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第147回 博物館の見方も変わる
1、体験重視の展示から
東北歴史博物館で明日まで開催中の展示「タイムスリップ!縄文時代」を見てきました。
夏休み中と重なる会期ということもあり、かなり子どもを意識した展示。
入ってすぐに縄文服を着る体験ができるコーナーがあり、縄文時代に使われていたであろう食材のレプリカがところ狭しと並べられています。
これ、ゆり根でしょー鉄腕ダッシュで見た!片くり粉みたいなのできるんだよね。
という反応した娘に驚き。
いい感じに知識と実体験が結びついてますね。
1番反応が良かったのは発掘体験。
展示室の一角にゴムチップを敷き詰めたところを設け、レプリカの土器や石器を埋めています。
発掘調査には必須だからと、長靴を履かせる用意もあり、夢中でやっていました。
本当のの土では汚れや後片付けの手間がかかりますが、この形ならかなりハードルは低そうです。
最後には研究者のスペースを再現していて、土器や石器をルーペで観察したり、ノギスでサイズを測ったり、重さを調べたりすることができるようになっています。
2、古民家への反応、親と子の違い
博物館の敷地内には今野家住宅という古民家が移築されており、これもうちの子ども達お気に入り。
今日は連休ということもあり、ガイドさんが解説をしてくれたり、竹とんぼなどの昔遊びを教えてくれていました。
囲炉裏に実際に火が入っていたのも良かったですね。
茅葺き屋根は燻さないと劣化が早くなりますので、管理上も必要なことですし、
当時の雰囲気をリアルに感じることができます。
呼吸器や眼をやられることが多かったのも頷けます。
こんな家に住みたいという私に対し、娘は即答で
えー、やだー。トイレも外で汚いし。
見るのは好きでも住むとなると違うようです。
3、歳を取って変わった見え方
この博物館ができたのは私が高校生の時で、
駐車場から建物のエントランスまでやたらと遠いし、展示がレプリカだらけだったりとイマイチな印象でした。
その後は講演会や研究会、就職してからは会議などでよく来ることになりますが、
子どもと一緒に行くようになるとまた変わった見方になりますね。
余裕のある空間設計が心地よく感じるようになったり、子どもにわかりやすく伝えることの難しさを理解できたりするようになりました。
専門志向の高い層は声が大きくなりがちですが、ボリュームとしてはそれほど大きくはないのです。
子どもやその保護者、関心を持ってくれる観光客のような一見さん、そして地域でその博物館を支えてくれるような層に評価してもらってこそ存続していけるのだと思います。
小さな町の資料館として目指すべき方向性が見えてきた気がします。
#東北歴史博物館 #タイムスリップ #縄文時代 #古民家 #体験発掘
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