第667回 2020/2/11〜17の歴史ニュース

1、歴史ニュースは平常運転

新型肺炎の流行はまだまだ続き

人が集まるイベントの中止が話題になりつつありますね。

この問題が歴史的に語られるようになったときには

現代の我々の判断はどう評価されるのでしょうね。

さて、毎週月曜日はフォロワーさんたちがTLに流してくれた

歴史ニュースをまとめてご紹介します。

ヘッドラインの後ろのRはコメントをつけてリツイートした際にいただいた、いいねとリツイートの件数、Cはコメントがついたことを示しています。

前回はこちら。

2、今週の10選

①新潟県糸魚川市で幕末の史料「前田出雲守金子借用証」を有形文化財に指定 R12 C

新潟日報

②滋賀県米原市朝妻筑摩沖の琵琶湖底「尚江千軒」を水中探査 R29

③茨城県水戸市の水戸城大手門復元が完成 R20

④長崎県大村市帯取遺跡で発掘調査現地説明会 R17 C

⑤博物館や美術館などを拠点施設として位置づけ、「文化観光」を推進するための法案を閣議決定 R21

⑥佐賀藩10代藩主鍋島直正が娘に宛てた手紙をまとめた書簡集を発刊 R24 C

⑦キリシタンの最高学府「天草コレジオ」が熊本県天草市河浦町にあったことを示す古文書が、英国の大英図書館に所蔵されていることが判明 R44

⑧高知県四万十町で見つかった江戸後期―明治初期の2千枚以上の行政文書解読が進む R57

⑨滋賀県長浜市は、東京・上野の「びわ湖長浜 KANNON HOUSE(観音ハウス)」を10月末で閉館すると発表 R8

⑩イタリア・カンパニア州のロッカモンフィーナ火山で見つかった足跡化石「Ciampate del Diavolo(悪魔の足跡)」は山頂に向かって伸びていることが判明 R52 C

3、人間は悪魔よりもこわいもの知らず?

いかがだったでしょうか。

もっともリアクションが多かったのは⑧の古文書解読の話題。

フスマの下張りといって内面に使われる紙は

捨てられるはずだった古文書だったことが往々にしてあり、

予期せぬ貴重な歴史資料になるのです。

この報道では2000点以上の行政文書、ということですが

意外と明治以降の行政文書も残っていないものなんですよね。

保存年限といって文書の重要度によって5年とか10年を区切って廃棄されてしまうので。

真面目にルール通り廃棄しているところが記録が残ってなくて

ずさんに管理して捨てるはずだったものが残ってたりするような自治体の方が

結果的に歴史的資料が豊富、ということになるのも皮肉ですね。

政治的な意図であえて廃棄してしまうことも明治時代にもあったのでしょうか。

次に多かったのは⑩の足跡化石の話題。

火山から逃げている方向ではなくて、逆に火口に向かう方向に足跡が続いているという衝撃。

35万年前、という途方もないほど前の人類も好奇心にとらわれて火山が落ち着いたかどうか見に行ったのでしょうか。

個人的に注目したいのは法案が閣議決定されたという⑤の話題。

この連載でも何度も取り上げている文化財の「活用」に対する政府のゴリ押し。

「活用」の視点を上手く取り入れたら優先的に補助金を交付する、という姿勢を国は押し出しています。

今は感染症の流行でインバウンド観光で景気を上げて行こうとは言いづらい雰囲気ですが、いずれ終息したらこれまで通りの方針でいくのでしょうか。

内需向けの活用もあっていいですけどね。


さて今回もPRタイムとして宣伝させていただきます。

来る3月1日にイベントをやります。

私自身は司会進行がメインになりそうですが、

5分くらいの触り部分の説明と展示解説では登場予定です。

すでに60名を超える申し込みをいただいておりますが、

マックスで100名程度は入るハコなので

ご興味のある方はぜひご連絡ください。

このnoteにコメントでもいいですし、

TwitterでもFacebookでもなんでも連絡いただけると嬉しいです。

さらにお時間ある方は講演会終了後オフ会に参加しませんか?

まったりご飯かお酒を味わいながら歴史の話ができればと思います。

連絡お待ちしております。

本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

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