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オリジナルサーヴァントデータ作成のススメ②/鯖鱒wiki

今回の内容について

前回の記事の続きです。

前回、オリジナルサーヴァントのデータ作成について解説を試みました。
ですがその内容は、データ作成に当たっての心構えのような部分に触れたのみ。
「実際にどう作るか」については何も明かされていない状態です。

今回は鯖鱒wikiのサーヴァントテンプレの後半部分について触れる前に、「≪クラス≫から【Weapon】まで」を具体的にどう埋めていくかについて解説します。

サーヴァントテンプレ(やっぱり長い)

サーヴァント作りの出発点


オリジナルサーヴァントを作る……といっても、実はどこが最初の発想になるかは人によって違います。
というのも、

  • 面白い偉人や英雄を見つけたことをきっかけに(オリジナルサーヴァントを)作ろうと思う

  • 鯖鱒wikiや公式に登場したサーヴァントの関連人物として作ろうと思う

  • 使いたいAAに合う人物を探して作ろうと思う

  • 特定の時代や出典に着目して、そこに属する人物から作ろうと思う

  • ある日突然アイデアが閃く

  • 何か能力のコンセプトがあってそこから合う人物を探して作ろうと思う

など。
(列挙してみましたがおそらくこれらだけでありません)

――道筋は多い。
でも、何もわからない場合どうやってオリジナルサーヴァントの題材にしたくなるような、面白そうな偉人を見つけるのか。
それは……

Wikipediaからで構いません。全然。

Wikipediaは「○○の一覧」の形式などで偉人をまとめてくれています。
マイナーな人物でも個別ページがあったりします。
また、個別ページから個別ページへリンクを辿って偉人の関係性を辿りやすいです。
無料です。
情報源としてはもっとも知名度があり手軽です。

反面、
「日本語版Wikipediaにも載っていない偉人」というものも少なくないです。
内容の充実度の偏りや、記述の間違いも多少あります。

Wikipediaはあくまでも、「手軽で、まあまあ信頼できる情報源」です。

ですが、「オリジナルサーヴァント作成のとっかかり」としては上等だと私は思っています。

Wikipediaから題材を決める

(まずい。これではWikipediaの使い方の記事になってしまう――)

サーヴァント作成にあたってどんな偉人を、英雄を、何を題材を選ぶのはとても重要です。
「サーヴァント」と一口に言っても、英雄や偉人――つまりは「人間」だけでなく、公式の設定からして、「怪物」――「モノ」――「動物」――「植物」――「場所」――「ことがら」――「概念」――。
なんでも「オリジナルサーヴァント」の材料になります。

極論を言えばWikipediaの個別記事はなんでも「材料」になります。

ただその上で私から注意しておきたいのは

  • 「時事ネタ」

  • 「著作権があるキャラクター、創作物」

  • 「存命の人物」

  • 「政治的なネタ」

  • 「きわめて個人的な、創作の範囲を越えた意図」

  • 「その他『素直に創作を楽しめないネタ』」

うまくデータに落とし込んだ例があるにせよ、これらはオリジナルサーヴァントのネタとして適しません。

オリジナルサーヴァントを作るにあたっては、あくまで「共有されるモノ」という感覚をもったデータ作成を心掛けるべきです。

ネタが決まらないよ!

ゆえにWikipediaの活用です。
あなたが興味を持つことがらを探しましょう。

科学、文学、軍事、動植物、神社仏閣? 地理、地元の偉人?

「自分が住んでいる近く」についてWikipediaで歴史を調べてみると面白いかもしれません。
近くの神社やお寺に意外な歴史があって、意外な偉人が関係していたり、伝説や民話が残っていたりするかもしれません。
近くを縄張りとした領主が面白い人物だったり、地域出身に有名人がいたり。

とにかくきっかけひとつ、検索してみて、ページからページを辿りましょう。

題材が決まったら

Wikipediaを読みながら、気になったキーワードを検索してみたりして情報を補完しましょう。
ネタ元の逸話を丁寧に拾って、サーヴァントのクラスやおおまかなスキルや宝具の能力設定、人物像を作り上げます。

それさえできれば、「あなただけのオリジナルサーヴァント」は頭の中にはもうできています。一山越えた。

あとは「テンプレ」に落とし込む、文章化の作業です。
アウトプットが難しいのはやまやまですが、これも創作をシェアするため。
頑張りましょう。

どこから着手する?

