第1368回 2023/3/3〜8の歴史ニュース

1、花粉の季節

暖かくなってきたと思ったら花粉が相当舞っているようですね。

私もそれほど重症ではありませんが、ちょっと眼が痒くなってきました。

さて今回もヘッドラインの後ろのRはコメントをつけてリツイートした際にいただいた、いいねとリツイートの件数、Cはコメントがついたことを示しています。

ちなみに前回はこちら。


2、ニュースヘッドライン

①茨城県那珂市の下大賀遺跡で、平安時代の竪穴住居跡から発掘された石器に、人の顔が彫られていることが判明 R11

②東京都西東京市の国指定遺跡、下野谷遺跡が発掘開始から50年 R42

③愛媛県今治市の幸賀屋敷遺跡で「櫓」と、無数に射かけた矢とも見える多くの斜線を線刻した丸瓦が出土  R19


④韓国忠清北道玉泉郡清城面の国指定史跡「已城山城」の一部が毀損 R6 C

⑤愛知県豊橋市の市図書館で所蔵する『松平記』が吉田藩主松平忠房直筆と確認 R9

⑥東京大学の研究チームは、現代日本人のゲノム中から「縄文人に由来する遺伝的変異(縄文人由来変異)」を検出する方法を開発 R10 C

⑦佐賀県唐津市の馬渡島で、潜伏キリシタンの墓を確認 R4

⑧富山県射水市の沖塚原東B遺跡で出土した鎌倉時代の網代団扇に白居易の漢詩 R15


⑨滋賀県長浜市の長浜城歴史博物館で戸時代の鉄砲鍛冶で発明家・科学者でもあった国友一貫斎(1778~1840)の関連資料953点が重要文化財指定の答申を受けたことを記念 R2

⑩世界最大のエジプトのクフ王のピラミッドの内部に、これまで知られていなかった空間があると名古屋大学などが参加する国際調査チームによって確認 R34 C

3、ケーススタディ

いかがだったでしょうか。

皆様の気になる話題もありましたでしょうか。

個人的には③の瓦の話題でしょうか。

江戸時代のお寺の瓦はそれなりの数みたことあるのですが、

職人さんの銘だとか、年月日が彫ってあることはままありますが、

城の櫓の絵が描かれているものなんて驚きです。

瓦職人さんの遊び心なのか、はたまた他の意図があったのか気になります。

そしてまた例によってこのニュースに刺激されて各地で改めて資料を見直したら

うちにもあったよ、と次々線刻された瓦がでてくる、とかありそうですね。

続いては潜伏キリシタンのお墓の話題。

発見したのは高校の先生。

昨年9月に島の歴史などをまとめた本を制作したばかりなのに

本の改訂版を制作しようと、馬渡島の調査・研究を続けていた。

というからその向学心には感服です。

大学の専門家ともすぐに連絡が取れる関係を維持しているのが

郷土史家として模範的な姿。

伊藤教授は遺構の特徴について、方形の組石墓が長崎県の黒島や五島などで見られる江戸時代の潜伏キリシタン墓とよく類似するとの見解を示す。

という点も気になります。

禁教下にあって、連絡も密にとることができなかったろうに

海に隔てられた島同士で類似した特徴をもったお墓を作っていたのですね。

ケーススタディとしてとても参考になります。

本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。





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