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日記36:「手の甲爪の先指の腹」

人間の線って綺麗なんだと思った。
一昨日だったか、年末ぶりに絵を描いていた。私はいとこから描き方指南の本を借りて描いてみる限り、人の顔は俯瞰を、手は甲の辺りを描くのがどうやら好きらしかった。いつになっても爪の形はどうもうまくいかない。
人間の骨や筋、パーツの記す膨らみやへこみを改めてよく見ると、わりにこの生物は綺麗なそれを描いているのだと思った。手が反ったときの曲線、骨のでっぱり、爪から現れる性別特有のあらわれは、まあ、動物を描いたことはないのでわからないが、それにしても人間の表現する美しさというのはどうにも独特なものである気がした。甘美さというか、ある種のセクシャルな雰囲気というか、そういうもの。
本を見て描いていると頭を過ぎるのが、自分のからだもこうであったらいい…という思いよりやや先行し、自分のからだもこうして描けたらいい、ということだった。
私の肉体は正直美しくない。綺麗かどうかではなくて、不健康なそれだ。病的なそれだ。我が家の家系はふたつの特徴があり、ひとつは精神的な病を持ちやすい家系だということ、もうひとつは生活習慣病に悩まされやすい家系だということだ。我が家では9人の人間が(今は8人か)暮らしているが、みな一様に脂肪が多く、食生活は各々に偏りを見せ、そういう体つきをしている。
健康とはなんだろうかと考えてみると、必ずしもそうだということではないだろうが、少なくとも私は自分のことを考えると、精神と肉体の健康には結構大きな結び付きがあるように思える。それと睡眠だろうか。睡眠というと、私はこの5日間のうち4日は夜眠れていない。省かれた1日は不眠明けで14時間眠った、眠ってしまった日だ。
明日から少し散歩でもしたいな、と思った。外の空気を浴びよう。肺に大きく取り込もう。健康になろう。そんな気分でいる。

手の形をなんとなく理解してスピーディに描けるようになった気がした
俯瞰。描いていて楽しい!髪の表現もやや掴めてきた気がする

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