……?

 今年は勢いが安定していた坂道シリーズ、朝の情報番組でオーディションの模様を追い続けて一大旋風を巻き起こしたNiziU、アニバーサリーイヤーで国外でも人気を集めているBABYMETALと多くの女性グループが出場することになった。なかなか呼ばれない歌手や連続出場が途絶えてしまったグループも来年の勢い次第では再び返り咲く可能性もある。紅白が全てではないが、ぜひとも頑張ってほしいと思う。

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