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自らを律することを求められる身内の入社(ショートショート)【音声と文章】

山田ゆり
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※聴くだけ・読むだけ・聴きながら読む、
どちらでも数分で楽しめます。




おはようございます。
山田ゆりです。



今回は
自らを律することを求められる身内の入社(ショートショート)
をお伝えいたします。



彼がトイレに立った。
彼がいないそこは、椅子の背もたれが左に45度くらい傾いている。

彼はいつも会社で居眠りをしていた。
その重そうな体全体を安っぽい事務用の椅子の背もたれに全体重を掛けて居眠りをするのだ。

その背もたれはそのたびに崩れるように傾いた彼の身体を支えていたから、そのうち、背もたれは少しずつ左側に傾くようになった。

背もたれの悲鳴が聞こえてきそうである。

どうしてそんなに曲がってしまったの?と聞きたくなるほど背もたれは異様に曲がってしまった。




彼が戻ってきてPCに向かう。
しかし、壁掛けの丸い時計が午後2時を指す頃、彼は恒例の居眠りを始めた。

周りの従業員はその姿を苦々しく思いながら、なるべく見ないようにしていた。


すると、代表取締役が彼の後ろに立ち、左の胸ポケットから平たい櫛を出し、居眠りをしている彼のボサボサの髪をすいた。

そして、彼の肩のほこりを手で払いながら特に誰に向けるともなく
「今飲んでいる薬は眠くなると言ってたなぁ」とぼそりと言った。



一日の内で彼が仕事らしきことをしているのは半分くらいで、残りの半分は居眠りをしている。

居眠りをしていても給料はもらえる。
しかも彼は大卒だから、彼よりも何年も前に入った女性社員よりもお給料が高い。


男性で、大卒だというだけで初任給が自分の給料よりも毎日居眠りしている人の方が高いなんて馬鹿げている。

その状態に耐えかねたベテランの女性社員は、一人また一人とその会社から去っていった。





外に厳しく内に甘い。
その体質が業績に影響しないことを願う。



代表者の身内を社内にいれる場合
普通の人以上にその人を見る周りの目は厳しいもの。


代表者の身内が社内にいることで、本来、言うべきことも言いづらくなり、それは企業の衰退につながる。


だから、縁故入社は好ましくない。



縁故入社に対して、本人は勿論
代表者自ら、自分の行いを律する必要がある。





今回は
自らを律することを求められる身内の入社(ショートショート)
をお伝えいたしました。

本日も、最後までお聴きくださり
ありがとうございました。 

ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日をお過ごし下さい。

山田ゆりでした。








◆◆ アファメーション ◆◆
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