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わたしとG’sと心理的安全性


はじめに


ジーズアカデミーAdvent Calendar 2021の15日目の記事担当のまえたつです。
14日目のLAB10期の小笠原さんからバトンを引き継ぎました。
小笠原さんの記事はこちらです。
自己紹介から始めます。
わたしは2020年4月入校の東京LAB9期生です。
在籍期間中はコロナあり、現在のUNITの礎となる講義のオンライン配信あり表参道から原宿への校舎移転あり、と話題に事欠きませんでした。
卒業後はチューターを経て2021年5月よりジーズアカデミーのスタッフをしています。
主に教務面での受講生のサポートやCSとしてお仕事をしています。
校舎に来て声が一際大きいスタッフがいたとすると多分私ですので是非お声がけください。

私のアドカレ記事ではプログラミングを学ぶ上でG’s ACADEMYで学ぶっていいよね、そんなコミュニティが心理的に安全な場だともっといいよね、といった内容をお伝えできればと思います。
自分のチューターをやってきた経験をふまえて、チームで学習する上で個人的に大切だと思っている心理的安全性について触れていきたいと思います。


私とプログラミング〜G’s ACADEMY入学前夜〜


この記事の大テーマである心理的安全性に触れる前に、わたしのプログラミング遍歴について少し寄り道したいと思います。
元々私はプログラミング挫折経験者です。正確にいうと、独学プログラミング挫折経験者、です。
社会人になってからエクセルでちょっっっとマクロが組むことできたこともあり、プログラミングができればもっとできることが増えるのでは!と思っていました。
そんな気持ちはあるものの、プログラミングがどんなものだかわかっていませんでした。
何が言語によって違うのかもよく分からぬまま、ネット上での『AIを開発できるpythonがアツい!』や、『Rubyがスクールで最も教えられてる言語だ!』というワードに踊らされて、枕にするにはちょっとぶ厚い3000円もする書籍を買って1ページ目から一言一句逃さまいと取り組んでました。
結果は1000円分もやることなく今も書棚で今か今かと出番を待っております。

プログラミングを独学で習得しようと試みて思ったことといえば、

  • 書いてある文法やメソッドはいつ、どう使うんだ?

  • 書いてあることはどこまでが決まり事でどこからが自由に変更していい内容なんだ?

  • エラーになったけど書いてある通りに書いたのに何故なのか?

  • 分からない、困った時に誰にも聞けない。せめて誰か話だけでも聞いてくれ。

ということでした。
本を買った時の勢いはその時にはすでに影を潜めていてプログラミングへの熱量は冷めてしまっていました。
繰り返し一念発起するもののそのたびに挫折をしていました(Python編、Ruby編、JavaScript編とあります。内容は全て同じ)

そこで私が感じたことは
一人でダメなら共に学ぶ仲間がいればなんとかなるのでは??共に学ぶ仲間が欲しい!
ということでした。
そしてジーズアカデミーと出会うのでした。


G’s ACADEMY入学〜プログラミングの夜明け〜


説明会での「世界を変えるGEEKになろう」という言葉に感銘を受けて入学し、クレイジーでイカした仲間と半年学び合いました。
中々思ったようにはコードが書けず大変な思いをしましたが、とても楽しい6ヶ月でした。
G’s ACADEMYに入学していないと卒業制作で作ったようなクオリティのものはできなかったなと今なら振り返られます。
共に卒業制作を走りきってくれたまっつんには感謝しています。(在籍中のお話はまた別の機会にでも)


卒業後のチューター心得


GGAにも出場させて頂き、卒業後にチューターとして短期間のCAMPや週末集中コースのDEVコースに関わらせて頂いていました。その頃にLABのチューターとしてもやってみないかというお誘いを受けました。
LABコースでのチューターはこれまでのものと違いました。オンラインでの対応でなく、LABコース専任のTDさんと共に原宿校での現地チュータリングということでした。
実はその頃は諸事情あり東京を離れて実家のある鳥取に戻っていたのですぐに決断できませんでした。
ただ、直接TDさんに「LABのチューターを一緒にやろう」と声をかけてもらえたことがとても嬉しく、自分なんかでも受講生やTDさん、G’s ACADEMYの力になれる、必要としてもらえるのならと今一度東京へ戻ることを決意しました。


声をかけてもらった時のやりとり


これまでも受講生のためと思いチュータリングをしてきていましたが、ここまで声をかけてもらってやるからにはLABをより良いものにしようと決意した記憶があります。
そこで大切にしていたことが1つありました。

