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小劇場による演劇鑑賞 病牀三尺

七ツ寺共同スタジオという劇場にて

サマリー

勉強友達の方の趣味が芝居で、久しぶりに舞台に上がるとのことで観劇してきました。
日時は11月15日の夜の回。ハラプロジェクト主催
ネタバレは書いていないつもりです。

そもそもが初めてだった

というわけで今回は芝居の鑑賞の感想です。
観劇という言葉を知ったのは宝塚関連からなのですが(今ホットじゃないかというのは置いておいて)初めて観劇したのは劇団四季でしょうか。
東宝の舞台も観に行った事があり、大きなキャパの会場は経験がありましたが、まさに芝居!という距離感の舞台は初めてでした。
なので、入場が30分前からとアナウンスされて15分前に到着したらほぼ席がなかったのは衝撃でした。
みなさん早いんですね。以後気をつけます。

題材の話をしよう

今作は正岡子規の病牀三尺という作品を再解釈して演じている公演でした。
なので原作は正岡子規、名前はもちろん聞いた事がある人ですが、この作品名は知りませんでした。どうやら結核の病床にあって書いた日記のようです。
未読ですが、おそらく文学的にかなりの深さを感じさせるもので、作品にシンクロする読み方をする自分としては気が進まない部分もありますが、いつかきちんと向き合ってみようと思いました。(年に400冊以上は本を読んでいて文章の色味のような感覚や作者の浮き沈みの文章から感じる空気を感知するようになりました。著名な文豪系だと結構苦しいです)

全然知らないまま観た感想

冒頭で書いたようにまず距離感が新感覚でした。席がなくて最前列で見ていたのも大きいのですが、目の前で表現されていて、演者の覇気というか気迫のようなものを感じました。
そして舞台に対する声の大きさもちょうど良い感じがしました。大きな劇場で有名な演者さんだとすごい声量の方がいますが、大きすぎず、反響もしすぎず、心地よいくらいで発声されていました。この劇場での経験が豊富なんだろうなと勝手に推測しました。

内容としては、病床パートと夢パートが行き来していて、その空気感の違いや表現したい世界観の差を芝居ではこのように表すのだなと観察しました。
シュールな面白さと迫り来る死の感触と奇妙なリズムで進行していました。

肝心の友達は割と後半の方に衝撃的な格好で出てきていて、舞台だとこんな感じになるんだ。いつもの感じとはまた違うな、と芝居での側面を見れて面白かったです。
観に行ったよと言わないのと、この感想も本名で書いていないのできっと誰だかわからないであろう。

感じたこと

ちょうど自分がウェルビーイングでのスタートアップの企画を考えている時で
そのタイミングでこの題材は色々と考える材料になりました。
病人はどのような気持ちで過ごしているのかな、何が楽しいのかな、どんなことを感じるのか、望むのか

そして悟りということの解釈と表現。
ここが本質であり今まで全部はここを言うためだけの前振りだったのだろうと思われる一小節。

文章ですら解釈は人それぞれなのに舞台での芝居はもっと解釈が増えそうで、だからこそ一人一人がどう思うかで否定されることも少なくて、自分だけの楽しみ方をするものなのではないかなと感じました。
目の前をふらっと通って参加する性格ではないですし、まずチケットの販売方法から知らなかったので友達の日記のリンクを見ないと申し込みもしなかったし
このタイミングでのこの感想は大事にしたいなと思いました。

古くからある、芝居の道を極めたい人と共に歩んだであろう劇場の感じもとても良かったです。



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