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日記72:「チョコレート240g」

病である。

自分へのバレンタイン用に購入していたチョコレート、約240gを一気に食べてしまった。
食べたいから食べるわけではない、これは。
なんというか、一度手を付けてしまった食べ物が自室にあるのが、嫌なのだ。そういう強迫的な観念なのだと思う。
たとえば私は手元にある本がもう数ページ、数十ページで終わるとなると、慌てて読んでしまう。ラスト近場の臨場感や収束に浸る間もなく、慌てて読み終えて、安心する。問題集なんかのテキストでもそうだ。巻末近い章は急いで終わらせて次に行こうとするものだから、必然的に覚えが悪くある。

不完全なものが嫌なのだろう。それも、終わりそうで終わらないもの。自分の手で変化させることができるのに、終われないもの。
病気だよなあ、とぼやくと、横にいる母が不思議そうに「そうだよ?」と言った。それはそうか。
やっぱり私、強迫性障害みたいな部分があるのかなあ、と言った。母はまた、不思議そうに、「いや…そうだよ?」と言った。そうだよなあ…。

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