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【cinema】ハリーとトント

6/19鑑賞。午前十時の映画祭にて。

この映画は、母が大学時代にバイト友達の男性と2人で観に行ったというエピソードだけ聞いていて、で、どうだったの?と聞くと、全く覚えてないのよねぇとのこと。おじいさんとネコの話よ、と。そのまんまや。見なくてもわかるわ。

ハリーは元教師で、ニューヨークの区画整理対象のアパートに1人で住んでいる。愛猫のトントと一緒に。けれど、アパート取り壊しが決まり、行政執行で立ち退きさせられた彼は、長男の家に一時滞在するが、居心地の悪さを感じ、トントと共に長女、次男のいるそれぞれシカゴ、カリフォルニアを目指して旅に出る。当初飛行機で行くはずがトントを荷物預けしたくないことから、バスにしたものの、今度はトントがトイレができないと、結局バスを降り、中古車を買って、のんびりと向かうことにする。道中、様々な人たちと交流しながら…

というお話。いわゆるロードムービーの先駆けなのではないでしょうか。あと老人と動物というセットの走りがけでもあるのかな。

このハリーという人物がとても鷹揚で、頑固ジジイかと思いきや、子供たちの良き理解者であり、皆ハリーをとても愛しています。それが見ていてとても気持ちよかった。

それと見てすぐに呟きましたが、ハリーが道中昔恋人だったジェシーに会いに行くことになり、彼女はもう記憶がないのだけど、そこでダンスを踊るシーンがあるんです。泣きました。その時流れた曲が素敵だったのと、ハリーのその時の気持ちと、それを見守るジンジャーの気持ちを想像してしまって。久々に映画見て、ボロボロに泣いたかもしれない。

と言ってもそこまで神妙になるわけでもなく、ラストも含めて、わりとカラッとした映画で、ハリーの言葉の端々に下ネタもやたら出てくるし(今だと違うだろうな、これはやっぱり時代だと思う)、なかなか粋な内容だったなと思います。

午前十時の映画祭は往年の名作が上映されるんですが、これもまさしくそうで、後世に語り継がれる所以がわかった気がします。

それにしても母はこんなにいい映画なのに、何で全く記憶が抜け落ちてるんだろう。映画と食事をおごってくれたハヤシ君のことしか覚えてなかったよ。

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