書きかけの論文

学生と社会人の狭間≒博士課程を浮遊している特別研究員(DC2)です。深夜ラジオを聴きす…

書きかけの論文

学生と社会人の狭間≒博士課程を浮遊している特別研究員(DC2)です。深夜ラジオを聴きすぎて、書きかけの論文が溜まっています。

最近の記事

冴えない博士の仕事さがし

 みなさま、大変ご無沙汰しております。書きかけの論文です。noteを始めたのは博士課程1年次でしたが、いつの間にか月日は流れ博士課程3年になってしまいました。あと、ちゃっかり改名してます。  この一年noteをサボって何をしていたかというと、必死に仕事探しをしていました。当初はアカデミック——大学や国研などの学術研究機関——で研究することも一瞬頭をよぎりましたが、結局メーカーの研究職に絞って仕事を探しました。やっぱりアカデミックは、まだまだ環境が整備されていないと思いますね

    • YOUは何しに博士課程へ?

       わたしがnoteを書く理由は他ならぬわたしの為であるが、偶には誰かの役に立つようなnoteを書いてみても良いかもしれないと思い、ふと筆を執った。春休みで退屈なんだろ——といった鋭い指摘は御法度である。とりあえず博士課程進学の話でもしてみるとする。博士課程進学を考えている後進のお役に立てれば幸いだ。  さて、みなさんは博士課程の学生に出会ったことがあるだろうか?わたしは学部四年生で研究室に配属された時に初めて博士課程の学生に出会った。データが古くて申し訳ないが、文部科学省調

      • 博士課程1年目を振り返る。

         博士課程に進学してもう1年の月日が経った。まず第一に感じたのは、今までの人生で最も短く感じた1年だったということ。それは同期のいない研究室で研究と孤独に向き合ってきたからかもしれないし、コロナ禍による自粛生活で時間感覚が狂ったからかもしれない。今日はこの最も短く感じた一年間を振り返る。  2020年4月、博士課程に進学してまず最初に取り組んだのは学振DC2の申請書作成だった。昨年度に不採択になった学振DC1のリベンジマッチだ。DC1はあまり周りと情報共有せずに独りで黙々と

        • それでも書き続ける。

           かれこれもう3ヶ月も前の話である。冷たくて心地よい風が部屋を吹き抜けるようになり蝉たちも静まりかえる頃、学振DCの選考結果を今か今かと待ちわびているわたしのもとに一通のメールが届いた。【日本学術振興会】特別研究員の選考結果の開示について 書きかけの論文 様 貴殿より申請のありました...  恐る恐るメールを開くとそこには「審査結果: 二次採用内定候補」の文字が記されていた。なんとも堅苦しい。平たく言うとあなたは一次審査を突破したので次は二次審査ですよ——と、言ったところだ

        冴えない博士の仕事さがし

          わたしたちは今日も博士課程を肴に酒を呑む。

           博士課程に進学してから早5ヶ月が経過した。修士課程で50人ほどいた同専攻の同期は皆それぞれ就職し、博士課程になると同期が片手で数えられるほどになった。  同じ研究室で修士課程を共に過ごした8人の同期も例外なく就職し、わたしだけが研究室に取り残された。同期が1人もいなくなり閑散とした研究室は研究にどっぷり浸かるのに最適な環境だが、研究に裏切られたときの疎外感は計り知れない。  そう、かく言うわたしはいま研究がうまく進んでいない。8人の同期がいればこの現状もうまく笑いに昇華

          わたしたちは今日も博士課程を肴に酒を呑む。

          noteはじめました。

           わたしは理系の大学院生で、普段は感情が極限まで排斥された文章を書いている。いわゆる学術論文と呼ばれる理科系の作文だ。学術論文は事実と意見のみで構成される。膨大な実験データから導かれた事実と、その事実に基づく筆者の意見だけが書かれた無機質な文章だ。このような文章では、何度読み返しても書き手の感情が垣間見えることはないし、どんな人たちがどんな思いで書いたのかなんてもちろんわからない。何回読んでもそこにあるのは事実と意見だけで、どこかちょっと冷たい。  とはいえわたしは学術論文

          noteはじめました。