第1363回 2023/2/8〜16の歴史ニュース
1、コミケじゃないよ
すっかり更新の間が空いてしまいました。
先週土曜・日曜は日本遺産の日(2月13日)にちなんで
東京は有楽町でPRブースを展開していました。
ずっと立ちっぱなして腰が痛い…
2日目設営完了しましたヾ(*´∀`*)ノ pic.twitter.com/D5mPNWtuYL
— 綱渡鳥 (@tunawtaridori) February 12, 2023
さて、今回もヘッドラインの後ろのRはコメントをつけてリツイートした際にいただいた、いいねとリツイートの件数、Cはコメントがついたことを示しています。
ちなみに前回はこちら。
2、ニュースヘッドライン
①トルコ地震でローマ時代の城壁も崩壊 R41 C
②山口県山口市の大内氏遺跡凌雲寺跡で発掘調査現地説明会 R4
③スコットランド女王メアリー・スチュアートの暗号を解読 R22 C
④トルコのアナトリア半島で発掘された3200年前の木の年輪を調べた結果、深刻な干ばつが3年続いたことが判明 R20
⑤奈良市の富雄丸山古墳で遺体を洗浄した殯所を再現した埴輪か
R11
⑥福井県美浜町の国市指定史跡興道寺廃寺跡で進まない整備 R7
⑦高知県南国市で長曾我部氏の菩提寺の跡を発見 R24 C
⑧秋田県にかほ市・由利本荘市と山形県鶴岡市で3市連携交流企画 「北前船展」を開催 R11
⑨鹿児島県姶良市の前田遺跡から木製の編みカゴ出土 R9
⑩茨城県笠間市で旧筑波海軍航空隊の遺構の調査 R1
3、わかりあうために
いかがだったでしょうか。
皆様の気になる話題もありましたでしょうか。
個人的には⑥の進まない史跡整備の話題が刺さりましたね。
せっかく公有地化しても整備が追いつかなくて、
ということは全国によくあること。
土地を買われた元所有者も不満を持ってしまうでしょうね。
とりあえず守るために、壊さないで後世に受け継ぐだけでも
本当は価値があることなのだと思いますが、
周囲に理解してもらってこそ存続する分野ですからね。
ちょうど今日むかーしの町史編纂で関わった旧家の所蔵確認調査を
行ってきたのですが、同行してくれた大学の先生が
5年で作るって言ってた市史編纂が15年になったりしてた時代もあったから。
そいういうところから
歴史や文化財を担当する部署が「好き勝手やっている」と思われてしまう
とお話ししていました。
どんな仕事でも信頼関係こそ重要なのですよね。
次に気になったのは⑧の話題。
冒頭に書いたように、ちょうど日本遺産PRイベントをしてきたばかりでしたので。
うまく連携してPRの実を上げているところと
ただチラシ・パンフレットを配っているだけのところもありました。
そもそも100以上の認定ストーリーがあるのに70程度の参加でしたからね。
うちは無理くり物販していましたが、どれだけの効果があったのか。
単に消耗していただけのようにも感じました。
やっても見ないで批判するのは性に合わないのでこれまでは特に言っていませんでしたが
今後は出展自体をどうするか検討が必要でしょうね。
最後は⑦。
滅んだ家とはいえ、一国を支配する大名家であった長曾我部氏の菩提寺が
「遺跡」になってもう残っていないとは。
明治以降も観光寺院化して残っている我が町のお寺とは大違いです。
廃仏毀釈の跡も当地ではあまり目につかないんですよね。
もちろん最盛期に比べたら庵とか塔頭寺院の多くは廃絶していますが、
意図的に破壊された石仏があったりとか、仏像が廃棄された、とか
そういう話は聞きませんね。
未だに神社の神事にお寺が絡んでいる神仏習合的な世界観が珍しくない町ですから。
これは特殊な世界なのか、東北地方、宮城県の特徴なのか
より広く見ていきたいと思います。
本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
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