雑談からクラスを盛り上げよう

ということです。
こうやって文字に起こしてみると、大したことないですよね。笑
お喋りじゃなくてプログラミングわい!と。


この決意には、G’s ACADEMY在学中の後悔と反省が起因となっています。
わたしの在学中の序盤の思い出は全てオンラインでのやりとりです。
コロナによって入学式も講義も終始オンラインでした。G’s ACADEMYの校舎に初めて行くことができたのは緊急事態宣言がやっと開けた入学から1ヶ月は経過したあたりです。
同期とのコミュニケーションは画面越しが当たり前となっていて、実際にみんなに校舎で会った時には、顔や性格は知っているけど会うのは初めてという不思議な体験だったことを覚えています。(半田さんとしょうたろうはデカかったなぁ)
そういった環境下での同期とのやりとりはスタッフの皆さんのサポートのおかげもあり不自由はないものの、オフラインでみんなで集まってあーでもない、こーでもないと言い合いながらスタートからプログラミングと向き合えたらより面白いものだったんだろうなという想いがありました。(とはいえ、前代未聞な災害に柔軟にオンライン対応という形で開講したG’s ACADEMYのおかげでいまがあるのでとても感謝しています)

そういった思いもあり、LABコースのチュータリングを自分なりに盛り上げていました。
それが功を奏してなのか分かりませんが、LABコースの受講生の雰囲気は明るく、教え合いが盛んに行われており、コードやコード以外でもシェアするという文化が根付いたクラスでした。
序盤の個人的指標として、雑談からクラスを盛り上げていこうというざっくりとした目標でしたが、LABのチュータリングを重ねるにつれて自分がチューターとしてやるべきことのタスクの粒度が上がってきました。
クラスを盛り上げるという具体策のない大きい目的だったものから、Doを伴う指針が3つ生まれました。

  • できていることをどんな事でもめちゃくちゃ褒める

  • 進捗具合をこちらから先に投げかけ、課題点を顕在化させて解決する

  • 自分の手持ちのスキルや情報の発信をしよう、と言い続ける

今考えると上記の指針も少し後付け感もありますが(笑)、こういった指針を元に受講生と日々接していました。
そうした取り組みや振る舞いの積み重ねが、チームの心理的安全性を高める要因となり、クラス内で共に学び合いやクラスにGIVEできるものをみんなが考え、各々の成長の限界値を超える要素となったのです。


心理的安全性って?


序盤で出てきてからここでようやく出てきた 心理的安全性 とはなんでしょうか?

心理的安全性とは
対人関係においてリスクある行動を取ったときの結果に対する個人の認知の仕方、つまり、「無知、無能、ネガティブ、邪魔だと思われる可能性のある行動をしても、このチームなら大丈夫だ」と信じられるかどうかを意味します。心理的安全性の高いチームのメンバーは、他のメンバーに対してリスクを取ることに不安を感じていません。自分の過ちを認めたり、質問をしたり、新しいアイデアを披露したりしても、誰も自分を馬鹿にしたり罰したりしないと信じられる余地があります。

「効果的なチームとは何か」を知る

いきなり出てきた心理的安全性という話ですが、みなさん聞き馴染みがないワードかもしれません。
以前よりあった考え方ですが、google社が社内のプロジェクトごとの成果の違いの原因を調査して判明したことから話題になった考え方です。
ビジネスにおいて労働生産性を高める為に重要な要素として心理的安全性がチームにおいて機能することが挙げられています。
更には、チームで心理的安全性が機能した場合、学習するチームへと変貌し、学びがより深まることがわかっています。

柄にもなく硬いお話を書いているんですが、自分がLABコースを盛り上げようとやっていたことはチームの心理的安全性を高める行為だったということを後々知ることになりました。
そして、心理的安全性が高いということがコミュニティでプログラミングを学ぶ上で、ひいては社会人が学びほぐし(アンラーン)する上で重要な要素だったのです。


心理的安全性高いとココがいい!!


心理的安全性が機能していると何がいいのかをお伝えする前に、コミュニティにおける対人関係のリスクにどんなものがあるのかをお伝えします。
どんなリスクがあるのかを知るとより理解が深まります。

組織での対人関係で存在するリスクは大きく分けて4つです

  1. 無知だと思われるリスク

  2. 無能だと思われるリスク

  3. 邪魔だと思われるリスク

  4. 否定だと思われるリスク

この4つのリスクをコミュニティでのプログラミング学習において発生しうるリスクの例に置き換えてみます。

1:『JavaScriptのfunctionの機能についてもう一度質問したいけど、またそんなこと聞いて、さっきも説明したのに理解できないの?って相手に思われたら嫌だな。黙っておこう』
2:『□□さんの質問のlocalStorageに関するエラーの原因って、◯行目の記述の方法が原因だと思うんだよな。でも、言ってでしゃばりだと思われるかもしれないし間違っていたら恥ずかしいから見なかったことにしよう』
3:『エラーで止まっていて先に進めず困っているけど、今みんなもくもくと課題提出に向けて作業してるし、基礎的な質問すぎてみんなの課題制作の邪魔にならないかな』
4:『△△さんのLTの資料は全体的にバランスも整っていないし、伝えたいことがまとまってないな。的外れになっても嫌だし否定してしまうことになるから、ネガティブなやつだなと思われないかな』

うん、個人的には身に覚えがある事例ばかりです。笑

上記4種類の罰・不安が「ない」状態を目指すのでなく、次の4つの状態が「ある(存在する)」状態を目指すことが重要だと言われています。

  1. 話しやすい(何を言っても大丈夫)

    1. 問題やリスクに気づいた瞬間・感じた時に声を上げられるチームか?

