制作日記:桜を描く

画像1 桜の季節には一枚必ず桜の絵を描こうと思っている。写真で残すのも良いけれど、自分がイメージした印象を残したいというのが描く理由。しかしどうだろう、ほぼ5年以上かそれ以上、苦手な事がありできなかったことがある。
画像2 「色をイメージできない」そんな制作期間を10年ほど過ごしてきた。色の理解力はあると言われたことがるけれど、自分の制作の事としては何もイメージできなかったというのが正直なところである。何かを描く時は〈色〉で認識するのではなく、触れた〈感触〉と〈質量〉を想像して〈ペン画〉という形で制作してきた。「色を使わないのか?」と言われてきて曖昧にしてきたのは〈できない事はしたくない〉という気持ちがあったからである。苦手にしたくはないので何度も過去に〈色を想像して描く事〉に挑戦してきた。でも駄目だった。
画像3 そう、まったく10年間〈色が扱えない〉制作の日々。昨年は〈色に関する画材を全部処分する〉生活の断捨離の中に〈画材〉のリストにいれたものだった。
画像4 今年も桜の季節がやってきた。しかし去年と違うのは「色についての画材が手元に残っている事」と「色について少しずつ、描くものとしてイメージを表せられる」様になったことである。色彩心理を勉強し気付いた事の一つがある。
画像5 〈色〉というものを認識して、表現するのには〈心理の変化〉が必要だった事。色それぞれに自分なりの思いがあり過去があり、制作はその事に強く影響されている。
画像6 〈色を想像して表現する〉その意味を〈自分で形にする〉その奥深さを、不意にかみしめる事がある。「形には自身が宿り、色には思いが宿る」
画像7 今年の桜の絵である。

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