マガジンのカバー画像

徒然に読書メモ

125
本の感想に主眼を置いた投稿をまとめています、何らかのきっかけになれば、望外の喜びです。
運営しているクリエイター

#青春

いろいろ悩みましたが、、【 #愛読書で自己紹介 】

 新年に入りふと思い立ち、少し前から note を始めているのですが、読書系の記事を辿っているうち、面白そうな企画「#愛読書で自己紹介」を拝見したので便乗させていただこうかな、と。 正直、3人・3冊に絞り込むのはどうにも悩ましかったのですが、、今回はこちらの3作品にしてみました。 『桜宵』(北森鴻)  三軒茶屋の路地裏に静かにたたずむ「香菜里屋」というバーを舞台とした連作短編集です。中でも特に印象に残っているのが「桜宵」の一編、「御衣黄」と呼ばれる、その名が示すように「

【読書メモ】『楽隊のうさぎ』(著:中沢けい)

少し前に友人から教えてもらったこちらの動画、舞台は私の母校になります。それなりに新しくなってはいるものの、校舎や体育館、ピロティ、近隣の公園等々、懐かしい映像がテンコ盛りでした。「群青」がBGMってのも個人的にはポイント高いです。 ちなみに教えてくれた友人は部活仲間で、今でも年に何度かは飲みに行くくらいの(腐れ)縁が続いているのですが、何でもお子さんが我らが母校を受験するかもとの事で、まぁ、年も取るわけです。 なんて考えながら思い出したのが『楽隊のうさぎ』との一冊。こちら

【読書メモ】『ホーンテッド・キャンパス・シリーズ』(著:櫛木理宇)

小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)、読んだ覚えがあるような、ないような、、『怪談』との書名は国語の授業とかで取り上げられていた覚えも、、まぁ面白いところついてくるけど、夏を過ぎての秋始まりなんだぁ、と、こちらのネタを思い出しながら。 さてホラー系というと『リング』や『夜市』、『陰陽師』などが思い浮かびますが、その中でもなぜか『ホーンテッド・キャンパス』のシリーズは全巻揃っていたりします(『陰陽師』は途中でとまっています)。 1作目が2012年発行ですから10年以上続いている

【読書メモ】『永遠をさがしに』(著:原田マハ)

今の職場、月に何度か市民楽団の方が練習に来られます。私自身、音楽はすっかり門外漢で、、あまりに音痴過ぎて家内からは「人前では歌わない方が?」とも言われるくらいに素養もありませんが、それでも生演奏の妙なる調べは風情があり、そちらをBGMに仕事との何とも贅沢な時間をいただけるのを楽しみにしていたりも。 なんて、ちょうど本日にその楽団さんが練習に来られていたので、その演奏を拝聴しながら思い出したのが『永遠をさがしに』との一冊。 著者の原田マハさん、『楽園のカンヴァス』や『キネマ

【読書メモ】『汽車通学』(著:矢野直美)

春、雪解けの風と穏やかな菜の花の色彩。 夏、透き通る青空と往く夏を惜しむかのような夕焼け。 秋、秋晴れに映える穂と凛とした音が響きそうな宵闇。 冬、雪の冷たさと雪明りの暖かさが導く道筋。 そんな北海道の四季を背景に、汽車で通学する学生たちの日常を追いかけた一冊。自分は自転車通学でしたが、放課後のどこか甘い空気は共通なのでしょうか、、なんて、少し前に高校時代の部活の友人たちと会ったからか、久々に思い出しました。

【読書メモ】『キケン』(著:有川浩)

理系志向の息子も進学先が確定、第1志望の学部は残念でしたが、その他に受かった理学特化型と複数の学問分野がクロスするカリキュラム体系の学部とで悩んで、結局は後者を選択したようです(悩める贅沢が出来たのは普通に凄いと思います)。どちらかというと、一歩引いて先に全体を俯瞰した上で、物事に取り掛かろうとする傾向が強い息子にはあっているのかな、と個人的には。 なんて思いながら、目に入ってきたのが『キケン』との一冊、有川浩さんの、とある大学の理系サークルを題材とした青春物語となります。