連作短歌2:「今ここだけが四季」
「日焼けだけ痛む夏のことどう思う?」空全部眠る汗だけが光る
「かたつむりずっと家がついてまわる」エアコンはまだ使えない まだ
「花火って音を出す針みたいだね」きみの痛みきみだけの傷
「花弁だけかがやく花だけあってほしい」ヒトだけが持つ鮮やかな欲
「ひびきれが映える指!ほら一等星!」ハンドクリームは手だけを癒す
「飽きがこないのが秋なわけがないでしょう」焼き芋銀杏いちょうの並木
「死体には桜が咲いたりすることが…」あるかもしれない 花は咲かない
「私たちいつかこの星を抜け出して四季のない町で塵になりましょう」
「金星+木星=金木犀!」ああきみだけが神であれば
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