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第1469号 2024/4/4〜21の歴史ニュース

1、世界観に浸れる読書に勝る喜びはない

4月ももう20日。

ミヤギでも桜は散ってしまいましたね。

今日は予定していた調査が同行者の体調不良で中止になったり、図書館来てみたら休館していたりと、ままならないことが多い1日でしたね。

その代わり楽しみにしていたファンタジー小説の最新作を1日で読み終えてしまいました。

これもまあいい休日ですかね。

さて、いつものようにヘッドラインの後ろのRはX(旧Twitter)でシェアした時のリアクション数、コメントが付いたらCと表記しています。

ちなみに前回はこちら。

2、ニュースヘッドライン

①滋賀県に新たに寄託された文化財に、西郷隆盛の直筆の書簡 R9

②静岡県菊川市で7世紀の古墳時代の「池之谷4号横穴墓」の3次元データを公開 R3

③文化庁の文化財修理センターが建設地難航 R11

④仙台市博物館リニューアルオープン R3

⑤神奈川県小田原市で国登録文化財の建物で営業する民間業者とのトラブル R12

⑥宮城県富谷市で令和6年度予算に区画整理事業の予定地で埋蔵文化財の発掘調査を行って記録保存する費用として3億7600万円あまりを計上 R15 C

⑦文化庁が全国の博物館に専門人材派遣 R14

⑧奈良県平群町で山城国一揆の資料を発見 R5 C

⑨中国江蘇省鎮江市で東晋~南朝宋の磚室墓を発掘調査 R9

⑩石川県輪島市の上時国家住宅で被害状況の調査へ R12 C

3、文化財の明日はどっちだ

いかがだったでしょうか。

皆様の気になる話題もありましたでしょうか。

⑥は実は3月のニュースですが、宮城県の富谷市で区画整理事業に伴う大規模な発掘調査を行う予算を計上した、という話題。

この富谷市は仙台市のベットタウンとして発展著しい地域で、

このご時世に町から市に昇格した稀有な自治体です。

ここからさらにこんなに大規模な開発を行うなんて…

しかもあそこには郷土資料館に1人しか専門職員がいなくて、

昨年度末に会計年度の専門職員を募集していたことを思い出しました。

専門人材の不足がどこも厳しい中でちゃんと採用できたのでしょうか。

⑦の話題はすでにSNSで賛否両論渦巻いていますね。

こういう熱の入った議論には参加しないようにしているのですが、

個人的には「博物館」とか「文化財」に関わる人が増えることは、メリットの方が大きいのではないかと思います。

実際に蓋を開けてみたら、御用コンサルが人材を差配して利益を得るような構造になってしまうかもしれませんが、

専門職員も増えないこの危機的な状況では、まずこの業界が生き残るために、裾野を広げることが第一。

これまでに届けられなかった層に新鮮な情報を届けられることが重要になってくるでしょうね。

どんなに素晴らしい素材を持っていたとしても、それを活かす料理人や、広告業者がいなくては産業は立ち行かなくなってしまいます。

今後も注視したい話題です。

最後は⑧の新資料発見の話題。

現在の京都府南部で起こった一揆に加わった有力な国人とみられる椿井家が、尾張藩に仕えた同族へ1450~1590年に送った文書の写し。

文書を作成した椿井政矩という人物は、稀代の偽文書「椿井文書」で界隈を騒がした椿井政隆の父とのこと。

この文書は裏付けがとれて偽文書である可能性は低い、とのことですが改めてあの事件が思い起こされてしまいますね。

本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。


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