花瓶に挿した水仙を抜き
首をむしり取る
洗面台に貯めた水にそれを浮かべ眺める

切り花の死に際が分からない

沈む事なく顔だけが水面に浮かんでいる
まだ咲いている

その顔を指でつつき沈める事に飽き
私は自分の顔を水中へと沈めてみる

ん?

水仙の顔が私の耳に囁いた

芯が腐る時が私の終わりよ

腐るまで愛でてちょうだい

なんだ私と同じか

いいなと思ったら応援しよう!