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Xiaomi 14 Ultraを使ってみて

これはスマフォじゃ無くてカメラだ

Xiaomiは中国の総合家電メーカーです。
比較的安価なスマフォを手がけ中国でシェア1位を奪うほどの企業です。
しかし、今回iphoneや日本のハイエンドスマフォクラスの価格帯で勝負をかけてきました。
デジカメにスマフォ機能を付けてきたと言っていいほどカメラの性能に特化したスマフォ14Ultraを市場に投入しました。レンズから画像処理までライカとコラボしているということです。
詳しくはWEBの情報をご覧ください。



トップの月の写真は14Ultraで撮影をしています。
スマフォで月がこんなに写るとは驚きです。コンパクトデジカメだったら当たり前ですが月はスマフォにとって手強い相手です。
もっとも拡大すれば粗は見え見えですがSNSでしたが合格点でしょう。

CanonG10

2008年にキャノンからG10というコンパクトデジカメが発売されました。撮像素子がまだCCDを使って重厚でなかなかの絵を作ってくれるカメラでした。このカメラだけは売らずに手元に残してあります。
高感度性能は昔のカメラですから今時のものにはかないませんが、低感度であればとても綺麗な絵を作り出します。
1 / 1.7 型CCD 約 1,470 万画素 (35mm フィルム換算 28 (W) - 140 (T) mm)
F2.8 (W) - F4.5 (T)
驚いたことに15年前のカメラですがバッテリーがちゃんと充電できて動くのです。他のカメラはまず電池がダメになってしまいましたが、よほど良い材料を使っていたのでしょうか、流石という感じです。
デザインも厳つくて格好いいです。

Xiaomi 14Ultraで撮影したCanon G10

なぜG10かというと15年前のカメラと今の最新のスマフォがいい勝負をしていたからです。
ところでスマフォでこれだけ写れば商業写真で使ってもOKではないでしょうか。少なくともWEB用だったらデジカメ要らないです。

G10と14Ultraの比較

G10の1400万画素と14Ultraの5000万画素
どっちが良いかというとぱっと見た目はスマフォに軍配が上がりますが、細部を見ていくと細部の描写はG10が美しい。特に壁紙の目の描写はきっちりと解像していて気持ちが良い。14Ultraは偽解像っぽくラーメンノイズが出てしまっています。この辺は演算方法の違いだと思います。
最新の14UltraのRAWデータはダイナミックレンジが広くて、そつなくまとめている感じです。JPGにすると流石にハイライトは飛んでしまいます。
JPGの50Mを使うかRAWの12Mを使うかは状況によって使い分ける必要があります。
必ずしも画素数が多ければ綺麗に写るって言うもんじゃない良い見本です。
逆に言えばXiaomi 14 Ultraは画素数を5000万画素と多くしたのでクアッドピクセルの1200万画素でこれだけの画質に出来たとも言えるでしょう。

作例


14Ultraの望遠レンズ接写接写

小指の爪ほどの大きさの子カマキリ。14Ultraの望遠レンズで接写すればこんな感じで撮れてしまう。倍率色収差も良く補正されています。
流石にピントはオートでは合いません。

14Ultraでの望遠撮影

これも望遠レンズでの撮影。
長玉の性能が良いので、街で見かけるツバメや野鳥を記録的に撮影することも出来ます。
4KサイズだがRAWで撮影しておけばダイナミックレンジを更に広げることも出来ます。

14Ultraでの超ワイド撮影

歪みが少なく、ハイライトからシャドーまできっちりと計算して絵作りをしている感じがわかる。ただし、レンズのせいか分かりませんが絶対的解像度が低いのが難点。

14Ultraでの自動HDRのワイド撮影 スナップ

スマフォでは広角レンズが標準レンズとして使われていることが多い。ここからクロップをしていわゆる標準レンズ(50ミリ程度)の画角に切り出しています。
ワイドレンズは解像感良く、歪みもなくすっきりとまとめられて、流石ライカ監修のメインカメラだけのことはあります。


14Ultraでのワイド撮影 朝焼け

このカメラの特徴である絞り付きのワイドレンズでの光源フレアが街灯の明かりで少しわかります。色のりが自然で普通に綺麗。

このスマフォの弱点はピント。
欲しいところにピントが来ないことが多い。画面をタップしてピント合わせをしてあげることが多かったのが欠点。
学習が足らないのかも知れません。ファームウエアアップデートで直ればうれしいですね。

動画


動画性能もなかなかのもの。
スマフォで8K30Pが撮れてしまう。
一眼レフ動画の4K30Pの方が綺麗だが、それに迫るものがあります。
8Kだと用意してあるレンズの焦点距離でしか撮影出来ません。
50ミリ程度の焦点距離が欲しいと何度思ったことか・・・スマフォの宿命かも知れません。写真を少し犠牲にして14,24,50,100ミリの4本であれば動画は完璧です。
4Kだと妙に絵が甘くなり編集時にシャープネスをあげる必要があります。


まとめ

レンズはメインカメラのワイドが秀逸。この1インチCMOSを他の3台にも使ったらすごいことになっていたと思います。
中望遠カメラは色収差が目立つ。
超ワイドカメラは解像感が今ひとつ。
望遠カメラは良く出来ています。

デジタル一眼を喰うとまでは行かないまでも、コンデジと同じくらいに写って防水(ちょこっとなら水中でも可)&動画&WEBにもつながるという全天候キャプチャーアイテムとしてはとても優れものだと思います。


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