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2023はトーハク初詣から♪

あけましておめでとうございます。
今年はいよいよ長女が中学受験のため、実家からは感染症対策で帰ってこない方がいいとのお達しが💦というわけで自宅でゆっくり過ごしています。
1月2日は夫と次女が義理実家へ出かけて行ったので、私はここぞとトーハクへ初詣に♪
(要は全然感染対策になっていないのだけど…)

ムサビのおかげでキャンパスメンバーズは無料です。今のうちにできるだけたくさんのミュージアムを訪問するのだ!

さて本日の目玉は、もちろん国宝、長谷川等伯の「松林図屏風」です!!
紙本墨画/縦156.8, 横356.0/安土桃山/16世紀

草稿ともいわれるが,靄に包まれて見え隠れする松林のなにげない風情を,粗速の筆で大胆に描きながら,観る者にとって禅の境地とも,わびの境地とも受けとれる閑静で奥深い表現をなし得た。等伯(1539-1610)の画技には測り知れないものがある。彼が私淑した南宋時代の画僧牧谿の,自然に忠実たろうとする態度が,日本において反映された希有の例であり,近世水墨画の最高傑作とされる所以である。

東京国立博物館 コレクション 名品ギャラリーより


右隻
左隻


長谷川等伯は能登出身、染色業の家に生まれた桃山画壇の第一人者。
青年時代の名は信春、やまと絵・漢画を修め、佛画、肖像画、風俗画、山水画、花鳥画、あらゆる分野で技術を極めました。
中年になり京へ上り、名を等伯と改め、その頃画壇を席巻していた狩野派(特に永徳)に並々ならぬライバル心を燃やし自身の一派を成し、絢爛たる業績を残しました。

こちらの松林図屏風、制作経緯、制作年等は未詳となっていますが、息子を亡くしてしまった際に自分のために描いたという説があります。
作品を見た印象はまさに
『幽玄』
その一言につきると思います。
余白のバランスと墨の強弱がこの世のものではないような空間を作り出していて、いかにも日本的。余白がすべてを物語っていて、筆跡がわからないボヤーっと空に墨が溶け込んでいくぼかし部分は、本物を前に味わいたい作品です。

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