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カドアイ。第一章〜落とし物〜

ブログ連投一ヶ月!! この投稿はこちらの続きです!

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チャイムが鳴った後の廊下は静寂だ。そんな廊下をお化け屋敷のような気分で歩き進めて、門番のように聳え立つ教室のドアをそっと開けると、「おはよう、お前が遅刻なんて珍しいから心配したよ」と優しく声をかけてくれたのは、担任の神田先生だった。事情を説明してほっと一息ついたとき、あることに気づいた、、生徒手帳がない!!さっき落としたに違いない、暇を見て取りに行こうと考えたがすっかり忘れてしまったまま、下校してしまった。

「生徒手帳忘れてた!」と気づき、慌てて家を飛び出そうとしていたら、突然インターフォンが鳴った。静かにドアを開けると、今CMや映画で引っ張りだこの国民的イケメン俳優、 綾瀬健斗 が立っていた。気のせいか、そんな方がここにいるわけ、えっ、どうしよう、メイクもセットもしていないこんな時に!と慌てていたら「突然ごめんなさい、僕は綾瀬健斗と申します。速水愛衣さんですか?」と聞き覚えのある声で問いかけられた。「は、はい。どうかされましたか?」と聞き返すと、「今朝、ぶつかった時にこれが落ちていて、住所が書いてありましたので届けさせてもらいました。」と彼は言った。なるほど〜、だから聞き覚えがあったんだ!、、、え?私がぶつかったのって、あの綾瀬健斗なの!?と思い、「今朝は、ごめんなさい!」と焦りながら返すと、「こちらこそ、お怪我はないですか?あ、忘れないうちに生徒手帳。」と生徒手帳を渡された。しばらくしないうちに、話も終わり帰ってしまった。その後「写真取っておけばよかった〜」と後悔しながら生徒手帳を開くと、そこには電話番号とメッセージが書かれたメモが挟まっていた。「もしよければ、こちらにかけてください。綾瀬健斗。」というメッセージの内容だった。なぜこんな私にあのイケメン俳優が。?と動揺が隠せなかった。

第二章 〜

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