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良い言葉との出会い。「書く」ってどんなこと?

本屋をふらふら歩くのが好きなのである。
本に囲まれている心地よさがある。さいきん気づいたのは、本というより、言葉。たくさんの言葉。流行りの言葉。気になる言葉。
次から次へと入ってくる。その中でもいい匂いのする花によっていく小さな虫のように、何百冊ある中から一冊を手に取る。
一冊の中にはさらに無数の言葉があり、出会いがある。

家のご近所にある本屋で会社の帰りにふと立ち寄って手に取った本がとてもよかった件。
それは、高橋源一郎さんの「書く」ってどんなこと?

私は作家さんや記者さんのような「書く」ことの超プロフェッショナルではない。ライターとして記事を書いたり、広報PRとしてリリースを書いたり、文字をつらつらと落としていくことは専門にしている人間だ。

「書く」ということをこれだけ感覚的にそして論理的に伝えてくれる内容だった。

特に「書く」ことと「考える」ことの話。
考えてから書くことはしないという話。
書いていることが考えていること。
書くほどに考えが生まれてくるということ。

一つ開いていなかった扉の鍵が外れた感じがした。
普段、書いていると書く前に考えすぎてしまうことがあった。
そうするとなかなか思うように筆が進まない。
それは考えてから書いているから。
まずは一行一文字書いてみる。すると、考えてから書いている時には
進まなかったのに、スラスラと流れるように言葉が続いていくことがある。
そして、かなりの文を息継ぎなしで書いているような感覚になる。
書く前には知らなかった言葉、文章がそこには連なっているのだ。

この体験はこれまでにも数多くしており、感覚的にはあったのだが、
この本を読むことで、その書く感覚を自分のものにできた気がしている。

今このブログを書いている時もほぼ一息でここまできた。
一旦ここまで。

そして、もう一度読み返してみようと思う。

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