【つながる旅行記#13】in稚内 ノシャップとシカと魚と…南極。part.2
早速中に入ろう。
果たして何が待っているのか。
宇宙コーナーがあると思ったら、どうやらこの科学館には小さいながらもプラネタリウムがあるようだ。
自分は昔、「大人の科学」についてきたピンホールプラネタリウムを作って部屋で使ってみた事があった。(画像に写っているやつ)
しかし所詮は付録。残念ながら本物とは比較にならないものだった。
灯りも茶色、点は壁の角度のせいでブレるし、星の数も足りない。
なんとなく幻想的な雰囲気にならなくもないが、やはりプラネタリウムは本物(というか本気の機材)に限るんだなと思った。
いや、本当に付録のやつも、雰囲気は良い感じになるんだけれども。
今回はプラネタリウムには寄っていかないが、次来ることがあれば試してみたい。
奥に入ると、ちょっと子供向け感のあるスペースが広がっていた。
科学館というとこういうものが多いような気もする。
しかし展示の内容は大人でも勉強になる。
稚内はこの前軽く見た感じでも風力発電がちらほらあったし、はるか先の宗谷岬の方を見ると、すごい量の風力発電群が見えた。
メガソーラーも含めたら、かなりの発電を行えていることだろう。
メガソーラーの発電量もチェックが可能だ。
2022年の4月28日は以下のような感じになっている。
稚内市の人口は3万2000人、世帯数は1万7000世帯。
一般家庭は2人暮らしだと一日10kWhくらいの電力消費らしいので、そうすると……大体3400世帯の一日の電力がメガソーラーのみで賄えていることになる。
とはいえ先程、風力発電による10万6000kWhは稚内市の電力需要の120%と言ってるので、実際には稚内の人は1世帯(二人暮らし換算)で一日10kWhも電気を使わないのだろうか?
しかし稚内ほどの規模で風力発電をして、3万人の電力需要の120%というデータを多いと見るか少ないと見るかだ。
今後更に日本各地にソーラーパネルや風力発電が建設されるのは既定路線ではあるが、しっかりと数値で見ることは大事だなと思う。
個人的には子供の頃に友達の家がソーラーパネルを付けて売電していたのを見て憧れがあったので、興味自体はあるのだが。
そして南極関連の展示もある。
そういえば初めての稚内で氷雪の門へ行った際に、南極へ連れて行った犬ぞり隊の像があった。
稚内と南極は切り離せない。
思えば南極観測船の「宗谷」って稚内の宗谷地方から来ているのか。
最近の居住区の実物大の再現。
そこそこの広さは確保されているようだ。
今の自分ならなんの問題もないレベル。
一通り展示を見て戻ってくる。
ふと館内の表示を見ていると、なにやらまだ展示があるという表記をみつける。
しかもそれは一旦外に出た場所にあるという。
行ってみよう。
外に出るとそれっぽい建物が見えた。
入ってみる。
中に入ると、完全に南極関連ゾーンになっていた。
壁には当時の新聞記事もある。
第二次世界大戦から約10年。
第一次南極観測は、多くの寄付金が寄せられていた。
当時の熱気はすごかったのだろう。
宗谷の歴史は、船の科学館のサイトに詳しい。
なにせ宗谷の実物を今も展示しているのだ。
https://funenokagakukan.or.jp/soya/history/the1th_nankyokukannsoku
展示を見ていると南極豆知識が身につく。
今は相当改善されたみたいだが、第一次は相当な苦労があったようだ。
寒冷地故に気密性が重要なので、一酸化炭素中毒に備えてカナリアまで連れて行ったらしい。
第一次は居室も2.5畳とかなり狭い。
さきほど科学館で見たのは第38次の居住区だが、あれは4.5畳。
さすがに2.5畳だと、部屋に行ったら寝るしかなさそうだ。
どんどん改良を重ねて、今の南極生活の快適性があるんだなと思う。
今ではインターネットだって速度は遅いながらも繋がるというし、技術の進歩に感謝だ。
そんなことを思いながら、施設を後にした。
水族館、科学館、そして南極関連ゾーン、今日は一日楽しめた。
知らないことを知れるというのは素晴らしいなと思う。
北海道の最北というと、漁業をしているくらいのイメージしかなかったけれど、実際に歴史を見てみれば、様々なことに関わっている土地だった。
こうやって実際に訪れてみると、自分に関わりのある場所としてしっかりと知識が根付いていく感覚がある。
そんなことを、お土産屋で買ったかまぼこを食べながら考えるのだった。
次回↓
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