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哲学的思想

大人の学びなおし、という色々なジャンルの講演を聞くセミナーに参加しました。来年まで第二第四の火曜日に継続開講の予定です。
自分への覚えも兼ねて感想を書いていきます。初回は哲学的思想です。


日時 場所

11月14日火曜日 18:30〜

自己紹介

全体の流れでそのまま見出しにして書いてみました。
今回担当していただいたのは豊田工業大学の江口健先生でした。

ファシリテーションについて

工業大学という名前の響きだけだと理系のイメージで、哲学というと文系のイメージがありましたが、個人的にはどちらを先行していても必要な要素だなと思っています。
今回のテーマとして哲学的ファシリテーションを取り上げるということで、まずはファシリテーションとは何なのか?について問いかけがありました。
この言葉をよく聞くようになったのは最近だけど、どんなイメージで使われているのかの確認と、哲学の意味でどのような言葉になっているのか、の整理の時間でした。

みんなのイメージでは司会や進行の意味合いが強くて、特定の結論に対して導く系の存在なのだけど
言語的には”容易にする”という意味があるので
思考を促す、自由に考える、場を作る存在だよね、という結論でした。

ファシリテーターやファシリテーションという単語の解説がされている本は何冊も読みましたが、ほとんどがマネージャー的な上記で書いた導く系の存在だったので、なるほどなと感じました。
ビジネスベースだと会議だったり時間が限られて成果も出さないといけないので自然にそうなるよな、とも思えます。


なぜ注目されているのか

これは近年のリスキリングや国の学習指導要項の話で、重視されているって説明が入りました。(言い方は違いましたが、この辺りは大事ではないので省略します)
学生を見てきても、詰め込み型のすでにある回答を正確に引き出すのは得意だけど真意として何を問われているのか、思考を深めるという考え方は特に理系が苦手な子が多いと説明されていました。

特に多様化された現代では、合意形成がより難しくなっているので、その面でも対話の方式や効果について注目されているそうです。

哲学的ファシリテーションとは

注目されているのがソクラテスの問答法を参考にした哲学的ファシリテーションだそうです。
問答を繰り返して、矛盾の部分で前提を崩し、それによって無知の自覚をする。
ディべートに近いけど、本人の自身の考え方の修正を目標にしているようです。

要素として
深掘り 前提を崩す 本質的な問いを投げる
これが大事なようです

3つのポイント

これは懐疑的、批判的、本質的、の3つでした。
そしてこの中の批判的には
論理的、創造的、内省的、共感的、の要素があるようです。

クリティカルシンキングが少し近いそうで、これも個人的には調べた事があったのでほうほうと聞いていました。
回答の高速化のための批判と掘り下げていくための批判と、同じ言葉なのに少し違うところがもう哲学に入ってきている感じです。

内省的なのは 自分に反省するために
共感的が必要なのは、ないとケンカになるから
この視点も勉強になりました。
全然飛びますけど、相手の信頼は95%にして残りの5%は自分と相手を許すための余白にする、みたいな話を思い出しました。

ポイントとして前提を揺らす、保留するところも挙げられていました。
ここは、自分が会議の進行を頼まれた時は、逆に固めて変えないようにしていたので新しい視点です。


例 転覆の話

ここで出てきたのは有名な問題らしい、カルネアデスの板の解説でした。
一言だと、道徳とはその場によって捉え方が変わってくるよね、という思考実験のようでした。

これに関してもどのように説明したのかによって学生の回答が求めていたものにならずに変わってしまう、という実体験を話されていました。
理系だと回答ありきで進めるため、特に別の思考に飛んでしまうそうですが、自分もそちら側でした。

初めて聞いたこの問題では、論理的に生存するための方法を聞いているのか、道徳的な回答を求めているのか、意思の強さを問われているのか
みたいに複数の回答がぐるぐるしました。

さらに飛ぶと、溺れれるのであれば他の人を自分が手にかけたほうがいいのか、みたいなことを聞かれているのかなと一瞬思うのですが、絶対そうじゃないだろうなと。
結局前提があって変わるよね、という話だったので
自分は相当変わっているのか・・・ある程度迷わないように普段から自分の中の優先することを強めに置いてい流よなと自覚できました。

気になった方は、wikiにもあるのでカルネアデスの板で検索してみてください。

掘り下げ、問いの立て方、組織開発

大人の学びなおし
ということで社会人がメインになっている関係上、ここに活かしたくて聴講している人が多いのでは、と感じました。

まずは本質的な質問
→聞かれたくないこと、突っ込まれたくないこと、蓋の下にある事があること
要するに、聞くと嫌がられたり煙たがられたりするところにこそ本質が多くあると説明されていました。

良い質問をする
→これは深い次元へ導く問いで、一次元に掘るほうが他の場所へ飛ぶ質問より分かりやすい、とのことでした。
アイデア出しでは飛びまくる話し合いも好きなのですが、哲学的ファシリだと気をつけて掘っていくのが大事なんだと学びました。

そして哲学者ってわけもなくその辺り一体を掘っているのでは、穴ボコだらけにしているのでは、という例を挙げられていました。
これはそのくらいの穴は誰でも埋められる、そう見える状況の多くは深掘りが足りない、かけている時間も足りない、と言われていました。
そこまでいかないと本質的な変化が起こらない、と。

「まとめる」<「考えることを増やす」
というのも指摘されていました。問いを出し尽くす、思考して逸れてはいけない。
ここも個人的に新しい発見でした。
自分の中で、思考と悩みは区別していて、思考ならしていていいけど、悩みの時間は0にしようと心がけています。
思考すると確かに逸れていく面はあるので(先ほどの飛ぶ、が近い表現かなと)問いを出し尽くすってアプローチは面白いなと感じました。

お互いに疑問文が多いと哲学的になる
質問は広げる深める だけでなく 繋ぐ結びつけて共通の論点を見つけられると良い。これはメモしていた部分です。

希望を伝えないようにするのも大事なようでした。
希望というのは、ファシリテーターの、結論をこう持っていきたいという考えのことです。
学校の先生によくある落とし穴だそうで、子供達は素直なのでそのままそれを意識してしまって思考停止になってしまう事があるそうです。

インタビューとは違うので落とし所を先に考えておくのもないほうが良い。
これもほとんど真逆の思考を普段しているのでなるほどなと感じました。

個人的な特質だと道徳的普遍性を持ちにくい、これは大事なようでした。
今書いている途中で、?と思ってメモを見直していますが
最初の方で変な回答を自分が出していたのがまさにですね。
個人的な特質になるので、そこにならないように論点や仮定を考えてみる。

確かに、と思わされます。

組織開発は
ハードとソフトの両面があって
えー・・・あまりメモがなくて自分でも何を言いたいのかよく分かりません。
当時どのようなつもりで聞いていたのか。
これは次回以降に要確認の要素です。何のために聞きに行っているのか

では、今回のものを活かすには

見逃していた新しい視点や、効率化のために無視していた部分に大事な要素も含んでいることがわかりました。

個人的には道徳の教育の変化の話が印象的でした。
昔の道徳は落とし所があって、話しているように見えてそうではなかった。
以前のような教師のプランの具体化ではなく、これからは効果的な問いの設定が大事。

これに関してもう少し深めてみたいなと考えました。

あとはノートの取り方です。
試行錯誤中なので、今回の記事は自分でもひどいなと思う仕上がりになっていますが、回を重ねて改善させていきます。

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