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憧れという夢から醒めて

夢の続きを記そう。

ご無沙汰しています。
最後の書置きから半年以上が経ちました。
想像通りの目まぐるしい日々の中、業務に明け暮れ、休日前夜には天気予報を検索し、
晴れた空の下を駆ける。
そして時々転ぶ。
久しぶりに膝に大きな痕を作ってしまった。
これもまた青春だと笑いたいところだが、
若さを理由に笑っていられるのもあと数年かもしれない。

憧れるのを辞めた

結論から言うと、まだ同じ職場にいます。
憧れを追うのを辞めました。
辞めるのを辞めました。
笑っちゃいけない笑える話な訳ですが
赦してもらいました。

元上司の顔に泥を塗り、涙を拭いて背を向けました。

違うかな。
隣に並んだと言うべきでしょうか。
『別の立場から葬儀の世界を支えたい』と伝えました。
伝わったかは知りませんが、伝わったと思いたい。

責任だけが降ってくる

私に立場も役職もありません。
ただの平社員。
上も下も残らないから居るだけの平です。
でも抜けた分だけ降ってくる。
楽じゃないです。
喧嘩もします。

『私のせいじゃない』
学生みたいな物言いで上司に噛み付いては叱られて。
何が何だか気づけばいつも夜。
今日こんな時間に家に帰ってるのが不思議なくらいです。
折角晴れてるので本当なら走りに行っちゃおうかという退勤後の緩やかな時間。
腹痛で断念し今に至ります。

悲しいけど辛くないよ

悲しいです。
残った私と裏腹にあれから結構居なくなりました。
去る背中を見送るのはどんな形であれ心にきます。
生きていれば会えると言っても
昨日までそこにいた人が
聞こえた笑い声が
電話一覧の名前が
当人のデスクや靴箱が無いんです。

彼や彼女が居なくなったという点では
生きていても一緒です。

でも不思議と辛くない。
苦しくないかと言われれば嘘になる。
それでも不思議と心は楽です。
守りたいものができたからかと。
同じ現実を見据えるための視点を変えただけなのに、
不思議とまた笑えるようになりました。

相変わらず泣きもしますが
笑えるようになっただけでも進歩かなと。
受け止めて前に進む。
簡単なようで難しい。

きっとまた出逢える。
その時に互いの選択を讃え合おう。
そうして立ち続けよう。
私達が出逢った“この世界"に。
(2023/05/06)



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