第783回 遠く四国の広報誌に学ぶ
1、奇縁は機縁
とあるフォロワーさんから教えてもらった
愛媛県久万高原町の広報誌、なかなかすごいですよ!
ぜひ皆さんにシェアしたくて、ここでご紹介します。
2、日本は広い
久万高原町は愛媛県でも山間部に位置しており、
面積は広いですが、山に挟まれた渓谷沿いに集落が散財する
人口7400人ほどの小規模な自治体です。
それでいて広報を見ると「ふるさと魅力発信」のコーナーがあり、
①天体観測館(天文台・プラネタリウム)
②面河山岳博物館(山岳信仰の対象となった霊峰石槌山を始め、自然史や登山史を紹介する)
③久万美術館 (地元実業家の寄贈資料を中心に、黒田清輝などの日本画や藩政時代の陶磁器である砥部焼などの資料を展示)
④上黒岩考古館(国の史跡黒岩岩陰遺跡の出土品を中心に展示)
と4つの博物館からそれぞれ話題が提供されています。
この規模の自治体でこれだけ各施設で特色ある活動をされている学芸員さんがいる、というのはすごいことですよ。しかも毎号。
きっと人に恵まれた地域なのでしょうね。
3、我が町ではこう
実は先日まで我が町の広報誌に掲載した文化財の記事を抜き出してTwitterに転載しておりました。
自分が担当した全57回の連載記事。
はじめは
発掘調査の成果を少しずつ紹介しては?
と広報担当者に声をかけられたのがきっかけで
平成24年6月から始めたものでした。
路傍の石碑から新指定の文化財や既往の調査成果(縄文)などをテーマに
よくも続けられたと我ながら思います。
平成27年からは後輩学芸員が入庁したので
負担が半分になりましたが
毎月来る締め切りに苦しめられたことも何度となくありました。
それでも、さすが町の広報誌。全戸配布なだけあって、
読んでるよ。
とお声がけいただいたことも何度もありました。この声が励みになって
続いてきました。
それを実感しているからこそ、久万高原町の取り組みの凄さがよくわかります。
4、あらたな企画?
実は他の自治体の広報誌ってあまり読む機会がなかったので
これをきっかけに近隣の自治体から探ってみましょうか。
博物館や文化財、町の歴史に関する記事がどれくらいあるのか、ということを。
全国レベルで捜索する余裕があれば
新しいマガジンとしてこの連載で紹介するのも面白いかもしれませんね。
勝手に全国の広報誌文化財関係記事○○選!とか選んでみるとか。
その過程で自分のところの広報誌に還元できる学びが大いにあることでしょう。
本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
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