人の価値とは何か【音声と文章】
山田ゆり
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「成功者になろうとするな。価値のある人間になれ」
これは、ドイツ生まれの理論物理学者
アルバート・アインシュタインの名言である。
では、「価値」とはなんだろう。
アインシュタインは次のような名言も残している。
「人の価値とはその人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」
三人姉妹の末っ子のあなたは
いつも私と一緒だった。
30代ギリギリの時に生まれたから
あなたの保育園のお母さんたちは
私と全く世代が違っていた。
ご近所のK君のお宅は代々、結婚が早いご家庭だった。
その子の親もおばあちゃんも19歳で子どもを産んでいる。
だから、K君のおばあちゃんは私と数歳しか違わない。
保育園にあなたをお迎えに行ったあの日のことは忘れない。
親御さんがお子さんを迎えに行くと子どもたちがバーッと玄関に集まってくる。
「〇〇ちゃーん、おばあちゃんが迎えに来たよー!」
K君は私を見て真っ先に叫んだ。
それを聞いた保育士さんが「お母さんですよ」と、バツの悪そうな顔で言っていた。
その日は休日で、私は着替えもせずにかっぽう着姿のままで迎えにいった。どうみても若くは見えない。
そうだ、もっと服装に気を付けようと反省した出来事だった。
その後、若作りではないが、服装や髪型には気を付けるようになった。
だから、姉からは「いつも若々しくていいね」と言われている。
保育園時代、やんちゃな男の子に耳をかじられたこともあったよね。
保育園から会社に電話が来て、私は病院へ飛んでいった。
あなたは私の姿を見るとワーッと泣き出したよね。痛かったよね。怖かったよね。
その日、あなたは耳を数針縫ってもらったよね。
あなたが小学校を卒業する年にあの地震があった。
卒業式のあとの謝恩会の為に一年以上前からPTA役員として私たちはいろいろ計画を立て、あとは実行のみという段階だった。
バイパスで大型トラックが横転していた。
停電が数日続いた。
3月だからまだ寒い季節で、私たちはろうそくと懐中電灯のお世話になった。
単一、単二の電池はすぐに店頭から消えた。
地震で道路は寸断され、物資が入ってこない。依頼していた食べ物もない。
謝恩会はできないと誰もが思っていた。
しかしPTA役員と業者さんの努力のお陰でわずかな食べ物が集まり小学校の講堂で謝恩会は行われたよね。
忘れられない謝恩会だった。
大人になったあなたは、いつもゴミ出しをしてくれている。
私から頼んだのではない。
いつも自発的にしてくれる。
お風呂や洗面台や流し台の排水溝の掃除は嫌だよね。
でも、あなたはきちんと掃除してくれる。
これには本当に頭が下がる。
炊飯器のご飯がなくなりそうな時、あなたは頼まなくても米を研いでくれる。
ありがとう。
あなたは頼んでいないのに、真冬は3時台に起きて雪かきをしてくれる。
ありがとう。
玄関のチャイムが鳴った。
私の姉が突然やってきた。
「家に上がって」と言ったら「すぐに帰るから」と紙袋を渡してくれた。
今日が誕生日の三女へのプレゼントだそうだ。
中には美味しそうなパンが入っている。
そしてお手紙も入っていた。
年金暮らしの姉は我が家の誰かの誕生日にはいつもこうして食べ物を持って来てくれる。
それは高級品ではないもの。
でも、そんな素朴な気遣いをする姉が私は大好きだ。
ありがとう。
わたしはいつも、姉からも娘たちからもたくさんの愛を与えられている。
今日はあなたの誕生日。
生まれてきてくれてありがとう。
あなたは毎日たくさんの目に見えないものを誰かに与えていることに気づいて。
それはお金に替えられないもの。
「人の価値とはその人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」
お父さん(私の夫)が亡くなる前夜、おとうさんは酔っぱらって言ってたよね。
「〇〇(三女)は凄い。〇〇は凄い」って
何回も言ってたよね。
あの時、みんなで「何が凄いのよ~」って思っていたよね。
あの時、キチンとお父さんに聞けばよかった。
どこが凄いのかって。
いつもたくさんの思いやりをありがとう。
あなたは価値があるのよ。
もっと自分に自信をもっていいの。
あなたは生きているだけで価値があるの。
生きているだけでありがたい
だから
生まれてきてくれてありがとう
※note毎日連続投稿1800日をコミット中! 1738日目。
※聴くだけ・読むだけ・聴きながら読む。
どちらでも数分で楽しめます。#ad
