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第67回政治の力

1、導入

7月3日に開催された、
自民党宮城県連第21回政経セミナーというものに縁あって参加してきました。

記念講演として岸田文雄政調会長が登壇されていました。

会場の雰囲気と講演内容を整理して気づいたことをまとめたいと思います。

2、前段では

6時からということで仕事を早く切り上げて、大慌てで会場に入るともう大勢の参加者でごった返しており、流れに身を任せて移動することしかできない感じでした。

会場を見渡すとこの暑いのに(当日は最高気温30度)、スーツのジャケットを羽織った年配の男性が8割以上でしょうか。

自民党支持層の実態を如実に表している様子です。

開会とともに関係者の挨拶、来賓の紹介が続くのはこの手のイベントの常ですが、県内自治体の首長が顔を揃え、代理出席もしていないところはうちの町くらいでしたか。

なんだか踏み絵みたいで恐ろしいです。

30分ほどあって、ようやく講演が始まりました。

3、講演内容(テープ起こし的)

当初の予定では麻生太郎副総理が講師の予定でしたが、自身が主催する経済系の会議が急遽入ってしまったため、岸田氏が代理となったということでした。

宮城県連会長の愛知参議院議員からは岸田氏の安定感を強調する紹介があり、笑いを誘いつつも、

多様な人材を擁することが自民党の強みである。

といういつもの発言でうまくまとめていました。

さて本題の岸田さんのお話、以下メモから起こした講演の内容です。長いので読み飛ばしてもらっても構いません

話の枕としてサッカーW杯と羽生結弦選手の国民栄誉賞受賞の話題から。

羽生選手は被災地を元気付けた、ということから復興庁からも特別表彰も受けた、とのこと。

震災から8年が経って、仮設住宅に入っていた人の数も12万人から4千人に、と具体的な数字を出されていました。

被災者の孤立を防ぐ取り組みが必要、とのこと。

次に生業の再生について

製造業の出荷額は震災前の水準を取り戻しつつあり、被災農地、水産加工施設も大部分が復旧したが、特定の業種、水産加工業の一部にはまだまだ復旧に至っていないものもある。

観光業については、外国人観光客数は増えているが、全国と比べると伸びは少ない。

先月の大阪地震でブロック塀が倒れ子どもの命が失われたことについて。

宮城県においては、東日本大震災でのブロック塀被害は報告がなかった。

これは、宮城県沖地震の教訓から取り組んだ結果として評価されるべき。

防災減災の取り組みの大切さを感じた。

宮城県には可能性、魅力を感じている。
世界の国で例えると60番目の国と同程度の経済規模を持っている。

戦前には第2師団、第ニ高等学校が置かれ、東京の次は仙台という印象だ。

日本三景松島の景勝は名高く、食材も名産のカキについては自分の地元広島とライバル関係にあるが、震災復興では支援をした経緯もある。

文学少年だった自分にとって宮城は

北杜夫の『ドクトルマンボウ』、
井上ひさしの『青葉茂れる』、
山本周五郎の『樅の木は残った』
山岡荘八の『伊達政宗』

などの印象が残っている。

国政の関わりについては、北朝鮮問題。
2014年のストックホルム合意、2015年の外相会合で関わっている。

その自分の目から見ても去年と今年では隔世の感がある。

金正恩は6年間の治世で、核実験4回、弾道ミサイル54発という数字は父正日の時代と比べて破格に多い。

対話の兆しはある、と言えるが具体的にはまだ何も始まっていないと言える。

拉致問題も日朝首脳会談、直接交渉で進めなくてはいけない。

国内の経済問題について

成長の果実を所得へ、そして消費へと進めていかなくてはいけない。

中長期的な課題のキーワードは「持続可能性」だと考えている。

財政についても国家予算の97兆円の4分の一が国債の利払い、 今後利率が上がったらどうするのか、子や孫に借金を残していくのか。

社会保障の持続可能性。

社会の持続可能性、貧困問題、所得の格差が教育の格差を再生産する負の連鎖がある。

外交の持続可能性世界では保護主義が蔓延している。

政治の進め方、トップダウンかボトムアップか。

近年では迅速な判断が求められ、橋本内閣以降トップダウンへという方向性で進んでいる。

あまり行き過ぎると官僚の萎縮など弊害も生じる。

結論はバランスをとって行くことが重要。

環境整備は国の役割、政治の信頼が問われている。信頼回復に努める

政治日程を考えると、来年に向けては重要な時期になるだろう。

選挙が続き、消費増税、 G20サミットが日本で開催され議長国に、ラグビーwカップ、平成が終了するなど。

今年秋に行われる来年度の予算編成は非常に重要になる。

総裁選挙もある。

5、講演を振り返って

このようにテープ起こししてみると聴衆が聴きたいと思う課題については漏らさず触れている印象があります。

地元の課題についても、数字的な裏付けもよく調べているため説得力があります。

会場にいるときは外相時代のエピソードとか、総裁選についてとかもっと踏み込んだ話が聴きたいと思っていましたが

短い時間で話すとこのくらいが限度なのかもしれません。

そもそも、なぜ私が自民党員でもないのにこのようなセミナーに参加しているのかを少し説明しますと、

いつも触れている

歴史文化が重視される社会の実現

のためには

政治の持つ突破力が必要になることもあるだろう、と考えているからです。

制度を変える力を持っている政治家のセンセイたちはどんな考えを持っているのか

どうしたら彼らの力を借りて政策が実現できるか

それを知っておく必要がある、と考えているからです。

また、歴史を理解する上で、政治とはなんなのか、少し近い距離で見ておく必要はあると考えてもいます。

今後も政治の世界にも絶妙な距離を取りつつ学びを得る機会をもっていくつもりです。

#政治 #岸田文雄 #自民党宮城県連 #愛知治郎 #講演テープ起こし #北朝鮮



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