第608回 今年の歴史関連10大ニュース日本編その1 展示企画編

1、振り返り企画その2

昨日海外編をまとめましたが、

輪をかけて日本編のニュースは紹介したいものが多すぎて絞りきれませんでした。

そこで

発掘調査成果編と展示会編は別にして

3本立ての構成にしようかと思っております。

まず最初に「展示企画編」と題して

今年開催された各地の展覧会のうち、

話題になったのもの、私自信が興味を引かれたもの

を中心にニュースを拾っていきたいと思います。

2、新施設や個人の魅力

①青森県青森市に三内丸山遺跡センターがオープン

先日ついに国推薦を勝ち取った北日本の縄文遺跡群。世界遺産登録に向け、

地元でも気運が高まっているのでしょうか。

②栃木県立博物館で中世最大の幹線道路「奥大道」についての展覧会

ちょうど発掘調査でも遺構が見つかっていましたね。

2019年は個人的にも中世の道について考える機会が多い年でした。

③熊本市中央区の肥後の里山ギャラリーで展覧会「細川幽斎 文華のDNA」を開催

いよいよNHK大河ドラマ「麒麟が来る」の放送開始が近づいてきましたが、

おそらく重要なキーパーソンとして描かれるであろう細川幽斎。

あの時代屈指の個性的な人物なので非常に楽しみです。

④東京都墨田区の江戸東京博物館で開催される「発掘された日本列島2019 新発見考古速報」展で富山県富山城下町遺跡出土の「幻の東京五輪記念盃」が展示

毎年開催される全国を対象とした発掘速報展で1940年の遺物が脚光を浴びました。

大河ドラマ「いだてん」でも描かれた幻の東京五輪を記念して用意されたもの。

嘉納治五郎先生が夢に見た東京五輪、幻となってしまっても確かにあった歴史を物語る資料として胸に迫るものがあります。

⑤ 愛知県陶磁美術館で企画展「インダス文明への道」を開催

誰ものが歴史の教科書で「インダス文明」という言葉は聞きますが

実際に遺物を日本で見る機会はほとんどないでしょう。

しかも個人コレクションの寄贈を受けてのことだというから驚きです。

⑥和歌山県白浜町の南方熊楠記念館で貝標本を展示

博物学者南方熊楠の本領発揮とも言うべきコレクション。

しかも今年は博物館自体が登録文化財になったことも話題になりました。

⑦京都府の京都大学総合博物館で鉱物標本「比企コレクション」を展示

こちらも個人コレクションを基にした企画展。

どうも私は明治の大学者のスケールの大きさに惹かれてしまう嗜好があるようです。

⑧東京都大田区に「勝海舟記念館」が会館

明治に生きたスケールが大きい人物といえば、勝海舟。

個人的にはすごく気になる人物ですので、来年こそをは訪れてみたい。

⑨宮城県仙台市の仙台市博物館に刀剣「備前長船源兵衛尉祐定」など41点寄贈

地元の仙台市博物館では刀剣の話題が続きました。

これも政宗公の恩恵ですかね。

⑩岡山県瀬戸内市の備前長船刀剣博物館で山鳥毛を一般公開

刀つながりでいうとこの話題を外すわけにはいきませんね。

上杉謙信の愛刀として名高い「山鳥毛」。

個人所有者からの流出を恐れて、ふるさと納税やクラウドファンディングで

生まれ故郷に買い戻そうという気運が盛り上がっています。

3、来年もきっとステキな展示に出会える

いかがだったでしょうか。

貴方が実際にご覧になった展示会もありましたでしょうか。

私自身は⑨の仙台市博物館の展示と

②の展示会が巡回して岩手県花巻市に来た時

しか見ておりません。

あとはこれも殿堂入り扱いでしょうか、東京国立博物館で開催された

「三国志展」

来年はもっとフットワーク軽く各地の展覧会を回ってレビューしていきたいと思います。

本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

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