人の価値とは何か
三女の誕生日に寄せて
これは、ドイツ生まれの理論物理学者
アルバート・アインシュタインの名言である。
では、「価値」とはなんだろう。
アインシュタインは次のような名言も残している。
「人の価値とはその人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」
三人姉妹の末っ子のあなたは
いつも私と一緒だった。
30代ギリギリの時に生まれたから
あなたの保育園のお母さんたちは
私と全く世代が違っていた。
ご近所のK君のお宅は代々、結婚が早いご家庭だった。
その子の親もおばあちゃんも19歳で子どもを産んでいる。
だから、K君のおばあちゃんは私と数歳しか違わない。
保育園にあなたをお迎えに行ったあの日のことは忘れない。
親御さんがお子さんを迎えに行くと子どもたちがバーッと玄関に集まってくる。
「〇〇ちゃーん、おばあちゃんが迎えに来たよー!」
K君は私を見て真っ先に叫んだ。
それを聞いた保育士さんが「お母さんですよ」と、バツの悪そうな顔で言っていた。
その日は休日で、私は着替えもせずにかっぽう着姿のままで迎えにいった。どうみても若くは見えない。
そうだ、もっと服装に気を付けようと反省した出来事だった。
その後、若作りではないが、服装や髪型には気を付けるようになった。
だから、姉からは「いつも若々しくていいね」と言われている。
保育園時代、やんちゃな男の子に耳をかじられたこともあったよね。
保育園から会社に電話が来て、私は病院へ飛んでいった。
あなたは私の姿を見るとワーッと泣き出したよね。痛かったよね。怖かったよね。
その日、あなたは耳を数針縫ってもらったよね。
あなたが小学校を卒業する年にあの地震があった。
卒業式のあとの謝恩会の為に一年以上前からPTA役員として私たちはいろいろ計画を立て、あとは実行のみという段階だった。
バイパスで大型トラックが横転していた。
停電が数日続いた。
3月だからまだ寒い季節で、私たちはろうそくと懐中電灯のお世話になった。
単一、単二の電池はすぐに店頭から消えた。
地震で道路は寸断され、物資が入ってこない。依頼していた食べ物もない。
謝恩会はできないと誰もが思っていた。
しかしPTA役員と業者さんの努力のお陰でわずかな食べ物が集まり小学校の講堂で謝恩会は行われたよね。
忘れられない謝恩会だった。
大人になったあなたは、いつもゴミ出しをしてくれている。
私から頼んだのではない。
いつも自発的にしてくれる。
お風呂や洗面台や流し台の排水溝の掃除は嫌だよね。
でも、あなたはきちんと掃除してくれる。
これには本当に頭が下がる。
炊飯器のご飯がなくなりそうな時、あなたは頼まなくても米を研いでくれる。
ありがとう。
あなたは頼んでいないのに、真冬は3時台に起きて雪かきをしてくれる。
ありがとう。
玄関のチャイムが鳴った。
私の姉が突然やってきた。
「家に上がって」と言ったら「すぐに帰るから」と紙袋を渡してくれた。
今日が誕生日の三女へのプレゼントだそうだ。
中には美味しそうなパンが入っている。
そしてお手紙も入っていた。
年金暮らしの姉は我が家の誰かの誕生日にはいつもこうして食べ物を持って来てくれる。
それは高級品ではないもの。
でも、そんな素朴な気遣いをする姉が私は大好きだ。
ありがとう。
わたしはいつも、姉からも娘たちからもたくさんの愛を与えられている。
今日はあなたの誕生日。
生まれてきてくれてありがとう。
あなたは毎日たくさんの目に見えないものを誰かに与えていることに気づいて。
それはお金に替えられないもの。
「人の価値とはその人が得たものではなく、その人が与えたもので測られる」
お父さん(私の夫)が亡くなる前夜、おとうさんは酔っぱらって言ってたよね。
「〇〇(三女)は凄い。〇〇は凄い」って
何回も言ってたよね。
あの時、みんなで「何が凄いのよ~」って思っていたよね。
あの時、キチンとお父さんに聞けばよかった。
どこが凄いのかって。
いつもたくさんの思いやりをありがとう。
あなたは価値があるのよ。
もっと自分に自信をもっていいの。
あなたは生きているだけで価値があるの。
生きているだけでありがたい
だから
生まれてきてくれてありがとう
※note毎日連続投稿1800日をコミット中! 1738日目。
※聴くだけ・読むだけ・聴きながら読む。
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三女の誕生日に寄せて
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