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近年、開業に成功しているDrの特徴その2

前に、開業に成功しているDrは情報収集ならびに自分のポジション把握がうまいということを書きました。

そのほかに成功しているDrを見ていて感じることがいくつかあります。

それは時間の持つ意味を重要視するDrたちということです。

集合時間、待ち合わせ時間、学会の抄録の締め切り、そういうことをしっかりと守るDrの方が成功しているような気がします。

開業すると、完全予約制以外、患者さんは自分の都合のいい時間に来ます。

当院でも閉まるギリギリに来る人もいます。

そういう人を含めどうハンドリングして、スタッフに迷惑をかけないように終わらせるかを考えます。

また、終わる30分前に10人入ってきたら、どう時間内にこの人たちの診察を終わらせるかを考えます。

しかし桁違いに患者がくるような特別なクリニックを除いて、「まあ、仕方がないよね。遅くなっても患者さん来たんだから、ちゃんと見て、待っててもらって、スタッフには残業してもらって」というDrで成功しているDrをあまり見ない気がします。

当院の患者層を見ていて、診療時間寸前にくる患者の大半は「待ちたくない」から来ています。

中には仕事中具合が悪くなって、終わってすぐに来ましたという人もいますが、大半は「待ちたくない」です。

最後の方なら時間が読めるからという方が正しいかもしれません。

残念ながら、当院ではいつでも空いているので😂、そんな考えはほぼ不要なのですが😅

前にも述べましたが、他人の時間と自分の時間の価値は同じであるという発想のDrが成功している印象です。

そこは非常に重要で、患者のみならず、他のDr、他の職種の人たち、誰であっても、時間の価値は一緒だと僕は思っています。

時間あたりに稼げる金額が違うから、価値が違うというのは時間の一側面しか見ていません。

人生の残された時間、有意義に過ごす時間という点では、お金があまり関係しないとも言えます。

そういう時間の価値を理解しているDrは成功している印象です。

もちろん、大勢患者が来て1時間待ち、2時間待ちで大成功しているDrもいらしゃるので、待ち時間を考えても、そのDrに治療を受けたいという価値のある「腕」をもっているなら、問題ないと思いますが、開業する全員が同じ価値を有しているわけではありません。

開業して成功しているDrは、患者さんの考える「時間的価値」を最大限理解しているDrが多いように思います。

そしてそれをお金に換算して付加価値をつけているような気もします。

つまり、時間短縮のためなら、再度診察に出直して来なければならない手間のためなら倍のお金を払ってもいい人たちというのは存在します。

自由診療なら、希望してきたら、その場ですぐに施術・手術をしてもらえるというのは時間のない人にとっては大きなメリットだと思います。

じゃあ、それが保険ならどうなのか?

病院の循環器内科なら外来受診予約、外来受診+心電図、後日のエコーの予約、ホルターの予約、その後、1〜2週間後に結果説明というのが多いのかなと思います。

これを短時間でいかに終わらせるかが重要になるかとも思います。

時々、問い合わせが来るのが「心臓のエコー、当日できますか?」です。

開業医によっては、予約制であったり、技師さんの都合だったり色々なことで当日できないクリニックが存在するのだと思います。

言い方を変えれば、当日に診察、エコー、心電図、ホルター装着まで終わり、翌日、20分待ってもらえばホルターの結果まで出せるというのは、時間を短縮したい人にとっては、選択肢の最優先になるクリニックとも言えます。

患者の消費する時間という存在を最大限尊重し、優先し、対応するクリニックは実は負けていないという気がしています。

心エコーも技師さんにやってもらうと診療しながら、エコーも同時にできるメリットがありますが、個人的にはDrがやったほうがいいと思っていて、それは明らかにエコーにかかる時間が短いからです。

そして、その場でエコーをして、自分が疑っている疾患、おかしさを見ることに集中すれば、検査時間は短くなります。

技師さんにお願いするメリットは見落としがないことですが、デメリットは時間がかかることです。

そこをどう上手に調整するかが選ばれるクリニックになるかどうかなのかなと思います。

可能なら、Drと技師の二本立てで行くのもアリかもしれませんが、その場合、エコーが2台必要になる可能性もあり、費用負担は大きくなるかもしれません。

まずは目には見えないけど、人間が平等にみな着実に消費・浪費をしていく「時間」というものの価値を十分に理解し、それをいかに無駄にしないかを考えていく経営を僕はお勧めをします。


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