人による。

ですが私の場合は【クラス】と【真名】を先に埋めます。

そして(前回の「AAは飛ばしても良い」と矛盾するようですが)AAを決めて、それまでの脳内イメージ+AAから人物像を頭の中で創作します。

点と点が線でつながるように、それから性格に沿った【属性】が決まり、クラスも決まっているのでそれに沿った【クラススキル】が埋まる仕組みです。

【保有スキル】決め


そして、脳内である程度決めておいたサーヴァントの能力を分割します。
戦争が上手な人物であれば『軍略』や『カリスマ』を、度胸がある人物なら『勇猛』をあてがったりして、【保有スキル】を埋めます。

好みやコンセプト次第ではありますが【保有スキル】は3つがちょうどいいです。
多くても5つあれば多芸に見える思うので、そこを目安に調整してみてください。

【宝具】決め

そしてサーヴァントの象徴、最大の演出ポイントである【宝具】です。
ここにはとっておきの逸話、とっておきのあなたのアイデアを使ってください。
逸話をどう解釈するか、どういう効果の宝具にするか、オリジナルサーヴァントのデータを客観的に見たとき、最大の注目点になります。

しかし、ただ「強い」だけでは魅力は伝わりません。
原作の『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』がかっこいいのは、説明文中の売り文句、触れ込みがあった上で「強い」からです。

宝具のネーミングや説明文には、かっこいい、かわいい、美しいなど、意図的に感情を呼び込む、文章による演出が重要です。

宝具名難しい

説明文が短い詩であるなら宝具名はいわばその題名です。
しかし重要でありながら、良いネーミングのいろはは、(私の知る限り)ありません。

なので短くも公式にある表記のパターンを箇条書きしてみます

  1. 漢字三文字以下(『无二打』、『始皇帝』、『星月夜』など)

  2. 漢字四文字パターン(『妄想心音』、『鮮血魔嬢』、『流星一条』など)

  3. 漢字五文字以上パターン(『螺湮城教本』、『遮那王流離譚』、『第六天魔王波旬』など)

  4. 、(読点)で区切るパターン(『梵天よ、我を呪え』、『虎よ、煌々と燃え盛れ』など)

  5. ・(中黒)で区切るパターン(『自己封印・暗黒神殿』、『人類神話・雷電降臨』など)

  6. 一息に言うパターン(『全て遠き理想郷』、『偽り写し示す万象』など)

  7. ○○する□□/○○□□する××/○○する□□の××など(『射殺す百頭』、『約束された勝利の剣』、『招き蕩う黄金劇場』など)

  8. ○○の□□/○○の□□の××/○○□□の××など(『王の財宝』、『誰かの為の物語』、『遥か終わらじの食遊綺譚』など)

  9. 技名や宣言的(『血塗れ王鬼』、『汝は竜なり』、『触れれば転倒!』など)

  10. 英語(『W・F・D』)

  11. その他(『剣、飢饉、死、獣』、『親指かむかむ智慧もりもり』など)

これらのパターンを参考にしつつフィーリングも大事にして決めてみてください。

≪Weapon≫決め

Weaponは正直埋めていないデータもまずまずあります。
個人的には、サーヴァントの外見の情報源にもなったりするのであったほうが嬉しいです。
しかし無理して埋める欄でもないため、省いても構いません。

基本的には、サーヴァントが何を使ってどう戦うか、スキル欄では書けなかった情報として入れてください。
◆『剣』、◆『槍』、◆『魔術』など。

私は最後にパラメーターを決めます

ここまでできたら、最後に【筋力】~【宝具】までの「パラメーター」を決めます。

Aランクにどのサーヴァントが属するか、自分の作ったオリジナルサーヴァントのランクがどのあたりに属しそうか、などは鯖鱒wikiのステータス一覧表などを参考にすると良いと思います。
(データ作りの経験が多かったり、慣れた人はフィーリングで決めてしまったりもします)

ここまで来たらざっとデータの出来栄えを眺めてみましょう。

データの見栄えの美しさ

ここまでがオリジナルサーヴァントのデータとしての本体です。
ここまでをざっと通して読んでみて、どこかひっかかりがないか――文章量が多いか、説明が少ないか、言葉選び、改行、文章のバランス、読点、スキルの数、順番、ネーミングなどを推敲します。

理論化もできそうですが、ここは自分の感覚を信じて「読みやすく、伝わりやすく、読んで面白い」かどうかを考えて、文章を足したり削ったりしてください。

最後に

今回はサーヴァントのデータ作成の本体部分の解説のため長くなりました……お疲れ様でした。

ここまでテンプレを埋められたのなら、残りは脳内イメージを惰性で出力していく作業になるので頑張れると思います。
案外何とかなります。

……【来歴】以外は。

【来歴】は個人的には一番苦戦する部分です。
外側からの情報を読み込んで、持ってきて、自分なりに文章を工夫して「読み物」を作る必要があります。
本当は最初に着手してもいいくらい重要かつ難関です。

ですが今回はここまで。【来歴】とは次回以降戦いましょう。

ここまで読んでくださってありがとうございました。

それでは。

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