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【つながる旅行記#46】in松山 湯築城とアオサギと道後温泉

ここは愛媛県松山市

引き続き四国散策は続く。

松山駅を背にして歩く。

こんな駅なのか

目指すのは道後温泉だ。
言わずとしれた松山の有名観光地である。

函館でしか見たことのなかった路面電車が松山にもあってなんだか不思議な感じ。

しかしこう・・・めっちゃ栄えてる感があるな松山。
道も広いし、活気もある。

松山市は愛媛県の県庁所在地だ。
そして、人口50万人を誇る四国最大の都市である。

栄えてる感が出てるわけである。

なんかもう街中に観覧車とか見えてる
路面電車(レトロバージョン?)

たどり着いたのは湯築城(ゆづきじょう)だ。
道後温泉のすぐ近くにあるので寄っていくことにしよう。

しかし今回もいきなり結構歩いているな……。(駅から4km)
なぜ路面電車を使わないのか。
それは支払いが小銭とかだったら面倒だからである。

(どう考えても徒歩の方がもっと面倒だと今は思う)

資料館、休館日だった。


い、いやほら、城跡を散歩することはできるから……。

謎の穴
武家屋敷
庭園の池

大洲に引き続き、松山でも桜が咲いていた。
素晴らしい。

しかし小規模な城跡とは思えないようなダイナミックな景色がある場所だ。

天然の岩で庭園を作ってる感じというかなんというか。

湯築城を上空から

おや……?

なんかめっちゃでかい鳥が居る。(のちにアオサギと知る)

そしてその視線の先には……?

シラサギが居た。(正確にはシラサギという鳥は居ないけど)

両者に謎の緊張を感じる。

これが自分とアオサギの出会いだった。

いや恐らく田舎で暮らしていた頃にアオサギを見たことなんてあったはずなのだが、真剣に魅力的な生物として認識したのはここが初めてだ。

日本にこんな大型で、訳の分からない配色をした鳥が居たとは……!

頭からポニテみたいな羽が伸びている……。

面白い。

ただ白いよりも、こっちのほうが個人的に好きだ。
なんで今まで気にしたことがなかったのだろう。
それほどまでに周囲に興味がない人間だったということか……?

鳥を長々と見ていて忘れかけていたが、今日の目的地は道後温泉だった。
湯築城を早いとこ巡ってしまわないとまた時間が無くなる。

登っていくと展望台になっていた。

遠くに松山城が見える
ズーム
ズーム!!

いやしかし、このコンデジのズームはホントに素晴らしいな!

あんなに遠い松山城の天守に居る人も見えてしまいそうだ。

観覧車も見えた

せっかく松山に来たわけだし、松山城も行かないとなと思う。
もう遠くから見てるだけで結構な登山になる予感しかしないけど。

展望台から降りていくと、「湯釜」というものが置いてあった。
ふと自分の奥底にあるブラタモリでタモさんが来ていた記憶が蘇った。

いや、来ていた気がするだけで何の解説してたかは全く覚えてないのが残念すぎるが。

看板を読むと、こんなドでかいものを浴槽の中に置いているらしい。
しかも「南無阿弥陀仏」の文字は、教科書にも出てくる一遍が削ったとか。

調べてみると、一遍は伊予国の豪族、河野道広の子だったようだ。
有名人が書いたからにはちゃんと理由があるものなんだなと思う。

有名なお坊さんの出身地とか気にしたことがなかったな。

よく見るとめっちゃ小銭が挟まっていた。
(こういう文化っていつから始まったんだろうか)

湯築城跡はあらかた見終わったので、いよいよ道後温泉へ向かおう。
実はもう夕方なのである。

正岡子規の博物館(今回は行かない)
ここにも湯釜
時計
アーケード入り口

アーケードの中を歩いて行く。
かなり活気に溢れている。

食事できる場所からお土産屋まで盛りだくさんだ。
まさに観光地という感じ。

アーケードを抜けると、ちょうどそこに道後温泉が現れる。

まさに道後温泉のためのアーケードなのだ。

しかしすごい行列である。

考えてみれば時間も夕方だし、
「ここでひとっ風呂浴びて、家に帰るか、街に繰り出そうや!」

……という感じなのかもしれない。

自分は特に温泉に入りに来たわけではないので、外観チェックに入る。

いやはや、これは相当に趣のある建物だ……。

玉の石

ん?

てっぺんに何か居る……?

おいおいこれは……!!


さっき見た鳥(アオサギ)では!?


……うん、まあ、白鷺なのだが。


実は道後温泉に限らず、「白鷺が温泉を見つけた」という伝説は日本各地にあるらしい。白鷺は薬師如来の化身、あるいは使いともされているそうな。

なんとも大層な扱いだ。


そんなすごい白鷺に対して、アオサギはそういう伝説とかは……?

アオサギ(蒼鷺 青鷺 Ardea cinerea)には古くより、
夜になると青白く光るという伝説があり、
半ば妖怪扱いされてきた歴史があります。

光る鷺「青鷺火」の真相とは?田園の守り神・鷺のミステリー《前編》

アオサギ、妖怪扱いされてた。


しかも青白く光る伝説ってどういう……。


まあ自分は白鷺よりもアオサギに惹かれたことは事実なのだ。

薬師如来がどうとかは重要ではない。

妖怪扱いされてようが良いのだ。

高台からの道後温泉(裏側)
アーケード出口
湯神社

日が落ちると、カラフルなガラスが中から照らされて更に良い感じになる。

こ、皇室専用浴室……!?
やっぱ道後温泉、入れば良かったか……?

ちょっと後悔しつつも、帰ることにする。

ちょうどよく19時になったせいか、時計のギミックが作動していた。
中から謎の女性が姿を現す。

そう、実は松山は夏目漱石の小説、「坊っちゃん」の舞台なのだ。

この女性はマドンナである。

はっきりしたキャラ名ではないのが斬新だ。

実は街中でチラッと見た電車も、「坊ちゃん列車」という名前だった。

しかし残念ながら自分の坊っちゃん知識は、
なんかぶっきらぼうな主人公がなんやかんやする
……というイメージしかない。
最初の何行かを読んで挫折したのだろう。

しかしここは作品の舞台の松山
知っていれば聖地巡礼だったわけで、ちょっともったいない気もする。

まあでも本なんてものは読みたいときに読めば良いんじゃないか?
そんな感じでFujiに寄ってホテルで食べる食料を買う。

大洲でもFujiというスーパーはあったが、これが四国の中心的スーパーなのかもしれない。


そんなこんなで今夜のホテルへ移動。

ピシッとしている

今日はもう風呂に入って、
買ったお菓子とか食べて、
ゆっくり休もう。

明日はどうせかなり歩くぞ。多分。

LANケーブルを探して、おもむろに引き出しを開ける。

坊っちゃんが入っていた。


さすが松山である。

ちゃんと読んどきなさいという強い意思を感じる。

これは従わざるをえない。
坊っちゃんをちゃんと履修してから、寝よう。



読了して、「これ松山をめっちゃディスってる小説じゃね?
という感想を抱くのは、また別の話である――


~続く~


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