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歌詞解説&感想|XG - WINTER WITHOUT YOU

歌詞解説

字幕でニュアンスや元の意味までは汲み取りづらい箇所が3点あったので、それぞれ解説する。歌詞とその字幕を引用し、解説を続けている。

①バース1 ジュリアのパート

People putting up trees and lights
ツリーや街並みが灯るけど

'put up' は「何かを見える状態にする」というイメージ。なのでここでは、ツリーを引っ張り出してきて、'lights' をツリーや他の場所に取り付けている様子が浮かぶ。
'lights' と複数形にしてあるので、漠然とした「光」ではなく、「光を発しているモノ」と捉えられる。なのでここでは「イルミネーション」くらいがしっくりくるか。

個人的和訳:みんなはツリーやイルミネーションを準備してるけど


②バース2 ハーヴィーのパート

I don't care about no mistletoe
ジンクスなんて気にしない

'mistletoe'(ヤドリギ)は、ヨーロッパではクリスマスの飾りとして定番らしい。また、ヤドリギの下でキスをすると永遠に愛が続くというジンクスがあるようだ。 "On the DL, I still miss you though."(正直言うと、まだ恋しいんだけど)という歌詞が続くことから、この部分では強がってみていることが分かる。


③バース2 ジュリンのパート

Sweet smell of sugar and spice was heaven scent
甘くスパイシーな香りはまるで天国のよう

ここでの 'spice' は、クリスマスの時期に定番のお菓子(シュトーレンとかジンジャーブレッドなどなど)に入る、シナモンやカルダモンといったスパイスのこと。日本語の「スパイシー」は、聞いたときに辛味を思い浮かべる人もけっこういるはずなので、あえて「スパイス」のままがよい気がする。
嗅覚は五感の中でも一番、過去の記憶をありありと想起させる。お菓子の、甘くてスパイスを感じる香りをかぎ、「ああ、あの時はよかったな」としみじみ思い出している、そんな情景が伝わってくる。

個人的和訳:スパイスを感じる甘い香り。天国みたい


感想

最近は2分台の曲がかなり増えているから、そんな中で3分台しかも後半の曲を聴いていると「ちょっと長いな」と思ったりすることが増えたのだけど、この曲はすぐに終わってしまうように感じた。それだけ展開やボーカルの表現に富んだ曲だと思う。特にブリッジは圧巻というほか無い。1人がこうしたパートを歌い上げるのももちろん素晴らしいが、複数人のメインボーカルがいるからこそさらに輝いているパートだ。

個人に着目すると、チサの芯のある歌声がよかった。全体的に柔らかい歌声で包み込むような雰囲気の中で、その包み込む感じは保ちつつ、くっきりしたボーカルで全体の印象にハリをもたらしてくれているように思う。

ラップパートも例によって最高。アップテンポな曲なら、多少のスキル不足は勢いでなんとかなったり、むしろその不完全な感じが魅力になったりする。しかしこういう曲調の場合はそうはなりづらく、なんだか取ってつけたようなラップにしか感じられないことがたまにある。そうはならないのがやはりXGで(XGだけではないと思うが)、違和感を感じることは無い。むしろ、歌詞がメロディから少し浮くからこそ、耳の傾け方が変わって楽しい。

あとは、けっこう前の曲にありがちだったフェードアウトで終わる感じも、じっくり余韻に浸れていい感じ。これからもっと寒くなるだろうけど、この曲を聴いて、誰かを想うという尊い感情をイメージし、暖かい気持ちになれたらと思う。


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「PUPPET SHOW」
「HESONOO」「X-GENE」

大学の先輩に声がけしてもらい、ポッドキャストでXGについて語っています。(34:58から)


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