    2. 知らないことや分からないことをフラットに尋ねることができるか?

  2. 助け合える(困った時はお互い様)

    1. エラーが起こった際に、人を責めるのでなく建設的に解決策を考える雰囲気になっているか?

    2. 講師や担任、幹事はいつでも相談に乗ってくれるか?

  3. 挑戦できる(まずやってみる)

    1. チャレンジしたことが損でなく、得したことだと思えるか?

    2. 多少非現実的だとしても、面白いアイデアを思いついたなら、チームに共有しよう・やってみようと思えるか?

  4. 包摂する(多異能を受け入れる)

    1. 強みや個性を発揮することを歓迎されていると感じるか?

    2. 目立つことも、このチームではリスクではないと思えるか?


G’s ACADEMYで上記に挙げたような4つの存在すべき要素が組み合わさって機能すると学習するチーム(Learning Zone)となります(下記図の右上)

目指すはLearning zone (https://heart-quake.com/article.php?p=7473)

学習するチームとなるということは、オリジナリティに満ちたクオリティの高い課題をやってきてその実装機能の参考のサイトもチームに惜しみなく共有する様なものです。

G’s ACADEMYがなぜ学習するチームであり得るのかはわたしの見解ですがお話しします。
G’s ACADEMYは「セカイを変えるGEEKになろう」を掲げています。
その為に大切なこととして
1. インプットよりもアウトプットを重要視しており、
2.P2P(Peer To Peer)を通じた受講生同士での教え合い助け合いを重視しており、
3.各自のオリジナリティの追求、挑戦を歓迎しているから
だと考えています。

平日にお仕事をしている方が通う週末集中コース(DEVコース)では、1週間で約15時間は最低でも学習時間をとって課題に臨みましょう、とお伝えしています。(LABコースはその倍以上を求められます)
半年で世界を変えうるプロダクトの種を生み出す為にも、そういった高い目標(責任)を自身で立てて走り切ることをジーズアカデミーは受講生に期待しています。そして、その期待に受講生は答えてくれていると思っています。
それが故にG’s ACADEMYは学習するチームとしてあり続けられるのではないかとわたしは考えています。

そのような要因がかけ合わさったことで学習する組織として高いパフォーマンスを継続して出せているのではないでしょうか
(12月15日現在、卒業生スタートアップの累計資金調達額が80億5620万円)


これからもジーズを心理的安全性の高いところにしよう


個人的な振り返りを通じて心理的安全性が機能したチームが学習環境としてどれだけいいか述べてみました。
なんだか文章作成が下手すぎて取り留めがないような気がしてとても恐ろしいのですが、今のわたしの文章力だとこれくらいですのでご容赦ください。
心理的安全性が高いチームではチャレンジングな取り組みを称賛しています。
わたしはチューターとして関わっていたDEVコースやCAMPの担任をさせていただいています。
今後、担任を務める際には受講生の皆さんのチャレンジングな取り組みに対しては最大の賛辞を送って受講生同士が助け合えるチームになれるようサポートしていきたいと思います。
そうすることで、受講生一人ひとりが望む世界を叶えることができるようになり、セカイを変えられるGEEKが生まれると信じています。


終わりに


インターネットが誕生し、時代の移り変わりのサイクルが徐々に短くなってきました。
正解は常に形を変え続けており、VUCAと呼ばれる不確実な時代になったと言われてきました。
そんなVUCAな時代において、柔軟に社会人の学び直しは平成の時と比べても遥かに重要度を増しています。
その学び直しをアンラーン(Unlearn)というらしいですが、アンラーンをしていく上で教育コンテンツを提供する側が大切にすべきことは、コミュニティが心理的安全性が高くあることではないかと私は考えています。
心理的安全性が機能しており、高い目標を掲げているコミュニティこそこれからの時代に求められるチームのあり方だと思います。

現代は中央集権的な学び方から自律分散的な学び方にシフトしてきています。
これは既にプログラミングに限った話ではないですが、教師や講師からのトップダウンでの一方通行的な知識のやりとりだけではなく、受講生同士でのP2Pを通したボトムアップ型の知識の共有が今後は必要となってきます。
これはまさにエンジニアカルチャーと近い考え方ですよね。
プログラミングの答えはトップダウンによってるひとつだけではなく、受講生の数だけ存在しています。その受講生の学びを体系立てて1つに集めることでチームとしても強固な学びとなります。

これからも「セカイを変えるGEEK」を目指す受講生の皆さんがより学びが深まる様、色々な期を盛り上げていければと思います。
最後に、このエントリを書くにあたり心理的安全性に関して体型立てて学んだ書籍を引用元として記します。(リンク)
ありがとうございました。


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