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三連休を無為に過ごすわたしと

邦画が苦手な娘を邦画に誘う母。


昨日と今日の行動を思い返してみると、そこまで無為に過ごしたわけではないような気もするのですが、たぶん溜まっている家事が気になっているんです。洗濯とか、洗濯物の山とか。
あしたは何が何でも制服を洗わないといけません。朝やるのです。朝です。

昨日リハビリのため病院に行った以外は特に予定のない三日間ですが、母から「映画でも行かない?なんてね…」というこちらの顔色を窺いまくったお誘いはお断りしてしまいました。
ちょうどいい時間に荷物が届く予定があったというのが一番の理由だけれど、上映中のラインナップを見て「母が観たい映画はこれだな」と分かってしまったから。
それはそれはこてこての邦画です。仕事や家族の関係に悩む主人公に、下町の人情がどうとか、見失っていたものを思い出すとか。そういうの。
わたしは基本的にそういう邦画が苦手です。
「人の家の事情を見て何が楽しいんだか分からない」という感覚で、もう正直に苦痛です。基本的にテレビドラマも見られません。他人の恋愛事情も家庭事情も見たくないので。
母はそれを知っていますが、ひとりでは映画館に行けないので私を誘ってくるのです。ひとりでお店に入れない気持ちは重々わかるので、付き合ってやりたいとは思います。でも観られないんです。苦痛だから。
案の定、母が観たいものはわたしが観られないそれでした。ごめんよ、母。

映画館まで一緒に行って、チケットを取ってやって、わたしは同じくらいの時間帯の別の映画を観るなら構いません。でもたぶん母はシアターの中まで着いてきてほしいんです。不安だから。
最近の映画館や娯楽施設って、どんどん進化していって年配者に優しくないな、というのはちょっと感じます。母はそういう新しいものに疎いし、怖がるほうなので、たかが映画といえどひとりで遊びに行くのはハードルが高いでしょう。
元々ひとりが嫌いな人ですから。
母が本当に身体が効かなくなる前に、やりたいことをやろうとするうちにわたしが付き合ってやるべきなんです。分かってるんです。

でもわたしに必要なのは、無為に過ごすどうしようもないひとりっきりの休日なんです。いえ、無為でなければそれに越したことはありません。有意義に過ごせたほうがいい。
でも、三日間の休みがあったら三日間ひとりでいたい。
四日間の休みがあったら四日間ひとりでいたい。
母の心情を思えば胸が苦しくなります。観たい映画もひとりで行けない。誘ってみたけど断られる。あーあ、観たかったのになあ、息苦しい家から出て娘と遊びたかったのになあ、という思いでしょう。
ごめん、ごめん、でも映画は無理だし、わたしはどんなに抑鬱に苛まれたとしてもこの連休はひとりでいたかった。


今日は大きめの絵を描いて、それとは別に小さめの絵を塗って、それ以外は本当に何もなく眠たさと重怠さにまみれて過ごしていました。ストレス過食が猛威を振るって家中から今食べられそうなものを探したりもしました。
スナック菓子とお酒を買いにコンビニに走るかどうか1時間くらい迷ったりもした。我慢したけど。

明日もきっと無為に時間だけが過ぎるのだと思います。
母の誘いを断ったことを胸中で謝りながら、こちらから連絡を取らないことも心苦しく思いながら、抑鬱とともに過ごすのだと思います。
それでも今はひとりでいたい。


無為な連休に乾杯。
どうか誰しもに幸あれ。

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