ケイコとエミコはサバ定食一で有名なお店の行列に並んでいた。


ケイコの誘いでエミコは初めてこのお店にやってきた。
既に店の前には長い行列が続いていた。


列は少しずつ前に進んだ。
目の前の４人組が店に入り、あと4～5人で自分たちの番になる。

すると、お店の人がのれんをくぐって来て、並んでいる私たちに向かって言った。


「申し訳ございません。本日はこれで終了になります。」
そう言って、入り口に「本日、完売いたしました」の看板を置いた。


それを見た行列の中から
「あ～あ。」という落胆の声が上がった。


しかし、ケイコは「ラッキー！」と喜んでいる。

「どうして喜んでいるの？今日は食べられないのよ。」


「あのね、ここのお店に並んでいて、完売になって食べられなかった人、先着30名に、3千円のお食事券が配られるんだよ。だから、ラッキー！」




長時間、お店に並んだのに、食材が無くなったから今日は閉店。
それが自分の並んでいる列の直前でそうなったら、普通は残念でしょうがない。

あぁ、私って運がないと嘆く人もいる。


しかし、列に並んでいて完売になって食べられなかった人、先着30名に、3千円のお食事券が配られるという前提があったら、どうだろう。


同じ現象が起こっているのに、前提が違うだけでそれを受け止める人の気持ちが違ってくるのだ。




この前提は人の器と同じ。
人生の器が無意識に行動し、その人の人生を左右する。


今起きている現象の前提はどうなっているだろうかと考えてみよう。
同じ現象が起きていても、前提が違っていればそれを受け止める結果も変わってくる。




前提を差し替えれば
思考が変わり、言葉が変わり、行動が変わり、
そして人生が変わるってくる。





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前提を差し替えれば行動が変わり人生が変わる