【つながる旅行記#181】動物たちと常同行動【よこはま動物園ズーラシア】
前回はよこはま動物園ズーラシアに来たものの、鳥インフルエンザやらなんやらで動物があんまり見れなかった。
しかしこの動物園はそこそこの入場料(800円)を取るので広い。
まだまだエリアは残っている。
これからだ、これから……!
そして相変わらず降り続く雨。
あと体に染みる2月の寒さ。
(絶対動物園に来る日じゃなかったな…)
歩いていくと、雨の中で泳ぐ生物が居た。
ふむ。こりゃアシカだな。
ミナミアフリカオットセイだった。
・・・
アシカとオットセイとアザラシの見分け方は何度も調べているはずなのだが……?
ホッキョクグマもいた。
北極に行かなくても見れるのだからすごい話だ。
(考えてみればどうやって運んでるんだろう?)
そういえば今更だが、この動物園は狭い檻とかじゃないのですっきりとした視界で動物が見れる事に気づいた。
横浜の中心地から離れているからこそ、余裕を持って土地を使えるのだろう。
動物にとっても、こちらの方が伸び伸びできそうだ。
……いやしかし、これはなんだか不思議な動きだ。
ちょっと歩いては首を左右に何度か振り、また歩いては首を振り……
そういえば、常同行動という単語を聞いたことがある。
常同行動の原因はストレスなど色々だというが、いずれにせよあまりいいものではない。
他より広い動物園だからといって、発生しないわけではないということか。
カンガルーも雨宿りモードのようだ。
めっちゃ見てくる。
そしてよく見ると尻尾のたくましさがすごい。
カンガルーはこの尻尾だけで体を支えて、凄まじい威力の両足キックを繰り出すことが出来るのだ。
そこらへんの動物とは違い、骨と筋肉でガチガチの尻尾。
なめてはいけない。
そしてテングザルはお休み。
知ってるサルだし、見たかったな……。
本物はなかったが、作り物のテングザルはあった。
相変わらずすごい鼻である。
これは成長したオスだけに見られるもので、鼻が大きいほどハーレムが多くなるらしい。孔雀の羽根とかと同じ理屈だろうか。
鼻の大きさは鳴き声にも影響があるということなので、そういう意味でもメスの気を引く要因になっているのかもしれない。
こちらはチベットモンキー。
寒いのか2匹で寄り添っている。
そしてこの犬のようなキツネのような動物はドール。
家畜を襲うので数が減っている動物だ。
日本で現在展示されているのは、このズーラシアのみ。
おや、小さなネコも居る。
かわいい。
こちらはツシマヤマネコ。
日本ではイリオモテヤマネコが有名だが、日本にいる野生のネコはイリオモテヤマネコとツシマヤマネコの2種類だけなのだ。(イエネコは除く)
しかし絶滅の危険性は#178で見た多くの爬虫類と同じ「CR」で、かなりまずい状況らしい。
実はこの子もさっきから1mの範囲を延々行ったり来たりしている。
常同行動だろう。
カラスに対してキュンキュン鳴き始めたこちらの動物はヤブイヌ。
実に地味な動物だが、自分はゲームをきっかけにヤブイヌの存在は知っていたのでなんだか嬉しい。
日本の寒さは苦手らしいが、こうやって出てきてくれたことに感謝しよう。
ちなみにヤブイヌは犬なのに足に水かきがついている。
雨が多い地域でもぬかるみにはまりにくく、水中も得意な面白い犬なのだ。
こちらの丸くなっているのはオセロット。
毛皮が人気で数が減っているネコ科の動物だ。(小さいヒョウみたい)
足を舐めてたら怪我しちゃったらしい。
そう、前回チラッと紹介したように、ネコの舌は骨についた肉をこそげとれるようにザラザラしている。舐め過ぎたらダメージにもなるのだ。
(ちなみに舐めすぎるのも常同行動なのだが…)
なんだか常同行動の紹介例が多くなってしまったが、これは動物園が抱える問題のひとつだったりする。
やはり制限のある空間や、人から見られることによる動物へのストレスは排除しきれないのだ。
現在多くの動物園では「環境エンリッチメント」を掲げて、動物に少しでも幸福な暮らしをさせようと努力している。
ただ餌をあげるだけでなく、動物に自ら探させるようにしたり、他の動物と合わせて飼育したり、複雑なおもちゃを導入したり……
動物の研究と繁殖を進めるためにも、この取り組みは重要なのだろう。
動物園はフンの掃除をして毎回食事を置いとけばいいわけではない。
……これはなかなか大変な仕事だ。
学びを得つつ、次回へ続く……!
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