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【つながる旅行記#300】いざゆかん潜水艦の中へ!!【狭い】

前回は機雷の実物を見たりしつつ、掃海部隊の海外での過酷な活躍ぶりを知ったりした。

では今回は潜水艦あきしおの中へと向かうとしよう。

外にデカデカと展示されていた潜水艦だが、ちゃんと中も見学できるのだ。

デカデカ

……と、その前に予備知識も少しだけ入れていくとしよう。

潜水艦に向かうまでのルートにしっかりとそういう展示をしてくれているのだ。これは見ておかねば。

原点のくろしお(ミンゴ)

思えば一般的な人は、潜水艦というものについての知識は全然ないのが普通だろう。

自分も昔なにかのテレビ番組で夜間は部屋のライトを赤くしているみたいな情報を聞いた覚えはあるが、正直なところ大半の内容を忘れている。

さて、どうやら潜水艦は水中においてはバッテリーで動いているらしい。

その理由は静音性のため。

音がデカいと水中ではめちゃくちゃ目立つらしいのだ。

東海大学海洋科学博物館の展示海中での音の伝達速度は4.5倍というものがあったように、音のうるささは戦闘においては極めてハンデとなる。


そんな静音性のためのバッテリーだが、当然充電する必要がある。

そして充電の際にはディーゼルエンジンを使用しなければならないのだが、発電するためには大量の酸素が必要になるのだ。

もちろんそんな大量の酸素は水中にも潜水艦内にも存在しないので、潜水艦を海面へと浮上させなければならない。

だが戦争中にそんな行動をしていたら、潜水艦の巨体が海面に出てしまうので、充電は敵からバレバレになるリスクのある行為だ。

そんなときのために、スノーケル航法というものがあるらしい。

スノーケル航法

これは空気を吸う部分だけを外に出すことで最大限敵に見つかりにくくする方法のようだ。(排気は普通に海中にする)

そして充電を十分にしたら、またバッテリー駆動に切り替えて、海中へと戻っていく。


……いやはや、こんなことを潜水艦がやっていたとは。

というかディーゼルエンジンの発電には酸素が必要ということすら欠片も思い至らなかった自分の教養に震える。

でもこれ、海が荒れてるときとか相当きつそうである。
吸気するところにめちゃくちゃ海水入ってきそうだし。

ようするに潜水艦を操る偉い人は、バッテリー残量を気にしつつ、安全そうな充電場所を選定して、その地点の海況にも常に注意しなければならないということなのだろう。こりゃ大変な役目だなと他人事ながらに思う。


なお、こんなことを気にしなくてもいいのが原子力潜水艦だ。

原子力潜水艦は電力を作るのに酸素を必要としないどころか、有り余る電力を使用して電気分解を行って、乗組員のための酸素生活用水すら生み出すことができるのだ。

なんという潜水艦との相性の良さ……!

(維持費用や廃棄の面倒さはともかく)

Know Your Boat(己の艦を知れ)

3つのチームが6時間交代で動かす
椅子には食材
真水は貴重品
ベッドは超狭い

なんだかこうして展示を見ていくと、あらためてきつい居住環境だなと思ってしまった。

とにかく狭い、
水は自由に使えない、
プライベートは皆無、
ベッドで体が休まる気がしない、
嫌になっても逃げられない……

うーむ、素人ながらに自衛隊の中でもトップクラスにきつそうに思える。

でもご飯はすごい

ではちょっとだけ潜水艦知識を頭に入れたところで、実物の中へ入ろう。


一体どんな世界が……!?


……いきなりトイレの画像を載せてすまない。

でもやっぱり気になるでしょう? トイレ。

さてさて、使い方によると……

ブツを出す

フラッパー弁を開く

海水を流す

フラッパー弁を閉じる

海水を止める

……という感じらしい。

なるほど、こういうときはやはり周りに潤沢にある海水を使うのか。

なお汚水などはタンクに入るようだが、容量とか大丈夫なのだろうか……?

タンクから海中に出せたりするのかな?

なんだか疑問が色々湧いてくる。

こちらはシャワー

話では3日に1回とのことだが、これまた過酷だ。

とはいえ潜水艦あきしおはもう40年以上前の潜水艦なので、今の潜水艦とは仕様が異なるだろうとは思うけども。


……まあでも、みんな臭ければ別に気にならないのかもしれない。

それに昔の日本は風呂に毎日入る習慣自体がなかったらしいし、自分も現代的な思考方法に染まりすぎているのかも……?

なんだかさっき見た覚えのあるベッドがあった。

いややっぱりこれは狭いぞ……!!

閉所恐怖症の人とかはこれでもきつかったりするんじゃないだろうか?

いやまあ閉所恐怖症の人をわざわざ潜水艦になんて乗せない気はするけど。

なお、潜水艦内で唯一の個室が上の画像の艦長室である。
でもこれだって艦長待遇とは思えないほど小さい部屋だ。

これは大変だ……。

ソーナー
動ける気がしない潜水服(275kg)

そんなわけで、機雷関係の知識本物の潜水艦にと、大満足の海上自衛隊呉史料館だった。

駅周辺にこういう学べる場所が集まってくれているのは助かる。

ファンキーなアオサギ
セミ
ハトら
カラーなマンホール

ではもう15時ではあるが、あとちょっとだけを味わうとしよう。

向かうは入船山公園

ああ、知らない土地の探索はやっぱり楽しいな……!


次回へ続く!!


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