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あなたの『世界に一つだけの花』【音声と文章】

山田ゆり
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※音声と文章、どちらでも楽しめます。

おはようございます。
山田ゆりです。


今回は、
あなたの『世界に一つだけの花』
ということをお伝えいたします。




夕飯時はハンズフリーの状態で
携帯電話を食卓のテーブルに置き
電話口からは都会に住む二女の声が聞こえる。
長女も三女も食卓にいる。

全員が同じ場所にはいないが
家族の意思疎通はできている。


長女が小学校1年の時の運動会のお遊戯は
「世界に一つだけの花」の曲に乗せて
ボンボンを両手にもって踊るものだった。

我が子の初めての運動会ということと
小さい頃から長女は踊りが大好きだったから
私は小1の時のお遊戯の事は今でも覚えている。

その事についてみんなで話していたら
当時の事を細部まで覚えていたのは
本人ではなく二女だった。

二女は保育園の年中さんだったが
長女のその日の運動会はなぜか鮮明に記憶している。
運動会が面白くなくて
校庭の隅にある遊具で遊んでいたことなども今でも覚えている。

正確に言うと
その日の運動会だけではなく
運動会にまつわる後日談を記憶している。


運動会のビデオをとる役目は夫だった。

「世界に一つだけの花」を踊る長女を
重たいビデオで撮影していた夫は
その曲にとても感動していた。

「なんていい曲なんだ」

夫は長女の踊りが終わってからも
今の曲に感動したと何度も言っていた。

どうしたの?というほど夫は感動していた。
私の当日の記憶はそれでおしまい。

しかし、二女はその後の事をはっきり覚えていた。

この後は保育園児の二女から見た世界である。



****二女のはなし*****:

あの頃、お父さんはとても落ち込んでいた。
保育園児の私から見てもそれはひしひしと感じられた。

そして、お姉ちゃんのお遊戯の
「世界に一つだけの花」の曲を聴いたお父さんは
何か希望を見つけたような感じだった。


運動会が終わって、
その当日なのか別の日なのかははっきりしないが
「世界で一つだけの花」のCDを買うために
家族全員で出かけた。

その曲は当時流行っていたから
すぐに買えると思っていたが、お店に行ったら売り切れていた。
売り切れだと知ったお父さんは
人生で一番がっかりしていた様子だった。

自分はまだ保育園児だったが
お父さんはかわいそうなくらい落胆していた。

そして、2件目に向かったがそこにもなかった。
私はそろそろ飽きてきて帰りたくなった。

でもお母さんが、
「お父さんの為だから
絶対に見つかるまで探そう」って張り切っていた。

お父さんがどうしても欲しいと思っていることを
お母さんは理解していた。

私は面倒だったけれど
仕方なく付き合った。

市内にそれほど音楽ショップはない。

3件目に入った。
お父さんたちはそれらしいところを探し回った。

でも私はお父さんたちにはついて行かず
奥にあるドラえもんのCDコーナーを眺めていた。

そしてお父さんはやっと念願のCDを購入する事ができた。

私はCDを見つけて喜ぶお父さんたちを見ながら
これでやっと帰れると内心喜んでいた。

お父さんの車にみんなが乗った。
私はお父さんのカムリの助手席が好きだった。

お父さんは車のエンジンをかけるとすぐに、
今買ったばかりのCDのセロファンを無造作に破き、
CDカセットに入れた。

CDのセロファンを破っている姿は、
買ってもらったおもちゃを
待っていられない子どものようだった。

***ここまでが二女の話です***:



ここまでが当時保育園児だった二女の記憶である。

私は当時、夫が落ち込んでいるのは感じていた。

夫は会社員をしていたが
途中、二度、会社を辞めている。
一回目は長女が小学校に入学する直前の頃で
二回目は、父が亡くなった時だ。
どちらも家の農業をするためだった。


我が家は
私の両親が米と野菜の農業をしていた。

両親が老齢になり、
そろそろ夫に代替えをしてほしいと思われていた。

当時の夫は会社員をする傍ら
平日の早朝や休日の日中に
田畑の手伝いをしていた。

しかしそれではほとんど休みのない状態で
夫の疲れは取れなくなっていったようだ。

そして、夫は思い切って会社を辞め
専業農家になった。



父が農業の先生で夫が生徒だ。

しかし、お互い話下手な二人は
馬が合わなかった。

分からない事は聞かれたら教える
つまり「背中を見て学べ」と思っている父と

初心者なんだから黙ってないで
そっちからなんでも教えてくれよと思っている夫。

お互い、自分からは話をしない二人だったから
いつまでも平行線のままだった。

農業の難しさよりも、
お互いの人間関係で夫は悩んでいたのではないかと思う。


私は父には
初心者なんだから何でも教えてあげてよと言い
夫には、分からない事は自分から聞いたらと言った。

父も夫も、お婿さんだ。
口数は少ないがお互い頑固だから
二人の関係は和らぐことはなかった。



夫はどんな思いであの頃過ごしていたのだろうか。


そして、
「世界に一つだけの花」から
何を感じ取っていたのだろうか。




今回は
あなたの『世界に一つだけの花』
ということをお伝えいたしました。


本日も、最後までお聴きくださり
ありがとうございました。 

ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日をお過ごし下さい。

山田ゆりでした。



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