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【釣り情報】釣り方・生態を詳しく解説!!

アイゴは、独特の臭いや毒性のあるヒレを持つことから敬遠されがちですが、毒針とはらわたをうまく処理できれば、肉厚で歯ごたえのある白身魚として関西以南で人気があります。特に、瀬戸内海地域では、秋に獲れる小型のアイゴは高級魚として知られています。

また、アイゴは、釣りファンの間で「外道」とされていますが、チヌの4~5倍の引きを楽しめるとして、専門に狙っている人もいるほどです。
今回のコラムでは、関西以南で人気があるアイゴの基本情報や分布、釣り方などをご紹介します!!

アイゴの基本情報

■名前:アイゴ

■由来:アイヌ語でトゲのあるイラクサを「アイ」、魚を「ゴ」と呼ぶことからトゲのある魚と言う意味で「アイゴ」と呼ばれるようになった説や体が藍色だったことから「アイゴ」と呼ばれるようになったなどの諸説があります。
また、アイゴには、地方名も多く「バリ」や「イタイタ」、「シャク」、「ヤー」などさまざまな呼び名があります。

■分類:スズキ目ニサダイ亜目アイゴ科アイゴ属

■旬:産卵期後の秋から冬が旬とされていますが、卵巣や白子を楽しみたい場合は、産卵期前の時期が旬となります。死後時間がたつと内臓の臭みが身に移るので、特に刺身で食べる場合は鮮度が大事です。皮にも臭みがありますが、釣っただまず内臓を除去してしまうのもよい方法です。釣りたてのアイゴの身はゴリゴリなので、噛み応えのある刺身が好きな方には特におすすめです。

■大きさ:成魚は25~45cm程度になります。

■種類:アイゴは、27種類ほど確認されていますが、本州と沖縄地方では種類が異なります。
本州には「アイゴ」や「ヒフキアイゴ」、「ヒメアイゴ」、沖縄地方では、「ゴマアイゴ」や「アミアイゴ」、「シモフリアイゴ」などが生息していますが、熱帯に近くなるほどその種類は増えていきます。
また、本州に生息しているアイゴは、白斑点が大きく、「シモフリアイゴ」などは細かい白斑点が特徴です。
体色や斑点は、生息地によって違うので同じアイゴ科と判断するのは難しいのですが、平たい体型や厚く小さい口、ヒレに毒があるなどは共通しています。

■繁殖期:アイゴの産卵期は、7~8月ごろとされています。粘着性の卵は、産卵後2日程度で孵化しプランクトンを食べながら3cm程度に成長すると沿岸に集まり群れで動きます。海藻を主食としますが、大きくなると甲殻類なども捕食します。

アイゴが釣れる生息地

青森県から九州南岸の日本海、南シナ海、太平洋、伊豆・小笠原諸島の沿岸や浅い岩礁地、藻場に生息しています。琉球列島では、河川の汽水域で見られることもありますが、場所によって釣れるアイゴの種類が変わってきます。また、海外では済州島や台湾、フィリピン、南シナ海、インドネシア、ニューギニア島、ソロモン諸島、ミクロネシアなどに広く生息しています。

■アイゴ:青森以南や朝鮮半島南部に生息しています。

■ハナアイゴ:日本では、田辺以南、西太平洋、インド洋に生息しています。

■ヒフキアイゴ:南西諸島以南の西太平洋に生息しています。

■ヒメアイゴ:西部太平洋に生息しています。

■ゴマアイゴ:沖縄県以南から東インド・西太平洋に生息しています。

生息場所
アイゴは、比較的暖かい水域を好むので、関東以南の磯や防波堤、岩底などに生息しています。汽水域にも生息する魚なので、船に乗らなくても防波堤や磯場から釣ることが可能です。
年間を通じて釣れますが、産卵期の7~8月が特に釣れると言われています。大きな個体を狙うのであれば、冬がおすすめです。

アイゴの特徴

ここでは、アイゴとヒフキアイゴの特徴を紹介します。

■アイゴ
海釣りの魚の中でも毒魚として有名です。体高があり、扁平な楕円形で口は小さく唇が厚いのが特徴です。背ビレ、尻ビレ、腹ビレに毒があります。体色や斑点は、生息地などで変化します。

■ヒフキアイゴ
観賞用のアイゴとしては、一番の人気を誇っています。体色は主に黄色で頭部に白と黒のラインが入ったカラフルな模様が特徴ですが、他のアイゴと同様毒を持っています。

アイゴの最大の特徴は、その毒性と言われています。背ビレや尻ビレ、腹ビレのトゲにさされると数時間から数週間も痛みが続くと言われています。
アイゴの針が刺さった場合は、慌てず早めに患部を水で流しながら毒を絞り出すことが大切です。口で毒を吸い出すのは口の中に傷があった場合悲惨なことになるのでやめましょう。洗い終わったら、毒を不活性化させるために我慢できる温度の熱湯に1時間程度浸けると毒成分のたんぱく質が変性するので痛みを軽減させることができます。その後、病院に行くようにしてください。

アイゴの釣り方

アイゴ釣りには、主に2つの方法があります。

●立ちウキ仕掛け
コマセを巻き同調するように刺し餌を投入して立ちウキでアタリを待つ方法は、防波堤などの穏やかな水面でアイゴを狙うのに適しています。

・竿
立ちウキ仕掛けの場合は、1号~1.5号で長さは4.2m~5.3mのものが良いでしょう。

・リール
立ちウキ仕掛け、円錐ウキ仕掛けともリールは、小型のスピニングリールを使用します。また、立ちウキ仕掛けは2~3号の道糸100m~150m程度巻けるものを用意すると良いでしょう。

・ウキ
立ちウキ仕掛けの場合は、3B~4B程度のできるだけスリムで細長い自立ウキを用意しましょう。

・ハリス
立ちウキ仕掛けの場合は、1.5号~2号のフロロカーボンがおすすめです。

●円錐ウキ仕掛け
円錐ウキ仕掛けは、手返しが良くコントルールが効くので足場が悪い、風が強いなどの磯場でおすすめの仕掛けです。
どちらの仕掛けもコマセが切れることのないように釣る時間を計算して用意することが大切です。
アイゴのコマセは、メジナやクロダイ用の配合餌にオキアミを混ぜて作ります。刺し餌は、オキアミが一般的ですが、アイゴは雑食性なので、酒粕やサナギ、食パンの耳、みそ団子などでも釣れます。
また、アイゴは、餌取りがうまいのでハリスにもガン玉を連打して針を垂直に保ち微妙なアタリを逃さないようにしましょう。

・竿
円錐ウキ仕掛けの場合は、1.5号~2号の4.3m~5.3mの磯竿を使用します。

・リール
円錐ウキ仕掛けは、2号~4号程度の太めの道糸を巻くのがおすすめです。

・ウキ
円錐ウキ仕掛けは、3B程度の円錐ウキを使用します。

・ハリス
円錐ウキ仕掛けは、根ズレ防止のため2号~3号のフロロカーボンが良いでしょう。

アイゴ釣りの時の注意点

アイゴは、他の魚を釣る時の外道として知られており、関西以外では食材としてあまりなじみのない魚ですが、チヌの数倍の引きがあるので、釣り好きに人気の魚です。アイゴはヒレに毒があり、刺されると非常に痛いので、釣れたらすぐにヒレを切るなどの処置をするように心がけましょう。

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