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【roots2】 《12章》再びの・2

食後のクッキーとコーヒーでまた話が盛り上がり、いつまでも話が尽きず。キツネ三兄弟がそろそろ帰ろうかと言い出したら警報が鳴った。
ビービービービー!!
急に慌ただしく緊迫した雰囲気につつまれた。
トレバーが管理会社に電話して原因を調べている。「オーウェンの家に誰か入ったみたいだ。警備員が向かってる。俺とタイラーとオーウェンで行こうか」と落ち着いた様子で言った。
「わかった」三人は地下を通りデイブの丘の家から外に出てオーウェンの家に着いた。
外から警備員と同行する方がいいと判断したからだ。
警備員3人と6人でオーウェンの家のドアを開ける。
電気をつけると床に泥だらけの足跡が寝室まで続いていた。
警備員が離れてと合図してドアを開けると、瞬間ボアッと火が襲って来た。
「チェイスだ!」全員急いで退避して外から警備員が消防署に連絡した。
「火事です!侵入者に火をつけられました!」

少し離れてオーウェンたちは燃えてゆく家を眺めるしかなかった。「チェイスの仕業だよね」
「このまま包囲されていたらチェイスは逃げられずに焼ける?」「ないだろ。奴は実体がない」
そんな話をしていたら消防士がやって来た。
「中に人は、見ましたか?」
「わからないです。ドアを開けた途端に炎が…見たのは足跡だけです」

家はガタガタと音を立てて崩れ出した。
「わぁ、危ない!避けて!」消防士がオーウェンたちを庇って後ろに退けさせた。
「荷物はほとんどないから大丈夫だ」とオーウェンが寂しそうに呟くと「サイラスのお守りをくぐり抜けて来たんだな」とタイラーが呟いた。
消防の消火活動が早く三分の一は家の形が残った。
「人だ!人がいるぞ!!」
オーウェンの家から痩せた男が引っ張り出された。
「チェイスか?」暗い中の煤だらけでは顔がよくわからない。男は救急車で運ばれて行った。
「言葉がわからないみたいです。外国人かな?」警察官が口にした。
オーウェンはピンと来て「エイデンかもしれない」と呟いた。「ドラゴンの?」トレバーが反応した。

「この家の持ち主の方は?」
「僕です」
「お話聞かせて頂いても?」
「どうぞ」オーウェンは至極冷静だった。
「友達と食事をしていたら、人が家に入ったって警備会社から連絡入って…友達にも来てもらって。警備員さんと一緒に中に…そしたら寝室から火が」
「なるほど」
「不審者に心当たりは?」
「ないです」
「わかりました。色々調べてから引き渡します。しばらく中には入れませんが…今日はどうされます?」
「じゃあ、友人宅に」
「連絡先をこちらにお願いします」
警察官がバインダーに挟んだ紙と鉛筆を差し出した。
「警察手帳をもう一回見せてもらって良いですか?」とトレバーが口を挟んだ。
警察官はニヤっと笑って。「お前カンが良いな」
ケケケ…警察官の肉体が黒い煙になってスルスルと制服から抜けて立ち上った。
「チェイス!」
「あと少しだったのに」チェイスはオーウェンの今の住処を知るためにこんな大掛かりな事をしたのか。
「エイデンにやらせたのか⁈」
「知らない男じゃなかったのかぁい?」
「エイデンなんだな!じゃあ、動物園はミアか!」
「懐かしい名前だぁ〜」ケケケ…
「何をしようとしてる?」タイラーが怒鳴りつけた。「そりゃあ、1番邪魔のから始末してデイビッドに辿り着こうって考えだよ」チェイスかすんなり答えた。
「違うだろ。俺を狙っていない」オーウェンが冷静に言い返すと
「お前もカンが良いな。2つ正解したから教えてやろう。もういい加減待ってられない。変な術で封じ込まれちゃぁ動きも取れない。だか、見つけた。アイツが出てくる方法をな。見つけちゃったぁ〜」チェイスが三人の頭上をクルクルと飛んだ。
「それを言うために、ここに俺たちを呼び出したってわけだ」とトレバーが言うと
「律儀だな。言わずにやれよ」とオーウェンが応戦した。
「俺もデイビッドの端くれだからな」とチェイスがふざけて言う
「なんだそれ」
「だって〜そうだろうよ。アイツの旅に俺は欠かせない。いつもいつもお前たちを悩ませる存在だ。デイビッドと同じだろうよ〜」
「じゃあ、俺もコイツもデイブって事になるだろ。馬鹿な理屈」とトレバーが呆れるとチェイスは嬉しそうにニヤニヤとまるで音が聞こえるように口角を上げて「いつだって一緒だ」と囁くとボッと炎になって消えた。
「なんだったの?」タイラーが唖然としていると
「不安を煽って俺たちに間違いを起こさせたいのさ」とトレバーが言った。
「その手には乗らない」オーウェンがため息混じりに言うと「少し息ついてから帰ろう」とトレバーが提案して街に出て冷静になって話し合い。
「チェイスの言葉はデイブには言わないようにしよう」となった。
火事は警察と消防が調査中だとしようと。

今は心を揺らさない事が1番身を守る術なのだ。

to be continue…
*******

それがデイブに通用すれば良いけどね📙☕️


毎週水曜日更新📙✨

ワクワクとドキドキと喜びと幸せを🍀
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