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絶望の中で 12話

 ボクはあれから変わり無く毎日を過ごしている。
 学校に行って、習い事に通って、水曜日の放課後は、完全下校まで図書室で本を読む。
 授業中は大人しくして、休み時間も大人しくしている。
 話しかけてくれるクラスの子と少し話をする。
 図書室て司書先生と話をして、家ではお母さんの話を聞く。
 お父さんはまだ帰って来ない。
 それに、次の鼓膜切開まで先生に会えない。
 ほんとに変わり無く毎日が動いている。
 ボクは以前のようにボクの気持ちをほったらかして、スルーする。
 だから本に集中できて嬉しい。
 お母さんにはたまに怒られるけれど、心配もしてくれている。
 司書先生と挨拶をして、静かな場所でたくさんの本を読む。
 定位置も戻ってきた。
 変わり無く穏やかな日々にうれしいはず。
 はずなのに…

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