第1303回2022/6/13〜20の歴史ニュース
1、世界は誰かの仕事でできている
実は埋蔵文化財(遺跡)になっているお寺の境内で配管工事がありまして、
どうしても拝観ルートの真下なのでお客さんがいない夜間工事でやらなきゃいけなくて
もちろん工事と遺跡との関わりについて立ち会って確認しなくてはいけないので
私も夜間に現場が続いており、ちょっとグロッキー気味でした。
昼間に通常業務をして夜間に工事立会ってドーピングでもしないとやってられないですよね。
と工事現場の監督さんに言われました。
選挙事務も似たようなもんですよ、と乾いた笑いしか出ませんでした。
それはさておき、本日も気を取り直して、今回もヘッドラインの後ろのRはコメントをつけてリツイートした際にいただいた、いいねとリツイートの件数、Cはコメントがついたことを示しています。
ちなみに前回はこちら。
2、ニュースヘッドライン
①中国陝西省西安市の秦始皇帝陵博物院で秦始皇帝陵百戯俑(雑技俑)坑出土の「28号俑」が修復を終え初公開 R9
②中国広漢市の三星堆遺跡で新たに祭祀坑を発掘 R28 C
③福島県北塩原村で檜原湖底に沈んだ宿場の調査へ R
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220609-OYT1T50251/
④与謝蕪村が「おくのほそ道」を書き写して挿絵を添えた「奥の細道図巻」の新たな資料を発見 R8
⑤長野県長野市で郷土史研究会の有志が新たな城跡を発見 R
⑥徳島県徳島市の南蔵本遺跡で糸玉を発見 R6
⑦ポルトガルのアシュダ宮殿に王室宝物博物館が開館 R10
⑧滋賀県甲賀市で新たな忍術書を発見 R12
3、今年もやってくる
いかがだったでしょうか。
今週は上記の理由で余裕がなく、集められたニュースは久しぶりに10件を下回ってしまいましたが、
話題盛りだくさんでしたね。
個人的には最近話題の「水中遺跡」に関する③に注目です。
水中に没したのは1888年ですから、わずか140年前までは人々が暮らしていた集落です。
再現されたジオラマを見ても、現実の世界のこととは思えない不思議な気持ちになります。
もう当時の村のことを知っている人はいないでしょうが
その村をルーツと考えている人はいるかもしれませんよね。
水中の方が木製品が残存しやすい、ということもありますから
近代の物質文化を考える上で貴重な発見もあることでしょう。
今後の進展が楽しみです。
そして④は我が町とも非常に関わりの深い「おくのほそ道」の話題。
実は1年ほど前に別の写本でありますが、
与謝蕪村の『奥の細道図巻』の副製品を宮城県図書館から借りて展示したことがありました。
俳人でもあり、画家でもある蕪村だからこその作品。
なかなか味のある挿絵です。
町の博物館に展示した際にはもっと反響があるかと思ったのですが…
今年も我が町に芭蕉が訪れた日も近づいてきますし、
明日にちなんで行っている供養祭と俳句大会も実施されます。
また何かうちの博物館でも関連企画を考えたいところです。
本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
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