「オルフェウスの窓」5巻 池田理代子

🌷「オルフェウスの窓」5巻 池田理代子

書誌情報:池田理代子「オルフェウスの窓」5巻(1976、マーガレットコミックス、集英社)


↑に単行本の刊行年を書いていたつもりでしたが、そういえば確認してくるの忘れた…4巻から前の分も間違ってるかもしれません。


イザークとカタリーナの会話(というかカタリーナがイザークに求婚した場面)を読んでて思ったんですが、この、セリフが吹き出しに入ってなくて、口を閉じたキャラの絵にモノローグみたいにセリフがついている描き方って池田理代子作品でよく見かけるんですけど、実際口に出して言ってるの?それとも心の中で思ってるの?と私はいつも迷います……
今回は次のイザークの反応をみて、「あ、聴こえてるのか」と思いました。そしたら今度はイザークが吹き出し無しセリフで語り始めました。君たち…


私が年に一回くらいしか「オルフェウスの窓」を読まないのがいけないんですが、イザークっていつのまに髪伸びてたっけ?前からこの髪型だったっけ?


アルラウネはミモザがいっぱいのお屋敷に住んでいるようだ。
女の人はミモザが好きなんだなあ。

くうために酒場でピアノを弾かねばならなかったものが
生きていくことのいたみを知っているものが
どうして正統な道だけをあるいてきた者に
かなわないわけがあるか!!
芸術は神の高みへむかう行為ではあるけれど
けっしてそれは神のものではなくて
人間のものなんだ

p104

↑フリデリーケがイザークのピアノ弾きの仕事を知り、悲しんで泣くのでイザークが言った言葉。私はこういうみじめさと誇りを併せ持つ心意気が好きです。


5巻はユリウスの家で事件が多発するんですが、経緯を自分の言葉ではまったく説明できない…… ということは話を理解できてないということでは。
でもハラハラして面白かった。。お母さん無事でよかった。

ゲルトルート(ユリウスの家の女中さん)が、自分の記憶違いなのではと思うくらいむごい目に遭ってしまう……

あとユリウスが声変わりしない喉をつぶすために水銀を使っていたんですが、「妖子」でも水銀が使われてた気がする。


ダークな事件が多くてちょっとげんなりした5巻でした。
単行本を棚にしまうとき、6巻の背表紙に思い切りネタバレ書いてあって、フリデリーケ…(´;ω;`)となりました。(見間違いかな…)

フリデリーケもゲルトルートもいなくなっちゃうんじゃ、私の癒しの乙女パートが大減量です。最後の方の火災のあたりでは、ユリウスの姉マリアが画面に入ってくると思わずほっとした(マリアも根が真面目な人なので)ほどに人材不足です。。うーん、

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