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【つながる旅行記#101】宗谷丘陵をゆく~モニュメントいっぱい~

ふぅ……。

腹ごしらえ完了。


正直お腹が空いていたのだ。前回は自転車30kmこいだし。

しかしあのモニュメントは本当に大人気だ。

観光バスも次々やってくる。
自転車で来るような物好きは、今日はあまりいないらしい。

ばくおん!聖地巡礼

時刻表を見ると、意外と遅くまでバスはあるようだ。
運転間隔は2時間に1本ではあるが、ここに取り残される危険性は低い。

さて、では宗谷丘陵を登っていこう。

宗谷岬の楽しみはあの最北端モニュメントだけではないのだ。

ちょっと振り返ってみる。
樺太が見えるような……見えないような……?


……さて、階段をのぼると開けた場所に出た。

色々あるので見ていこう。

旧海軍望楼

これは旧海軍望楼

樺太千島交換条約によって、日本が千島列島を手に入れる代わりに樺太が完全にロシア領になると、宗谷周辺は国境警備の必要性に迫られた。
それで出来たのがこれだ。
日露戦争時にはここでバルチック艦隊を監視する任務が課せられたらしい。

日露戦争の終盤、ロシアと講和する直前には、日本軍は樺太へ進軍した。
理由としては講和を有利に進めるためだったのだが、首脳部は当初、樺太への進軍には消極的だったらしい。

それを「進軍するべき」と言ったのが陸軍大将の児玉源太郎
今は児玉神社に祀られている祭神だ。(#70の江ノ島回で看板があった)

ここで樺太に進軍しておいたことで、
ポーツマス条約で樺太の半分を日本が手に入れることになる。


平和の碑

こちらは平和の碑
太平洋戦争では、アメリカ軍の潜水艦「ワフー号」が宗谷岬の沖合で撃沈された。ワフー号は日本海を北上してくる過程で連絡船や商船をいくつも攻撃し、多くの人が犠牲になっている。

この碑は両国の犠牲者を慰霊するために合同で建立したものだ。

なんだか自分がいかに歴史を知らないかを思い知らされるようだ。
太平洋戦争は太平洋だけで戦っていたわけではない。
こんなところにもアメリカの潜水艦がやってきていたとは。

そして終戦後はソ連が攻め込んできて、
樺太と千島列島、そして北方四島は………


祈りの塔

これは祈りの塔
大韓航空機撃墜事件の慰霊のための塔だ。

#99でも展示があったが、1983年にニューヨーク発ソウル行きの大韓航空機がソ連の戦闘機によって撃墜された。
日本人28名を含む、16カ国269名全員が亡くなった悲惨な事件だ。

事件の場所からほど近い稚内は、この事件の関係者と報道記者の前線基地となった。

ブラックボックス(飛行機に積まれた記録装置)を巡ってのアメリカとソ連の捜索合戦は連日トップ記事として扱われたという。

稚内の人々は遺族を乗せて第七宗谷丸で合同慰霊祭を行うなど、国際的に称賛される行動をしたそうだ。


世界平和の鐘

これは世界平和の鐘
1954年、日本のある一個人が戦争の悲惨さと核廃絶の尊さを訴えて、当時の国連加盟国のコインと銅で鋳造した鐘を国連本部に寄贈したのが始まり。

「これを世界中に設置しよう」ということで作られた第一号がこの鐘だ。
81カ国から寄せられたコインやメダルで鋳造され、重さは365kg。

最初に鐘を寄贈した一個人とは誰かというと、愛媛県八幡浜市に生まれ、
のちに宇和島市長も務めることになる、中川千代治氏である。


子育て平和の鐘

これは子育て平和の鐘

これも稚内市民の10円玉や98カ国のコインとかから作っている。
未来を担う子供の幸せと色んな平和を願っているよ。


あけぼの像

これはあけぼの像

北海道の牛乳生産量100万トンと乳牛50万頭を記念して作られたよ。


ラペルーズ海峡だよ。


ラーメン屋だよ。


(いやモニュメントめっちゃあるな……)


終盤の適当さがすごかったが、実はこれで全部紹介したわけではない。

他のモニュメントが気になるなら、君の目で確かめよう!!
宗谷岬へGO!!

……まあでも、それだけこの土地では色々あったということなのだ。

まさか宗谷岬に来て歴史知識を学ぶことになるとは思わなかった。


しかしあの「世界平和の鐘」。
最初のきっかけを作った人が八幡浜宇和島に関連する人物だとは。

なんだか自分が行ったことのある場所と関連した事柄だと、知識がガチっとハマる感じがする。これが知識習得のフックが出来ていることの大切さなのだろうか。

やっぱり色々知っていたほうが世界は楽しくなる気がする。

アルメリア

では、知識のインプットはこれで終えて、
いよいよ宗谷丘陵を自転車で駆け抜けていこう。

宗谷丘陵のフットパスは徒歩で行く人も居るようだが、
10kmもあるのでさすがにキツいだろう。

でも自分は自転車なのでここで楽ができる!

(代わりに往復60kmだが)

さあ、果たしてどんな景色が待っているのか……!!


次回へ続く…!


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