倫理政経ポイント解説(倫理⑩)

こんにちは。今回は近現代の西洋思想と近代の精神についてやります。

近代社会の倫理

●コント

実証主義を提唱

知識についても進歩の段階を考え、人間の知識は神学的段階・形而上学的段階・実証的段階の三段階をたどって進歩する

●ダーウィン

進化論を主張し、生物はすべて共通の祖先から進化してきたとし、より環境に適応した種が自然淘汰によって生き残ってきたと主張。

主著『種の起源』

●スペンサー

ダーウィンの考えを人間社会に適用し、社会進化論を主張。

ルネサンス期

14世紀の北イタリアから古典文化の復興を目指す文芸復興(ルネサンス)が始まった。

代表的な人と作品
ダンテ『神曲』
ボッカチオ『デカメロン』
ペトラルカ『抒情詩集(カンツォニエーレ)』
ボッティチェリ『ヴィーナスの誕生』
レオナルドダヴィンチ(万能人と呼ばれた)
ミケランジェロ『ダヴィデ像』
ラッファエロ『聖母子像』

●ピコ

主著『人間の尊厳についての演説』

人間は自由意志によって自らを規定し作り上げるとした。

●マキャヴェリ

主著『君主論』

現実主義者で君主は公明正大さよりも強さとずる賢さを備えるべきとした。

ルネサンス期の宗教観の転換

●ルター

自由意志を肯定し、宗教改革の最重要人物であった。

贖宥状を乱発する教会の在り方に反発し95か条の論題を公表

信仰と救済について4つの考えを持っていた
①信仰義認論(行いではなく信仰のみが認められる)
②聖書中心主義(信仰のよりどころは聖書にある)
③万人司祭主義(全ての信仰者は司祭となる)
④職業召命観(職業はすべて神から与えられた使命)

●カルヴァン

予定説
→全ては神によってきめられているとした

信仰の理由は確信を得るため
→信仰するということは善い行いをしているということで善い行いをしているということは自分は救われる運命にあるという確信

ルターと同様職業召命観をもち、自由な営利活動を肯定。

モラリスト

人間とは何か、人間の尊厳の根拠はどこにあるのかを考えた人

●モンテーニュ

主著『エセー』(『随想録』)

彼によれば人間のありかたとして自分に謙虚であることを重視し
私は何を知るか(ク・セ・ジュ)?」と唱えた。
この言葉には懐疑論の立場が含まれている。

●パスカル

偉大さと悲惨さを併せ持つ人間の存在を見つめ、人間は考える葦であるとした。彼によると人間は鳥獣と天使のどちらでもない中間者という不安定な存在である。

人間は身体・精神・愛という三つの秩序を生きている。しかし、これらすべては神の前では無に等しく、人間の真の生き方はすべてを超えた神の愛を信じることにあると考えた。

今回は以上です。閲覧ありがとうございました。次回は近代的自然観と人権思想についてやります。スキしてくれると励みになります。参考になれば幸いです。

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