第1283回 2022/4/19〜4/25の歴史ニュース
1、理解者を増やす
今日は町のとある議員さんに依頼されて、文化財の現地を案内したのですが
年齢が近いせいか、感覚的に話が通じている感がよく伝わって来て、ちょっと喋りすぎてしまいました。
互いに得るものが大きかった印象です。
それはさておき、本日も気を取り直して、今回もヘッドラインの後ろのRはコメントをつけてリツイートした際にいただいた、いいねとリツイートの件数、Cはコメントがついたことを示しています。
ちなみに前回はこちら。
2、ニュースヘッドライン
①奈良県で「飛鳥宮跡保存活用計画」を策定 R10
②3月16日の地震で岩手県平泉町の柳之御所遺跡から出土した国の重要文化財の漆器2点が破損 R5
③長崎市で公開シンポジウム「バチカンに眠る日本の記憶」を開催 R13
④福井県立歴史博物館で真柄十郎左衛門の新資料を発見 R9
⑤奈良県橿原市の歴史に憩う橿原市博物館で弥生時代の土器に描いた動物の絵を分析する企画展を開催 R10
⑥福岡県うきは市で防災冊子「災害は歴史に学び逃げ後れゼロpart2 石碑から学ぶ防災」を発行 R22
⑦青森県弘前市博物館で「弘前の文化財」展を開催。5月8日まで R2
⑧鳥取県埋蔵文化財センターが奈良時代の古代山陰道を鮮明な画像により再現した「古代山陰道XR(クロスリアリティ)」(動画)が完成 R5
⑨奈良県葛城町の当麻寺中之坊で春季特別展を開催 R5
⑩山形県鶴岡市で酒井家入部400年を記念する事業を開始 R10
3、技術が進歩しても
いかがだったでしょうか。
皆様の気になる話題もありましたでしょうか。
今回はたまたまなのかNHKニュースソースが多かったのですが
すでにリンク切れになっているのが大半で
公式のページへのリンクで代替するなどしております。
動画ニュースは賞味期限がなんと短いことでしょう。
それはさておき、個人的に気になったのは⑧の話題。
VR=仮想現実とAR=拡張現実の先をいくXRというだけあって、かなり凝ったつくり。
YouTube動画を見ている感覚で上下左右に好きに視点を変えることができる立て付け。
急な坂道を登るときはゆっくりになったりする細かな仕様も。
「古代の道」を体感してもらう、という目的に対しては十分な効果があることでしょう。
それにしても進んでいくにつれて変わっていく風景を全て3Dで再現する、ってなかなか凄いことですよね。
データ処理や通信量が大容量でも対応できるようになった現在のインフラあっての事業ですね。
それでも「今」は最先端でも数年すればもっと進んだ技術が登場して色褪せてしまうんだろうな、という思いも。
陳腐化してしまうスピードが早すぎて行政のペースではどうしても周回遅れになってしまいそうです。
一方で⑥の話題は災害を記録する石碑を記録し残していこうという行政ならではの仕事。
「ひかり拓本」という一種の先端技術を使っていますが
こちらは「保存」という側面が強いので
現在の状態を現代の最先端の技術を使って記録することは
たとえ年月が経って技術が飛躍的に進歩したとしても色褪せることはありません。
文化財の「保存」と「活用」。この二つは先端技術との関わりについても大きく異なっていくということがわかる事例でした。
本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?