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お見合いは最高にコスパのいい婚活

婚活を始めてしばらく時間が経った。始めたばかりのころはまともに相手と話すこともできなかったし、身だしなみや食事デートの仕方なども分からず全くダメダメであった。それに比べれば今は大分スムーズに会話ができるようになったし、どういう振る舞いが望ましいかなどの知識も経験を積むことで会得することが出来た。間違いなく前進はしている。

だが、それでもまだ真剣交際に到達できていない。情けない限りだ。何度挑戦してもダメとなると自分の婚活の仕方に問題がまだあると言わざるを得ない。なので今は自分の課題を整理してどういう風に今後やっていくのが望ましいかを模索している。いつまでもだらだらやってては意味がないので早くこの活動を卒業できるようにやり方を見直す癖は付けないといけない。

・婚活はネオリベ


しかし一方で、言い訳がましいかもしれないが婚活というのはやっぱりコストや負担が大きすぎるのではないかとも感じる。

筆者が主にやっているのは気になった相手のプロフィールを閲覧して申し込むお見合い方式と一対一で話をする婚活パーティーだ。相談所は自治体運営の無料のものと個人の相談所のものがあり、後者の場合は一回見合いするごとに数千円、婚活パーティの場合はイベント内容にもよるが一回あたりおおよそ5000~8000円かけて参加している。個人の方の相談所は入会する時にも数万単位で入会金を支払っている。

その他にも婚活が上手くいくように服やスキンケア用品など身だしなみに関わるものも購入した。会話の仕方や振る舞い方についても有料のテキストを購入して、日頃から実践するようにしている。一応それなりにお金をつぎ込み努力を継続して行っている。


しかし、そのかかるコストに対して成果が小さすぎるように思う。勿論、相手も真剣であろうし相性の問題もあるので断られるのは仕方ない部分はあるものの、自由競争を極めすぎてて断られるのが当然、OKを貰えるまで何十件と申し込みし続けるのが普通という状況だ。

(婚活パーティであれば最初に会う所から始まるので一応会話をすることはできるのだが、基本的に短時間で会いたい人を決めるシステムなので最終的には収入や容姿などのスペックで成功確率が変わる。本質はお見合い方式やマッチングアプリと変わらない)

特に一番問題なのは、相手から断られた、破局したとなったらその進展度合いにもかかわらずまた一からやり直しとなることである。恋愛なんだから当たり前だろ、といえばそうなのだが、婚活の場合はそれが商売として扱われているので、見合いやイベント参加の旅に金と時間を取られる。なので長引けば長引くほどコストが膨れ上がっていく。時間もかかり婚期のタイムリミットが消化されていく。


また、婚活をうまくいかせるために行う努力も負担は大きい。服のコーディネートや肌、髪等の手入れはお金もそうだが、素人では知識がないので一から勉強するしかない。コミュニケーションだって得意な人でなければ常日頃練習するしかない。

ネットを漁れば「こうすればうまくいく」と謳う記事は大量にヒットするが、玉石混交であるしどれも「金や労力をたらふくつぎ込んでやるべし」、という内容が「当たり前」のものとして書かれている。そういうものに興味があり得意な人ならまだしも、そうじゃない普通の人にはハードルが高く感じてしまう。

婚活で平均して成婚までにかかる時間とかかる費用は、以下のような調査結果が出ている。

https://www.ier.hit-u.ac.jp/Common/publication/DP/DPS-A687.pdf

P30より抜粋

人によってばらつきはあるだろうが、1年以上の期間と数十万の費用がいる。あまりに莫大だ。

昨今、結婚が「コスパ悪い」と避けられるようになったのは、この時間と費用のコスト、それに付随する負担の大きさが明るみになり、対照的に手軽に楽しめる娯楽が充実したことで好きなことをやりながら自由に生きる方が幸せになれる、と考える人が増えたからであろう。

自由に相手を選び、交際して結婚する婚活の仕組みは一見理想の仕組みに見える。だが、実際は自分の価値を高めること、良い相手を見つけて手に入れることについて他人と熾烈な競争を繰り返し、勝つために過酷な努力を繰り返さなければならない、努力を重ねたとしても良い結果が出るかは当人の能力が大きく左右し、失敗しても努力不足や自己責任で終わらせられる、最終的に人気の出る人とそうでない人との格差が大きなものとなり分断が起きる、

まんま新自由主義、ネオリベ社会の構図である。これを婚姻に当てはめれば上手くいかずに苦しむ人が続出するのは必然なのである。


・昔に回帰するのもありなのでは


そんな時代だからこそ、自分に負担がかからないコスパの良い結婚制度を作ってみてもいいのでは、と思っている。

それこそお見合いで結婚する時代に回帰するのもありだと思う。

お見合いは世話焼きおばさんにちょっかいをかけられる代わりに、相手探しや場所のセッティングをおばさんがやってくれる。費用もお茶代や衣服代はまだしも婚活のように莫大なお金がかかることはない。仲介人がいる分、相手の人柄もある程度は担保されており、相性のいい相手を選んでくれる可能性も高い。自分にかかる負担を減らしつつ、失敗するリスクも軽減できる点で、お見合いは最高にコスパのいい婚活であると言える。

現在でも、相談所の職員が間に入って相手を紹介してくれたり、場をセッティングしてくれるケースはある(というか自分は出来る限りそれを利用している)。これから婚活をする人はそれらを積極的に利用した方が良いと思う。

同時に、AI婚活も機械的に相性のいい相手を選び出すことで成婚率を上げ、結果的に時間や費用の圧縮を実現できるコスパのいい婚活サービスであると考えている。筆者が以前の記事でもお見合いとAI婚活を推していたのはこうしたコスパの良さもある。

なんだか愚痴のような記事になってしまったが、少子化を本気で止めるためにも今の婚活制度の在り方については見直してほしいと思っている。また自分自身も、環境が変わるのを待つだけでなく今の環境で出来る努力をやって上手くいくようにしたいと思う。

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